桜の花言葉、品種ごとに隠された意味


日本の象徴でもある桜の花言葉は「精神の美」や「優美な女性」、西洋では「a good education=優れた教育」という言葉もあり、日本に住んでいる私達にとっては嬉しい花言葉と言えますよね。

古来より日本人はもちろん、海外の人々にも愛されてきた桜ですが、その種類は多く、固有種を含めた野生種の10種類を基本とし、変種を合わせると100種類以上の自生種が存在しています。実は桜には個別で花言葉が付けられている品種があり、全ての桜に使われる花言葉とは違った言葉を持っているのです!

桜の品種ごとで違うので、品種ごとの桜の花言葉を知っておくことでお花見がより楽しくなること間違いなし。話題作りにも良いですよ。そこで今回は桜の花言葉、品種ごとに隠された意味についてお伝えします。

桜の定番、ソメイヨシノの花言葉は

葉の前に5枚の花びらを持つ花が咲くソメイヨシノは江戸の末期頃にエドヒガンザクラとオオシマザクラの雑種との交配で生まれた桜で、全国の街路や公園に植えられている日本人にとっては馴染み深い桜の代表とも言える桜です。

ソメイヨシノは成長が早く、手入れも楽なため第二次世界大戦後にあらゆる場所に植えられ、現在日本に植えられているソメイヨシノの本数は全国で数百万本にもなりますが、そのほとんどのソメイヨシノの寿命は長く生きても60年程度と言われています。そんなソメイヨシノの花言葉は「純潔」と「優れた美人」。成長が早く、手入れも楽で見た目も美しいソメイヨシノは正に「優れた美人」と形容するのに相応しい桜と言えますね。

 

八重桜(牡丹桜・里桜)の花言葉

八重桜は八重咲きの桜の総称で、ふわふわと柔らかく華やかな花の姿が魅力の桜です。その花姿から牡丹桜と呼ばれたり、人里に咲く桜ということで里桜と呼ばれることもあります。八重桜の花言葉は女性らしい可愛らしく華やかな見た目の八重桜は「善良な教育」「豊かな教養」・「しとやか」と育ちの良い女性を連想させる花言葉が付けられています。

 

枝垂れ桜の花言葉は

枝が柔らかいため他の桜と違い一風変わった姿の枝垂れ桜は樹の下にいると桜の花が滝のように降り注いで見えて綺麗ですよね。花見でも人気のある枝垂れ桜の花言葉は「優美」・「ごまかし」。「ごまかし」の花言葉は桜の雰囲気からは想像出来ませんが、他の桜と違う姿であることを思えば納得出来る花言葉です。枝垂れ桜の花もピンクや白、紅色と幾つか種類があり、八重咲きの花を咲かせる品種もあります。

 

山桜の花言葉は

里桜と呼ばれることもある八重桜とは反対に、野生種の代表である山桜は和歌にも多く詠まれている桜で、日本の象徴とされている桜は山桜のことを指しています。奈良県の「吉野の桜」は山桜の中でも有名です。

ちなみに、ソメイヨシノも元々奈良の吉野にあやかった「吉野桜」という名前で呼ばれていましたが山桜である「吉野の桜」と間違えてしまうことからソメイヨシノを作り出した植木屋があった現在の東京都豊島区駒込にあたる染井村から名前を取って「染井吉野}に名前を変えたと言われています。

山桜には数多い桜の品種の中でも長寿の桜で、その花言葉は「純潔」「高尚」「淡白」「美麗」「あなたに微笑む」。「高尚」の花言葉には多くの歌人に選ばれた山桜にぴったりの花言葉と言えます。

 

寒桜の花言葉

桜の中でも早い時期から花を楽しむことが出来る寒桜の花言葉は「気まぐれ」。寒桜は早ければ1月の中旬頃に花を咲かせるので、他の桜と比べると「気まぐれ」な桜のように思えたのかもしれません。

寒桜は熱海桜とも呼ばれ、名の通り明治初期頃イタリア人によって熱海に持ち込まれた桜です。現在でも熱海にはたくさんの熱海桜が植えられていて、1月には桜まつりが開催され、多くの人が季節を先取りして咲く桜の姿を楽しみに熱海に訪れます。

寒桜は他の桜に比べて開花期間が2ヶ月〜3ヶ月と長いため、慌てて花見に行かなくともゆっくりと花の姿を楽しむことが可能です。また、開花時期が雪が降りやすい時期と重なるので、タイミングが良ければ雪と桜の夢のような共演も楽しむことが出来ますよ。

 

このように、桜の品種ごとの花言葉は上品で儚い雰囲気を持つ桜らしく、美しさを表現する言葉が多かったものの、枝垂れ桜や寒桜の「ごまかし」や「気まぐれ」の花言葉のように美しい桜の花言葉にするには少し風変わりとも取れる言葉が付けられている桜もありました。

「ごまかし」も「気まぐれ」も一見そぐわない花言葉に思えますが、花言葉を思い出しながら桜を見ると桜の姿も今までとは少し違った雰囲気を纏っているように見えますし、花言葉が桜の性格を表しているようにも思えて、ただ美しいと眺めていた桜にも愛嬌を感じます。

もちろん、他の品種の桜の花言葉もそれぞれ違いがあるので覚えてから花見など多くの桜が植えられている場所で見比べてみると面白いですよ。ですから、ぜひ桜の品種ごとの花言葉を覚えて桜の花見に赴いてみて下さい。それぞれの桜に表情が見える例年とは違った新鮮な花見を満喫出来ること間違い無しですよ!


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