チューリップは球根栽培なので、難しいイメージがありますよね。けれども実は、手間の多いチューリップの球根からの栽培と言っても、しっかりと段階を踏むことで、初心者の方でも簡単に育てることが出来ます。
特徴的で綺麗な花を咲かせるチューリップ。その見た目から、古くより人々に愛されてきました。17世紀オランダではその人気から、愛好家の間で珍しいチューリップの球根がとても高値で取引され、バブルを起こしたほどです。
現代でもその人気は衰えず、ガーデニングにとても人気の高い花。しかし、チューリップは球根のため、「育てたくても少し難しそうだ。」と感じ、躊躇してしまっている方が多いのです。
せっかく育てたい想いを、イメージだけで諦めては、もったいないですよね。そこで今回は、初心者でも安心な失敗しないチューリップの簡単な育て方と、綺麗な花を咲かせるコツをお伝えします。
チューリップの基礎知識
チューリップは球根から育てる、ユリ科の植物です。種類が豊富で、様々な色や形のチューリップがあります。
【 チューリップの球根の植え付け時期 】
★ そんなチューリップの球根の植え付け時期は10~11月、開花時期は3~5月です。
・ 植えつけてから開花までの期間が長いことが特徴です。
そのためチューリップを球根から育てる場合、水やりを長い間根気よく行う必要があります。次項から詳しい栽培方法と、注意点をお伝えします。
チューリップの球根を植える際の注意点
先ほどお伝えした通り、チューリップの球根の植え付け時期は、10月から11月の上旬!
【 チューリップの球根の植え付け 】
★ 植えつける際、庭の土へ直接植える場合とプランターへ植える場合で、掘る土の深さが異なるので注意が必要です。
<庭へ直接植える場合>
・ 深植えを行います。大体球根3つ分、10センチほどの深さの穴を掘って植えます。
<プランターの場合>
・ 土の深さに限りがあるので根がしっかりと延びるように浅く植えつけます。球根1つがすっぽりと入り、先端に土が被る程度の深さで大丈夫です。
土と水やりについて
チューリップは土の湿っている状態が長く続くと根腐れを起こしてしまうことがあります。
【 チューリップの土 】
★ そのため、育てる土は水はけの良いものを使います。水やりの際も与え過ぎないよう注意が必要!
また、チューリップは乾燥が続いても花を咲かせないことがあるので、湿りすぎず乾燥し続けないバランスが大切です。
【 チューリップの水やりのコツ 】
★ 表面の土が乾燥した頃に、「水をたっぷり」与えるくらいがちょうど良く、元気に育ってくれますよ!
チューリップはこの水やりの期間がとても長いことも、ちょっと覚えておいてください!諦めずに「根気よく」与えてあげるとキレイな花を咲かせてくれるはず。
★ 花が咲いてからは、花へ直接水をかけると痛んでしまうことがあります。
・ そこで、根元へ優しく注ぐ等の注意をしてあげると、綺麗な花が長持ちします♪
チューリップのなる病気と害虫
チューリップのかかる病気として、灰色かび病が有名です。これに発症すると葉が枯れてしまうので、早めの予防が大切です。
【 チューリップの病気の予防 】
★ この病気に限らず、植物のかかるほとんどの病気は、風通しと日当たりを良くすることで予防できます。
・ また、カビの湿気の原因になる花がらや枯葉は定期的に掃除することでも予防できるのでおすすめです。
良く付く害虫にはアブラムシがあげられます。このアブラムシも病気の原因になるので、見つけた場合は薬剤を散布するなどで追い払うと、健康な花に育ちます。
花の枯れた後
チューリップや球根から育てる花は、正しく球根を保存することで来年も楽しむことができます。
【 チューリップの球根の保存(掘り下げ) 】
① チューリップは花が散ってしまった後、葉も完全に枯れてしまう前に花首を切り取ります。
② そうして6月ごろ、葉も黄色く枯れ始めたらチューリップの球根を取り出します。
③ その後、取り出したチューリップの球根を風通しの良い日陰で乾燥させてください♪
④ 乾燥が終わったチューリップの球根は冷蔵庫で保存しておきます!
これで、来年もまたチューリップを同じ球根から育てることができます。
ただし、この「掘り下げ」は少し難易度が高く、あまり早く掘り起こしてしまうと、逆に球根をダメにしてしまうことがあります。
★ 完全に葉が枯れてから掘り起こすようにしてください。
また、少し花の元気がなくなってしまいますが、庭に直接植えている場合は植えっぱなしでも再び花を咲かせることがあり、手軽に育てたい方は無理に掘り下げる必要はありません。
その他の管理、注意点
チューリップは、冬場に土が凍ってしまうと育たなくなってしまいます。そのため、霜の降りる地域は、表土を藁や枯葉で覆うなどの対策が必要です。
★ また、水分不足などの何らかの原因で茎が育たず、葉に埋もれた状態で花を咲かせることがあります。
冬場に暖かい場所で育ててしまっても起こる現象なので、チューリップは寒さに当たれる屋外で育てることがおすすめです。
さて、始めにお伝えした通り、チューリップを球根から育てる場合、花を咲かせるまでの準備期間が長いため、根気のいる作業になります。
長い間、芽の出ない土へ水をあげ続ける作業をしていると、どうしても不安になってしまいますよね。でも大丈夫!諦めずに根気よくあげ続ければ、その分花を咲かせた時の喜びは大きいもの。
長く世話をしたチューリップの球根から、綺麗な花を見つけた時の喜びは、格別!また、球根の花は手間のかかる分、正しく栽培や保存を行うことで、他の花よりも長く楽しむことができるのも、魅力です。
このようにチューリップや、球根から育てる花は手間のかかる分、咲いた時の喜びが大きく、愛着も湧くので、長く花を楽しむ方にとてもおすすめです。
この記事を参考に、ぜひチューリップの球根に挑戦してみてください!
まとめ
チューリップの球根をキレイに咲かせるコツ
・植え付け時期は10月から11月の上旬
・球根は、庭の土へは深く、プランターでは浅く植える
・水を与える際は、濡らし過ぎず、乾燥させ過ぎず適度にあげる
・冬場も屋内ではなく、屋外で育て、寒さに当てる
・寒い地域では、霜対策を忘れずに
・掘り下げは葉の完全に枯れた後で行う