きゅうり栽培が、家庭菜園を趣味とする人々の枠を超えて、一般の人々にも注目の的!その理由は何と言っても、栽培中のきゅうりで「緑のカーテン」を作って、暑い夏を快適に過ごせるからですよね。
暑い夏に実りを迎える夏野菜・きゅうり。自分で栽培すれば、採れたてのみずみずしいきゅうりを収穫することができますが、美味しく食べる楽しみの他にも、「緑のカーテン」は、近年のきゅうり栽培の大切な要素。
窓辺でつる性の植物を栽培することで、茂った葉が暑い日差しを遮り、室内の気温を下げてくれる効果があり、エアコン使用を減らして節電や省エネにもなるのです。
見た目にも涼し気でエコなため、ここ数年夏のガーデニングとして大人気!アサガオやフウセンカズラ、ゴーヤなどでもできますが、そのなかでもきゅうり栽培なら、日頃から馴染みも深く、見て涼しく食べて美味しく、育てて楽しく、一石三鳥!ですよね。
そこで今回は、涼しくて食べても見ても楽しめるきゅうりの栽培で緑のカーテンを作る、7つの手順をお伝えします。
きゅうり栽培で緑のカーテン☆
夏を涼しく!7つの手順
品種を決め苗を購入する
きゅうり栽培なら、葉も大きく、緑のカーテンにしやすいですが、特に暑い時期に葉が茂るように考えて苗を準備しなければなりません。
【 きゅうり栽培:植え付けのタイミング 】
★ 5月から6月初めまでには植え付けると8月の暑い時期には葉が茂り収穫もできます。
・ きゅうりは病害虫に弱いので、「よしなり」や「味さんご」「フリーダム」などそれらに強い品種を選ぶのが良く、なかでも「よしなり」は初心者向きの品種!
良い苗を選ぶのもきゅうり栽培のコツ。葉が厚く張りがあり、茎が太くしっかりとしたものを選んでください。さらに節と節の間が間延びしているものは避け、葉の変色や虫が付いていないか、などもチェックしながら選べばバッチリです。
必要なものを準備する
苗の他に、きゅうり栽培で緑のカーテンを作るために必要なものは、プランター、ネット、ネットを支える支柱、紐や結束バンドなどと、ジョウロ、土 肥料、移植ごてなど…。
【 きゅうり栽培:ネットを準備 】
★ ネットの幅は窓2枚分を覆うくらい、高さは3メートルほどあれば、軒下を全部覆えるはず。
・ 緑のカーテンネットとして、設置しやすいように紐がすでに付いているものを選ぶと、手軽に設置できて便利!
また、プランターは深さ30cm以上の容量がある大型のものがおすすめです。
苗をプランターに植え付ける
きゅうり栽培には、容量50リットル長さ60~70cmの深型プランターがおすすめ。これで2株のきゅうりを栽培が目安です。
【 きゅうり栽培:土の準備 】
★ まず、プランターの底に鉢底石を入れてから土を入れるのですが、使用する土は野菜用の培養土などを使うと、土づくりをする手間が省けます。
・ 土を入れたら、苗を植える場所に30cm以上の間隔をあけて株がすっぽり入るくらいの穴を掘っておいてください。
ポットから苗を取り出し植え付けますが、このとき根に付いた土を崩さないように穴に入れるのがコツ。最後にまわりから軽く土を寄せて苗の周りにかぶせたら、プランターの底から流れるくらい、たっぷりと水やりをしてください。
ネットの張り方
きゅうり栽培で緑のカーテンの元になるネット。プランターの外側から窓を覆うように70度ほど傾けて設置するのがポイントです。
【 きゅうり栽培:ネットを張る 】
★ ネットの上部は物干し竿などを使ってぴんと張り、物干し用金具や軒先、2階のベランダ柵や雨どいなどを利用してしっかりと固定!
・ ネットの下部分は、やはり棒や竿などに結びつけて張り、プランターの重さを利用して固定すればOKです。
きゅうりのつるがネットに届くほどになるまでは、苗のすぐそばに30cmほどの支柱を立ててつるが絡むようにしてください。
きゅうりの葉を誘引をする
【 きゅうり栽培:蔓の誘引 】
★ 本葉が5~6枚ほど出てきたところで、中心のつる(親つる)の先をカットし、成長を止めてしまいます!
・ こうすると、枝の数が増えてネットを覆えるように茂り、幅の広いカーテンを作ることができるのです。長くつるが伸びてきたら、誘引しネットに絡ませるようにします。
ちなみに、「誘引」というのは伸びてきたつるを支柱に誘導して絡ませる、きゅうり栽培の作業のひとつ。つるがたくさん伸びてきたら、週に一度は絡んでいる方向を整えてあげると、隙間なくバランスの良いカーテンにすることができます。
きゅうり栽培でのお手入れ
きゅうりは水をたくさん必要とする植物なので、水やりは土の表面が乾いたらたっぷりとあげるようにするのが、きゅうり栽培のポイント!
【 きゅうり栽培:水やり 】
★ ただし、夏は日が高く暑い時間に行うと蒸れてしまうので、夕方の涼しい時間に水やりをすること。
・ 高さが1mほどになるまでは、株に栄養を行き渡らせるために雌花を摘みますが、その後は咲いた花をそのままにして、きゅうりが実るのを待たなくてはなりません。
きゅうり栽培、いよいよ収穫!
実が15cm~20cmになったら、きゅうり栽培も終盤、いよいよ収穫のタイミング!大きくなった実をそのままにしておくと他に栄養が行き渡らなくなるので、タイミングよく収穫してください。
【 きゅうり栽培:追肥 】
★ ただし、実が曲がっていたり、雌花が小さくなると肥料不足のサイン!
・ そのような様子が見られたときや、ひと株から5~6本収穫したら、追肥をするようにして様子をみながら育てます。
いかがでしたでしょうか、きゅうりを栽培して緑のカーテンを作る、詳しい手順についてお伝えしてきました。毎日新鮮なきゅうりを食べられ、また涼しく省エネにもなる緑のカーテン、まさに一石三鳥のガーデニング!
ただし、プランターに植えることで、誰でも簡単にきゅうり栽培ができますが、緑のカーテンを作る際には他にも気をつけておきたい点がいくつかあります。
まず、設置する時には強風や実の重さが掛かった場合も考慮して、しっかりと固定できる場所に設置すること。耐荷重にも注意してください。
また、マンションのベランダに設置するときは、避難口をふさがないようにすることや、隣や階下のベランダにつるが伸びたり迷惑にならないよう配慮が必要です。
年々、厳しくなるように思える猛暑に備えて、今年はぜひきゅうりを栽培して緑のカーテンに挑戦してみてはいかがでしょうか。
まとめ
きゅうりで作る、緑のカーテンの手順
・初心者のきゅうり栽培なら、「よしなり」がおすすめ
・ネットは幅窓2枚分を覆うくらい、高さは3メートルほど
・容量50リットル長さ60~70cmの深型プランターが最適
・ネットは物干し竿や雨どいを使って、ピンと張る
・親つるをカットして成長を止め、横に伸ばす
・夕方の涼しい時間に水やりをする
・実が15cm~20cmになったら収穫する