真っ白なユリの花は、結婚式にもお葬式にも、誕生日やお礼、開店祝いにもとどんなシーンでも大活躍するお花です。花に興味がなくても誰もが知っているユリの花は、まさに花の女王と言っても過言ではありません。
日本の歴史を辿ると万葉集にも百合が登場するくらい、ずっと昔から日本人とも深く関わり合いがあります。もっとも、ユリの花は聖書にも登場しますから、日本に限らず世界各地で古くから馴染みの深いお花だということが分かります。
さて、そんな古くから愛されているユリの花ですが、現代ではどんどん改良が進んでいて、昔からの楚々としたもの以上に、花弁が大きく香りの強い、色とりどりのユリの花が活躍の場を広げています。
また、元々は下向き加減で咲く花だっため、一部ではお祝いに向かない、気分が沈むからお見舞いにはよくないと言われたこともありましたが、改良により切花のユリの花は多くのものが上向きに咲くようにもなりました。
万人に愛され、一輪でも存在感のあるユリは、贈り物にぴったりです。そこで、数ある種類の中から、贈るシーンに合わせてこれで勝負してみたい!おすすめのユリの花の品種とアレンジの仕方をご案内致します。
ユリの花を贈る☆
シーンで選ぶ7つの品種とアレンジ
結婚のお祝いには「純粋」「無垢」を表すカサブランカ
大きな花を咲かせる百合=「カサブランカ」と言われるほど、カサブランカは有名で最も人気のある品種です。大きな花と雄大な香りを放つカサブランカの存在感は他を凌駕します。
★ 真っ白なカサブランカは花嫁のイメージにぴったり!
・ 今でこそ、結婚式で使われる装飾花もブーケも様々なものが使用されるようになりましたが、ウエディングブーケといえばカサブランカのブーケ、という時代があったほど結婚式には欠かせない花でした。
凛とした真っ白なカサブランカは贈られた花嫁さんの気持ちも凛とさせ、折に触れて初心を思い出す道しるべにさえ成り得るかも知れません。
【 カサブランカの花言葉 】
・「雄大な愛」「純潔」「高貴」。
大輪のカサブランカはその存在の美しさを生かして、カサブランカ数本とグリーンと呼ばれる爽やかな葉物だけを合わせて、花束にしてお届けしましょう。
初めて出会う八重咲きの白いユリ、カロリーナ
大切な方の誕生日、結婚記念日、など特別な日には特別な百合をプレゼントしましょう。先程紹介したカサブランカと同じオリエンタル系のユリの花で、八重咲の品種がカロリーナです。
★ オリエンタル系のユリの花、カロリーナ。
・ オリエンタル系ユリの花はとても持ちがよく、花も大きく見ごたえがあるものが多いのが特徴です。
中でも、八重咲きの品種は珍しく、とても可憐でやさしい美人な姿をしています。あまり見ないユリの花なので、初めて出会うと、こんな優しく美しいユリがあったのかと感激します。
【 カロリーナは特別なユリの花 】
★ 「カロリーナ」は白の八重咲きのなかでも、少しクリームがかった色と、中央にうっすらと淡い黄色が入っている品種で、とても優しい色合いをしています。
大切な日の大切な思い出の花となることは間違いありません。
大切な故人に捧げる 鉄砲百合
ユリの花は、結婚式やお祝いにも人気の花ですが、お葬式やご供養のお花としても欠かせないものです。
■ 鉄砲百合は、筒状の花を横向きに咲かせます。
・ 大きな花ではないですが、その分控えめで上品な印象ですから、大切な亡き人を偲ぶに相応しい様相です。
お墓に御供えするユリの花としてはスタンダードなものですし、仏前へと御供えして頂くために贈る供花としてもよく使用されます。
【 故人にユリの花を捧げる時 】
■ 亡くなってすぐの時
白を基調とした花々と一緒に。
■ 年月が経っていたり、幼い方へやペットなどの時
淡いピンクやブルー、紫、黄色など優しい色合いの花と一緒に。
その時々の状況に合わせて最適なユリの花をお届けしましょう。御供えのお花をお届けをする際には、籠などに盛る、生花アレンジメントにしてお届けするとご家族の手を煩わせません。
父、母に感謝を伝える、コンカドール
「コンカドール」は、こちらもオリエンタル系のユリの花になります。黄色のユリには「イエローウィン」という品種もあるのですが、どちらの品種も非常にもちが良く、もちすぎると感じるほどです。
同じ黄色のユリで、すかし百合という小ぶりな花があります。
★ 黄色のすかし百合の花言葉
・「飾らぬ美」「あなたは私をだますことができない」「親思い」「元気」など。
親へ贈るユリとしてぴったりです。しかし、たくさんの他の花の中に透かし百合が入っているというのなら、それは想いのこもったプレゼントになります。
