山茶花の花言葉を使って気持ちを伝える5つのポイント


街全体がくすんだようにも見える花の少ない冬、生垣や街路樹下で元気に咲いている山茶花の明るい色にはつい目が向くものですよね。山茶花の花言葉も「困難に打ち克つ」「ひたむきさ」など寒さの強まる冬に立ち向かうような、力強い面を持っています。

山茶花は学名Camellia sasanqua(カメリア・サザンカ)でツバキ科ツバキ(カメリア)属の緑葉小高木。名前の通り椿とは同じ仲間ですが、ギザギザの葉と1枚ずつ散る花びら、そして椿よりも前に花が咲くのが特徴。

古くから私たちの身近にある山茶花ですが、生垣のイメージが強いので贈り物としては少し地味だと思われるかもしれませんが、山茶花には優れた園芸品種があり10cm以上の大輪種など独特の華やかさを持ったものが多く存在しています。そこで今回は山茶花の花言葉を使って気持ちを伝えるポイントについてお伝えします。

厳寒に耐え「困難に打ち克つ」

庭木や家の生垣の他に道路脇などにもよく山茶花は植えられています。ただ、一年中濃い緑色の葉を茂らせているだけの山茶花の存在を、常に気にかけている人はあまりいないでしょう。

葉の間に隠れていた蕾が開いて初めて花をつける樹であったことに気が付かされますが、落ちた花びらが風に飛ばされていく頃にはもっと目立つ花が登場してくるため、人はいつの間にかその存在も忘れてしまいます。

それでも、北風の吹く中で緑色の葉の部分を覆い隠してしまわんばかりの勢いで山茶花はいくつもの花を咲かせます。その様子は人知れず努力して結果を出す、山茶花の持つ花言葉「困難に打ち克つ」そのもの。

山茶花の真っ盛りの頃は、受験であったり新生活への準備であったり、はたまたインフルエンザが猛威を振るっていたりと、何かと厳しい状況がつきまといます。「困難に打ち克つ」という山茶花の花言葉は、苦しさに直面している人への何よりの励ましの言葉になるはずです。

 

日本人の美徳を表す「ひたむきさ」を繊細な山茶花に重ねる

山茶花は東洋だけでなく亜熱帯にかけても自生していた花ですが、日本原産の山茶花は幕末から明治初期にかけてオランダ人の手でヨーロッパに伝わり人気を集めました。ヨーロッパでは椿も山茶花も同じ「カメリア」としてあまり厳密に区別していませんが、植物画で有名な英国ウィリアム・カーティスと弟トマティス・カーティスの著した画集には山茶花も「sasanqua」として椿とは区別して描かれています。

その山茶花は、1819年に銅版画に彩色して描かれたもので、ピンク色の八重咲きで繊細な花でした。当時の人々の目には神秘的な東洋の花に映ったに違いありません。椿よりも薄い花びらを持ちながら、しっかりと自己主張をしている山茶花の花言葉「ひたむきさ」はいかにも日本人の控えめで芯の強い気質を伝えています。

 

美しさをストレートに称える赤い山茶花の花言葉

山茶花のイメージと言えばまず濃い赤を思い浮かべる方も多く、赤い山茶花の花言葉は「無垢」「あなたがもっとも美しい」「あなたが一番美しい」。雪景色の中の赤い山茶花は、一輪だけでもとても目立ちます。ほとんどの花たちが地中深く眠っている頃、何もかも覆い隠す純白の雪の色をバックにすると、赤と緑の強いコントラストを持つ山茶花はそれだけで絵になります。

蘭の女王カトレアの花言葉が「あなたは美しい」ですから、そこに「一番」という言葉が加わっている赤い山茶花の花言葉は相手の美しさを賞賛する花言葉としてはトップレベルだということになるでしょう。1枚1枚が薄い花びらを持つ山茶花は「無垢」という赤い山茶花の花言葉も汚れを知らないようなその佇まいを表現するのにふさわしいものです。

 

野生の山茶花を見れば納得、白い山茶花の両極端な花言葉

野生の山茶花は薄いピンクが表れることもありますが、ほとんどは白く椿よりも小ぶりで可愛らしい花。白い山茶花の花言葉である「愛嬌」「かわいらしさ」からは、雪の積もった野山で偶然出会った野ウサギのような愛らしさが感じられます。一方、白い山茶花には「あなたは私の愛を退ける」という拗ねたような花言葉も。

この花言葉の由来ははっきりしていませんが、野性の山茶花は花が多い割には枝ぶりが整っていないため、野山で折った山茶花をなかなか上手く活けられなくて、思うようにならない山茶花に対して抱いたもどかしい感情が伺えます。一貫性があるとは言い難い花言葉を持つ白い山茶花を贈る時にはテクニックが必要と言えるかも知れません。

 

ピンクの山茶花の花言葉はロマンティック

「永遠の愛」というピンクの山茶花の花言葉は幸せな2人へ安心して贈ることのできる花言葉。ピンクの山茶花はバリエーションが非常に豊かで、中には牡丹やバラにも似た、八重咲でとても華やかな品種が多くあります。

例えば「乙女山茶花」という名のカップ咲きのバラのような山茶花は初々しいカップルに、大輪で八重咲きの立派な「獅子頭」は、円熟味を増したご夫婦にと豊富な種類から選ぶことが出来ますよ。

 

さて、山茶花の花言葉を使って気持ちを伝えるポイントについてお伝えしましたが、名前に「茶」が入っているため茶席には用いられない山茶花は冬の茶庭や茶席の上生菓子のモチーフとしては欠かせない花。古くから日本にあったためか、花言葉も日本人の美徳を象徴するようなものが印象的ですよね。

山茶花を贈る時に少し注意したいのですが、山茶花の園芸品種には椿と交配したものも多く両方の特徴を持っている品種も存在します。特に「寒椿(カンツバキ)」という名前が付いているグループは花びらが山茶花と同じように1枚1枚散るタイプがあるという紛らわしさ。ただでさえ似ているのに2つの中間のような品種もあるのです。

相手が山茶花に詳しくないと「椿」という名前だけを見て花首がぽとりと落ちるイメージを想像して縁起が悪い花だと思われてしまった・・・などということが起きる可能性もないとは言えません。そのようなことが無いよう山茶花の花言葉を伝える前には「椿に似ているけれど山茶花ですよ」という言葉も添えておくことがオススメ。

まとめ

山茶花の花言葉を使って気持ちを伝えるポイント

・「困難に打ち克つ」は受験や人生の一大事を迎える人への励ましの言葉
・「ひたむきさ」を控えめで芯の強い繊細な人へ伝える
・赤い山茶花の花言葉「あなたが一番美しい」は最上級の賛辞
・白い山茶花の花言葉「あなたは私の愛を退ける」は手ごわい相手へ
・ピンクの山茶花の花言葉「永遠の愛」は愛の記念にぴったり


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