斎場に花を贈る時、事前に知りたい手順と7つのマナー

斎場に花を贈る時、事前に知りたい手順と7つのマナー

斎場に花を贈ることになった時、咄嗟にキチンとしたマナーある贈り方が出来るでしょうか?訃報は予期せずに訪れるものです。思いがけない訃報にあたり、故人を悼み弔う気持ちをどのように表すかは大切なことです。

とはいえ、弔辞の手順やマナーを知る機会はなかなか得られません。一方、花を贈ること一つにおいても、ご遺族の方々にとっては、それぞれに意向があります。また、宗教やその家のしきたり地域的な習慣などもありますから、沿うものを贈るのがマナーとなります。

せっかく故人を忍ぶのですから、快く受け入れてもらえる形で贈りたいものです。そこで今回は、突然斎場に花を送る時にも慌てないよう、事前に知っておきたい手順とマナーをお伝えします。

実際には花屋さんと斎場に相談しながらの形になりますが、その際にもあらかじめ知識を得ておくと、スムーズに事が運びます

 

斎場に花を贈る時、
事前に知りたい手順と7つのマナー

 

斎場に贈る花-親しい方や血縁者

まず斎場に花を贈る可能性の一番高い、故人と特に親しくしていた方や血縁者の場合のマナーについてお話します。

昔は通夜から葬式まで、自宅で執り行うことが多くありましたが、近頃では通夜から斎場で行い、そのまま葬儀まで同じ斎場にて行うことも多くなってきました。ですから、親しい方や血縁者が花を贈る場合も、斎場へ贈る可能性が高いということをまず知っておきましょう。

【 親しい方や血縁者からの花送り 】

■ いざ、花を贈ろうということになった場合には、一度ご遺族と斎場に確認を取る手順が一番です。

・ ご遺族が供花を遠慮する場合もありますし、斎場から指定があるケース持ち込み料を要することもあります。

 

斎場に贈る花―法人、団体

次に斎場に花を贈るケースとして、故人と関わりのあった法人、同窓生などの団体、個人についてお話します。これらの方々は故人の血縁者よりも遠い関係にありますから、花を贈るのは血縁者よりも少し後になります。

【 法人、団体からの花贈り 】

■ 具体的には通夜より後、葬儀に間に合うように贈るのがマナーとなります。

・ ご遺族、斎場が扱いやすいように葬儀の前日までに、またスタンド花などそのまま飾れる形として贈るのが適切です。

先ほど記したように、やはりご遺族の意向や斎場の指定などがあります。あらかじめ相談をしてから送るよう、心がけてください。

■ なお個人で花を贈る場合は、葬儀以降の日ご遺族が少し落ち着かれた頃を見計らって、故人宅に贈るのが適切です。

 

斎場に花を贈る時期について

斎場に花を送るタイミングも大切です。タイミングは故人との関係の近さにより変わってきます

【 花を贈るタイミング 】

■ 一番早い贈り方は、斎場ではなく故人宅に贈る場合です。

・ 「枕花」といって、故人の枕元に飾る花になります。

ただこの時期、ご遺族は悲しみに暮れる間もないほど忙しく、枕花を飾る間も充分にとれないかもしれません。

■ 次に贈るのは通夜、告別式です。

< 通夜と告別式が自宅で執り行われる場合 >

・ そのまま飾れるようにアレンジメントとして花を贈る方法が一般的です。

< 通夜と告別式が斎場やその他の会場で行われる場合 >

・ スタンド花として贈る方法が、一般的な贈り方です。

いずれの場合も、ご遺族の意向や宗教的な問題、地域の習慣的な問題がありますので、あらかじめ確認しておくと安心です。また葬儀に贈る場合は、斎場の場合が多いですので斎場に前日までに贈る手配をしておく必要があります。

葬儀以降に花を贈る場合は、四十九日までに贈るのが基本的なマナーです。その際は自宅宛にアレンジメントなどの形にして贈ります。

 

斎場に贈る花の色の選び方

一般的に斎場に贈る花の色は白とされています。一昔前は、斎場への花が白であるのはもちろんのこと、通夜から法事その後の法要まで白一色というのが一般的でした。しかしながら、最近では少し他の色あいも混ぜた花が贈られるようになってきています。