★ ただし、主役としては物足りないのが正直なところ。
・ そこで、それに替わる花として、同じ花色で花姿も魅力的で、長く楽しめる「コンカドール」はいかがでしょうか。
「感謝」の花言葉を持つかすみ草やダリア、カーネーションと一緒にアレンジして、誕生日や母の日、父の日に贈るのはいかがでしょうか。
義理の両親へ贈る特別な百合、エレナ
花の贈り物のいいところは、ほとんどの場合、どんな方にも喜んで頂ける点にあります。
ただでさえ気を使う、義理の両親への贈り物。自分の両親の好みを知っていて、贈り物の相談に乗ってくれるような、しっかりした旦那さんならいいですが、相談しても適当でいいよというような返事をする場合だったら嫁の立場としては困ります。
そんな時には好みが多少違っても喜ばれることの多い生花の贈り物は、強い味方です。
【 ここぞ、という時に華やかなエレナ 】
★ 「エレナ」は珍しいピンクの八重咲きのユリです。
・ 濃いピンクの八重咲きの品種もありますが、「エレナ」は淵に向かって淡く白っぽくなっている、優しい色のかわいらしい色合いをしています。
義理の両親のために、いい品を選んで感謝の気持ちを伝えようという想いが伝わる一品になります。ここぞという時に贈れば効果は倍増です。
商売繁盛を願うピンクのユリ、ソルボンヌ
花が欠かせないシーンとしてあげられる一つが開店祝い。開店の時にお花を飾ることは、そのお店の商売繁盛を願い、運気を上げることにつながります。
★ 開店のお祝いによく贈られる花
・ 胡蝶蘭
・ 観葉植物
・ スタンド花(金額が出せない時はアレンジ)の三つです。
どれもお店の運気を上げる贈って間違いのない品です。その中でスタンド花はお店の外に飾られて、そこが新たらしく開店したんだと記してくれ、お客さんを出迎えるお花になります。
ピンクの色には、人間関係を良くし、お金を育てる力があるとされていますし、ピンクのユリの花言葉には「商売繁盛」の意味が有りますので、新しいお店の繁盛を願うのにぴったりです。
★ 白いユリのカサブランカ、ピンクのユリはソルボンヌ
・ ソルボンヌは美しく持ちも香りも申し分ない品種ですのでお祝いにぴったりの品種です。
舞台映えする赤のユリの花、マンボ
★ 赤い色の花は壇上で渡す花として人気があります。
・ 赤いユリは見る人の目を引き付ける印象的な色をしているので、スポットライトがあたるようなそんな演出のときに是非差し上げたいお花です。
ピアノやバレエ、琴などの発表の場でお世話になった先生に差し上げるお花としも、上質な雰囲気があるので申し分ありません。
★ 「マンボ」はとても濃い赤色をしていて、魅惑的なユリの花です。
・ 黄色いオンシジウムやピンク系の色と合わせるとより引き立ちます。鮮やかなグリーン(葉物)と合わせるのも、スタイリッシュで目立ちます。
舞台ではありませんが、選挙で当選した方へ贈ったり、式場で活躍した方へ贈る際などにも、印象的で贈る人を褒め称える花束になることでしょう。
いかがでしたでしょうか。ユリの花の種類はとても豊富です。同じ白いユリでもたくさんの種類があります。
今回は花屋の中でメジャーな品種を取り上げました。メジャーだということは、その品種が優秀できれいに長く咲く品種だということでもあります。しかしながら、ここに挙げた以外にも、オレンジ色や緑、黒、茶色、複色のものなど、実に多くの面白いユリの花があります。
ただしユリの花はキリスト教式のお葬式では故人に捧げる供花でもあり、仏式でもお葬式に使われます。さらにその芳香は人々を華やかな気持ちにする反面、病院の御見舞などにはキツクなるため、向いていません。
基本的にはお祝いに贈りたいのが、ユリの花でした。現在では品種改良により、あらゆるシーンで贈れる花となっていますが、それぞれのシーンに合わせた品種を選ぶと安心です。
どのユリの花もどんな場面でも贈る方のことを想って選んだなら最高の贈り物になりますので、色々なユリの花を楽しんでください。
まとめ
こんな時に贈りたい!ユリの7つの品種とアレンジの仕方
・結婚のお祝いに贈る王様のユリ、「白いカサブランカ」
・大切な人の誕生日や結婚記念日に贈る、八重咲きの白いユリ「カロリーナ」
・故人に捧げる控えめな「鉄砲百合」
・感謝を込めて両親へ贈るコンカドールは、ダリアなどと組み合わせて
・株をあげよう 義理の両親へ贈るピンクの八重咲きのユリ、「エレナ」
・開店祝いには人間関係とお金を育てるピンクのユリ、「ソルボンヌ」
・注目を浴びる場所には赤のユリ、「マンボ」