菊の花言葉と聞いても、最初に思い浮かぶのはお葬式や仏前花として利用されている姿だけに、あまり良いメッセージはなさそうに思えますよね。仏前花は暗いイメージを持ちがちです。
また、菊を育てるのは高齢の方の趣味のような気がして、何となく手を出しづらいと考えている方も多いかもしれません。そんな菊ですが、実は最近は色や大きさ、形も様々に品種改良されていて、イメージを裏切る可愛い花がたくさん揃っているです!
さらに、色や品種ごとに別の花言葉がついていることもあるので、好きな色の菊の花言葉を調べてみたり、逆に素敵な花言葉から色を選んでみたりと楽しみ方も色々。
こうやって聞いてみると、今まで菊にはあまり興味がなかったという方も、自宅で育ててみたくなりますよね。そこで今回は、色や品種ごとに異なる菊の花言葉についてお伝えします。
菊の花言葉は色で選ぶ☆
可愛い品種と色別7つのメッセージ
全体の菊の花言葉
まずは、全般の菊の花言葉についてお伝えします。菊の花言葉の前に、そもそも一般的に菊(キク)と呼ばれるのは、キク科キク属の植物のうち、観賞用に改良された栽培ギク(イエギク)と呼ばれる品種のこと。
このイエギクは、大別すると日本で品種改良された和菊と、欧米で品種改良された洋菊に分かれ、あわせると数百種類に及ぶ品種があります。普段私たちがイメージする、お葬式などに使われる菊の多くは和菊に分類されるものです。
【 菊の花言葉 】
★ これらのイエギク全体の花言葉が、「高貴」「高潔」「高尚」。
・ 日本では菊は昔から天皇家の紋章として使われていたことから、こうした菊の花言葉がついたのではないかといわれています。
赤い菊の花言葉
菊の花言葉は色や品種によってさらに細かく分かれています。
【 赤い菊の花言葉 】
★ このうち、赤(紅)の菊の花言葉は「愛情」。
・ 情熱的な色から連想する通りの素敵な菊の花言葉!
一口に赤といっても、暗いピンク色のような「紅」に、いわゆる赤色を指す「赤」、暗いオレンジ色のような「朱」に赤と朱の中間色である「朱赤」まで、色の種類は様々。
どの色合いも、菊特有の濃い緑の葉の色とのコントラストが情熱的で美しい!好みの色を見つけて、恋人へ贈ってみるのはいかがでしょうか。
白い菊の花言葉
白い菊は黄色の菊に次いでメジャーなので、品種も非常に数多くなっています。特に、小菊という小さな花のタイプの白い菊は、清楚で上品な雰囲気があって洋風のお庭にも和風のお庭にもよく合います。
【 白い菊の花言葉 】
★ そんな白い菊の花言葉は「真実」。
・ 白い菊の持つ凛とした雰囲気をよく表した菊の花言葉です。
白い菊は仏花を連想させるので、人に贈るのは不向きともいわれますが、かわいらしい雰囲気の小菊ならそんなイメージも払拭できますので、誠実さを伝えたい時などに気持ちを込めて贈ってみてください。
黄色い菊の花言葉
菊といえばやはり思い出すのは黄色い花。白と同様に日本で古くから親しまれている菊の代表で、菊の紋章といえば黄色い花になっています。
このように歴史の長い花だけあって、色あいや形も豊富。ヒマワリのようにはっきりした黄色の花が多いですが、優しいパステルイエローの品種なども開発されています。
【 黄色い菊の花言葉 】
★ そんな黄色の菊の花言葉は「破れた恋」。
・ 仏花としてのイメージが最も強く定着していることもあり、人に贈るのには不向きかもしれませんが、明るい色がお庭で楽しむにはぴったりです。
スプレーマムの花言葉
スプレーマム(スプレー菊)とは洋菊の種類の一つで、ひとつの株からよく枝分かれしてたくさんの花を咲かせるのが特徴。花の形や色も様々なので、必ず一つはお気に入りの品種が見つかるはず!
【 スプレーマム:菊の花言葉 】
★ そんなスプレーマムには「あなたを愛します」や「清らかな愛」など、素敵な菊の花言葉がいくつもあります。
・ 花束やブーケにするのにも人気のある菊なので、お気に入りの品種に愛のメッセージを込めて、恋人に贈ってみてはいかがでしょうか。
寒菊の花言葉
寒菊とは、島寒菊(シマカンギク)という品種を改良してつくられた菊のこと。多くの菊が秋に咲くのに対し、寒菊は12月から1月の寒い時期に花を咲かせるので、花の少ない冬の庭に彩りを添えてくれる嬉しい存在です。
【 寒菊の花言葉 】
★ そんな寒菊に個別につけられている花言葉が、「健気な姿」と「真の強さ」。
・ 冬の寒さに耐えて咲く姿から連想したのかもしれません。
寒菊の咲く冬といえば、ちょうど受験や就活のシーズン。頑張る若者に応援のメッセージを込めてプレゼントするのも素敵です!
小菊の花言葉
菊は、花の大きさによっても大輪、中輪、小輪と分類されており、このうち小輪のものは特に小菊と呼ばれています。
菊というとあのインパクトのある大輪の花がイメージとして浮かぶかもしれませんが、小菊は園芸種として人気が高いこともあり、最近では大輪の花の輪菊という種類よりも数多く流通しているのです。
【 小菊の花言葉 】
★ そんな小菊の花言葉は、「純情」や「元気」など。
・ スプレーマムと同様に花束にもしやすいですし、秋冬の庭を彩る花として花壇にひと株植えておくと、花から「元気」がもらえます。
いかがでしょうか、菊というと何となく縁起が悪いような気がしてしまいますが、花言葉や花の歴史まで調べてみると、決してそうではないことがお分かり頂けたのではないでしょうか。
日本では古来から春は桜、秋は菊というようにその季節を代表する花とされてきましたし、江戸のころに各地でつくられた菊の品種は、現代でも「古典菊」と呼ばれて愛されています。
また、天皇家の紋章など菊紋のモチーフになったり、着物やかんざしのモチーフになってきた和菊の高貴な印象に対し、ヨーロッパから入ってきた洋菊は小さくかわいらしい品種が数多く、一般家庭にも親しみやすい花としても定着。
色や形など好きな見た目のものを選んで育ててみるのもいいですし、菊の花言葉にメッセージを込めて贈ってみるのも、楽しみ方の一つです。ぜひこれを機にお気に入りの菊を見つけて、気軽に楽しんでみてください!
まとめ
品種と色別の菊の花言葉
・菊全体の花言葉は「高貴」「高潔」「高尚」
・赤い菊の花言葉は「愛情」
・白い菊の花言葉は「真実」
・黄色い菊の花言葉は「破れた恋」
・スプレーマムの花言葉は「あなたを愛します」「清らかな愛」
・寒菊の花言葉は「健気な姿」「真の強さ」
・小菊の花言葉は「純情」「元気」