【 白以外の色の花を贈るタイミング 】

■ 他の色を混ぜていくタイミングは、告別式以後から少しずつと考えられています。

・ 実際には薄い紫色などを白い花に少しずつ混ぜていきます。他の色あいといっても、薄い紫色を合わせるのが一般的です。

故人の好きであった色を淡い配色でほんの少し入れる贈り方も、受け入れられ始めています。いずれにせよ、故人の好みを知っておくこと。また、遺族の意向で他の色あいを良しとするかどうかが決まります。色のある花を贈りたいならば、事前に相談しておくと安心です。

 

斎場に贈る花の種類と選び方

斎場に贈る花は、白い花であることが基本です。白い花といえば、一昔前まではキクが一般的でした。けれども最近では花の種類にもバリエーションが増えてきています。

【 斎場に贈られるようになった、菊以外の花々 】

■ ユリ(オリエンタルリリーなども)、トルコキキョウ、カーネーションなども多く用いられるようになっています。

・ 胡蝶蘭は、葬儀用に作られているものもあり、淡い紫などの色あいのものもあります。トルコキキョウも薄い紫のバリエーションがあり、白いトルコキキョウと混ぜてつくると非常にすてきです。

ユリの花も葬儀の際には、少しピンクがかったものオレンジがかったものも混ぜて贈る事例も見受けられます。ブルー系の花に関しては、他にデルフェニウムなどもあります。

いずれにせよ、花屋と斎場・ご遺族に相談のうえ、派手になりすぎないようにしながらアレンジしてもらってください。

 

斎場に贈るスタンド花と価格

斎場に贈る花は、個人ではなく親族一同、友人一同、同窓生一同、会社、法人、団体別などでまとめて贈るのが一般的です。葬儀の際に飾る花のスタイルは、スタンド花として贈ることが多いでしょう。

スタンド花には一段と二段があります。一段のスタンド花にするのか、二段のスタンド花にするかは、ご遺族の葬儀への意向や地域の習慣、宗教など様ざまな関係から異なってきますので、相談したうえで決める方法が最も安全です。

【 斎場へスタンド花を贈る価格 】

■ スタンド花の価格は、一段と二段とでは異なってきます。

・ 一般的には1万5千円以上2万円前後です。ただし、価格帯にもご遺族側の意向があります。伺ってからほどよいものを贈る方法をおすすめします。

 

斎場に贈るアレンジメント花と価格

斎場に贈る花の形も、ご遺族の意向による葬儀のスタイルで様ざまになってきます。家族葬でこじんまりと執り行う場合は、スタンド花ではなくアレンジメント形式の花にしたほうが全体としての統一感がありよいです。

また斎場ではなく自宅で執り行う際にも、スタンド花では置く場所と片づけなどに手間取ってしまうため、アレンジメント形式のほうが適しています。スタンドがない代わりに台座をつけて重量感をもたせることもできます。

【 アレンジメント花を贈る価格 】

■ アレンジメント花の価格は4000円から10000円が一般的です。

・ ボリュームを出す。あるいは、花の質をあげるなどして高級感を出すこともできます。

 

いかがでしたでしょうか。突然のことで斎場に花を贈ることになった時、また自宅へ贈る時、様ざまなパターンにも柔軟に対応できる、花贈りのマナー基礎知識をお伝えしました。こうした葬儀にまつわるマナーは、知っておきたいけれども意外と人には聞けないものでもあります。

充分な知識のないまま差し当たり、あたふたするよりも事前に知識を得ておいたほうが、贈る側、贈られる側としても落ち着いて適切な対応ができます。何よりも大切なことは、故人に喜んでもらえるように、また故人をきちんと弔うことができるように取り計らうことです。

ここでお伝えした7つのマナーと手順は、故人と故人を囲む方々にとってよりよいものとなるためのものです。弔い方は、故人の数ほど様ざまにありますが、最低限のマナーを守り斎場に心のこもった花を贈ることができれば、あなたの故人を偲ぶ真心が、遺族の皆様にも伝わるのではないでしょうか。

 

まとめ

突然のお葬式への花送りでもあたふたしない、基本的な手順とマナー

・親しい方や血縁者が花を送るならな、ご遺族へ相談して進める
・法人や団体で送るならば、お通夜より後、葬儀より前に送る
・最も早いお通夜に送る場合には、「枕花」を故人宅に送る
・斎場に送る花の色の基本は白。告別式以後から少しずつ色目も
・斎場に送る基本は菊。最近ではユリやトルコキキョウなども
・斎場に送るならスタンド花。1万円から1万5千円が一般的
・家族葬や自宅にはアレンジメント花。4千円から1万円が一般的


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