桔梗の花言葉に隠された意味

綺麗に咲く桔梗のイメージ
桔梗は派手ではないですが桔梗の花言葉である「気品」や「清楚」の言葉がよく似合う和の雰囲気を纏った上品な花ですよね。桔梗の花言葉には桔梗の花の色である紫、白、ピンクそれぞれに違う言葉が付けられていますし、西洋で伝えられている桔梗の花言葉には日本の花言葉とは違う花言葉があります。

日本の桔梗の花言葉と西洋の桔梗の花言葉の違いを比べるだけでも面白いですが、特に知っておきたいのは桔梗の花言葉の由来です。桔梗の花言葉には花言葉の由来になった切ない物語や様々な意味が隠されています。

あまり知られていない桔梗の花言葉の由来を知れば桔梗の花を見たときに今までとは違った印象で見えるもの。そこで今回は桔梗の花言葉に隠された意味についてお伝えします。

永遠の愛に隠された桔梗の物語

桔梗の花言葉は「永遠の愛」「変わらぬ心」「変わらぬ愛」「誠実」「従順」「清楚」「気品」「優しい愛情」と多く、「永遠の愛」、「変わらぬ心」や「変わらぬ愛」は昔、戦争に赴き帰らなかった武士の夫を家紋である桔梗の花と共に待ち続けた女性の話が由来です。

戦争で亡くした夫を待ち続けた女性の名前が「桔梗」であった為に桔梗の花に「永遠の愛」と言う花言葉が付けられた説もあります。「永遠の愛」と言えばプロポーズや結婚式など幸せなイメージの言葉ですが、桔梗の花言葉の「永遠の愛」はプロポーズなどで使われるような永遠の愛のイメージとは違う、切ない花言葉だったのです。

 

桔梗は武将が愛した花だった

「永遠の愛」の花言葉の話の女性が待ち続けた夫の家紋は桔梗の花でした。実際に桔梗の花は家紋に良く使われている花で、鎌倉時代初期に土岐光衝(とき みつひら)と言う武将が戦場に咲いていた桔梗を兜に挿して戦い、勝利を収めた事をきっかけに桔梗を家紋にしました。

その後、多くの武将が桔梗を家紋にしています。桔梗紋は有名な戦国武将である明智光秀や加藤清正の家紋ですし、組合角に桔梗紋は坂本龍馬の家紋です。また、陰陽師・安倍晴明が呪符に用いていた五芒星は「晴明桔梗」とも呼ばれていて、晴明神社ではこの「晴明桔梗」の紋が様々な場所で見られます。

境内には桔梗の花も植えられていて、桔梗の開花時期である6月〜9月の期間中には桔梗が描かれたお守りや鈴を頂く事が可能。「誠実」や「従順」は主の勝利の為に「誠実」に、もしくは己の信念に「従順」に戦っていた武将達が愛した花である事も関係していると考える事も出来ます。

 

桔梗が仏花になった理由

桔梗の花言葉の「変わらぬ心」「変わらぬ愛」は桔梗が仏花として扱われる花になった理由の一つ。「永遠の愛」や「変わらぬ心」、「変わらぬ愛」の花言葉の由来となった話のように、死別した人に対して変わらぬ心で愛し続けると言う意味が込められているからです。

 

色で違う花言葉

桔梗の花の色は青紫〜紫が一般的にイメージされますが、白やピンクの桔梗も存在します。紫色には「気品」、白色には「清楚」、ピンク色には「薄幸」と桔梗は花の色別に違う花言葉が付けられています。

紫色の桔梗の花言葉である「気品」はかつて日本で紫色が身分の高い人しか身に付ける事を許されなかった高貴を表す色であった為に付けられた言葉で、白色の「清楚」も花の色のイメージから、ピンク色の「薄幸」は桔梗の花は青色と白色がほとんどで、自生している桔梗には余り見られない色であったからと考えられます。

 

西洋の桔梗の花言葉

桔梗は日本や中国、東アジアが原産の花ですが、その蕾が風船のように見える事から西洋では「Balloon flower」と呼ばれています。また、開花した時の花の形が鐘をひっくり返したような形に見えるので「Chinese bellflower」と言う別名も付けられました。

ちなみに学名の「Platycodon garandiflorum」 は英語ではなくギリシャ語で「Plati-codon=開いた鐘」「grandi-florum=大きな花」と言う意味の言葉を合わせて付けられた名前です。

西洋でも花言葉が付けられていて「endless love=永遠の愛」「obedience=従順」「honesty=誠実」と日本と同じ花言葉がほとんどですが、日本の花言葉には無い「the return of a friend is desired=友の帰りを願う」と言う桔梗の花言葉もあります。

そして「endless love」の花言葉には日本と同じ様に恋人の事をいつまでも想い続ける女性の話が言い伝えがあります。西洋では「桔梗の花言葉が良く似合う女性が事故で亡くなり、死後も恋人の事を想い続けてその魂が桔梗の花に宿った」と言う話になっていて、日本と同じく仏花として扱われています。

 

さて、代表的な桔梗の花言葉である「永遠の愛」の由来になった話は聞く人によっては悲しかったり怖いと感じられるかもしれませんが、元々は愛する人を想う「誠実」な心が表された言葉だと言えます。西洋の桔梗の花言葉の「endless love=永遠の愛」と
「the return of a friend is desired=友の帰りを願う」と言う言葉にも誠実さが感じられますね。

桔梗の花言葉の「変わらぬ心」や「変わらぬ愛」は桔梗が仏花に選ばれた理由になっているのも「永遠の愛」の由来になった話を思えば納得です。色別の桔梗の花言葉にも意味が隠されていました。このようにたくさんの意味が桔梗の花言葉に隠されていますから、桔梗を見た時は花言葉の意味を思い出して下さい。


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