育てやすい観葉植物と長く楽しむ5つの知識

育てやすい観葉植物と長く楽しむ5つの知識
お洒落な喫茶店やレストランには観葉植物が置かれていることが多く、喫茶店やインテリアが好きな人は「自分の家もこんな風にお洒落だったらいいのに」と憧れますよね。

お店にある観葉植物はどれもお洒落で綺麗に手入れがされているように見えるため観葉植物を育てるのは敷居が高いように思いますが、育てやすい観葉植物も多く、ガーデニングで人気の草花に比べて植物を育てること自体が初めての人でも育てやすく、多少ずぼらなお世話の仕方でも枯れにくい植物です。

観葉植物は省スペースで育てる事が可能で、土や虫に悩まされることも少なくお世話も簡単なので、スペースの確保が難しいご家庭や害虫が苦手などの理由でガーデニングが難しいといった人でも気軽に育てることができます。

マンションやアパートに住む人の悩みでもある日の当たりにくいお部屋でも育てることができるような観葉植物もありますから、日陰でも育つ観葉植物をお家に迎えて、それまで叶わなかった植物のお世話や成長を楽しんでほしいですね。そこで今回は育てやすい観葉植物と長く楽しむ5つの知識をお伝えします。

 

育てやすい観葉植物と

長く楽しむ5つの知識

 

屋外ではお世話のしやすい観葉植物を選ぼう

ベランダや玄関は水場から遠い場合も多く、水の入った重たいじょうろを持って水をこぼさないよう行ったり来たりするのも、わざわざホースを繋いで水やりするのも大変ですし、そもそも長いホースなんて持っていないというお家もありますね。

そこでおすすめしたいのはお世話のしやすいサイズのものを選ぶということ。濃い緑やライムグリーン、斑入りなど種類の多いアイビーや小さく丸い葉っぱが可愛いワイヤープランツは日当たりのいいところであればぐんぐん育ってくれます。

どちらも蔦のように長く伸びていくので鉢からフェンスに絡ませたり、吊り鉢で垂らすようにして飾るのもお洒落です。育ちすぎたと思ったら途中で切っても問題なく再び伸びてきますし、切った方は室内で水挿しして緑を楽しむことができます。

水やりの負担がないのであれば、シンボルツリーとして大きなサイズのものを置くと一気にお洒落な雰囲気に変わりますよ。卵型の葉っぱが傘をさしたように広がるパキラや日当たりが好きで、乾燥や寒さにも強いため屋外でも育てやすいユッカといった種類がベランダでの育成に向いています。

日当たりが好きな観葉植物も、強い直射日光や高温下では葉焼けしたり葉の先が枯れ込んでしまいますから、日差しの柔らかい午前中には日当たりがよく、午後は日陰になるような場所に置くことが望ましいです。土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるぐらいにたっぷり水をやり、あまりに乾燥するようなら霧吹きで葉水を与えると長く美しい葉を保つことができます。

 

屋内では水耕栽培がおすすめ

家の中ではいつだってリラックスしていたいものですね。体を休める場であり、家族のコミュニケーションの場、食事をする場でもある家の中で植物を育てる場合に一番の悩みとなるのが虫の存在。

不思議と家庭に発生する虫に蝶のように見た目のきれいなものは一切なく、鬱陶しい・不潔・気持ち悪いの三拍子が見事に揃ったものばかりです。そんな虫が発生する原因のひとつが「土」です。

ガーデニングで使用される土は花をきれいに咲かせたり、野菜や果物をおいしく実らせるために養分がたくさん詰まっています。その養分が詰まったおいしい土に虫が寄ってくるのです。そこでおすすめするのが「水耕栽培」という栽培方法です。これには「水栽培」「ハイドロカルチャー」といった2つの種類があります。

小学校の理科の授業でヒヤシンスやクロッカスといった球根の花を育てる経験したことがある人も多いことでしょう。土を全く使わず水と液体肥料だけで育てるのが水栽培です。

一方ハイドロカルチャーとは水だけで育てるのではなくハイドロボールといった人口培土を使用して植物を育てる方法です。ハイドロボールはガーデニングに使われる用土と違って無菌・無臭であるため清潔です。

形状も砂状・粒状・ゼリー状と種類も豊富ですからお部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができます。特に、砂状のものやゼリー状のものは青やピンクといった普通の土にはない色のものもあるので一般的な鉢植えとは全く違った色の組み合わせを楽しむことができます。

水耕栽培で観葉植物を育てる場合は、水管理が大切です。水質悪化がまさに命取りとなるので、水の傷みやすい夏場は特に注意をして水の入れ替えや観察をこまめにしてあげるだけで長持ちしてくれますよ。また、観葉植物を植える前に、容器を一度アルコール消毒するだけで水質悪化の原因となるカビの発生を防ぐことができます。

 

玄関におすすめの育てやすい観葉植物

家の中でも日の当たりにくく、温度の上がりにくい玄関には寒さに強く、日光がなくても育つことができる観葉植物が好ましいです。玄関は家族の毎日のお見送りや、お出迎えをする場所でもあり、お客様が来た時に一番最初に目に入る場所でもあります。日光が入りにくい場所だとしても、明るい雰囲気の空間にしたいですよね。そこでおすすめなのがオリヅルランやペペロミア・グラベラといった葉の色が明るいものです。

オリヅルランは放射状に葉を広げ、名前の由来にもなっている折り鶴がぶらさがったような「ランナー」と呼ばれる子株は切り離して植え付ければ簡単に増やすことができるので、アイビーやワイヤープランツ同様に株を増やしていくことを楽しむことができる観葉植物です。

ペペロミア・グラベラは数あるペペロミアの中でもつやのあるグリーンの葉に明るいイエローの模様が入った観葉植物です。どちらも5℃までなら冬の寒さや乾燥に耐えられる植物で、オリヅルランは日光を浴びるほうが丈夫に育ちますがペペロミアに関してはどちらかと言えば日光より日陰を好み、蛍光灯の光しかないような場所でも十分に育ちます。

また、玄関に置いて欲しい観葉植物といえばガジュマルです。ぽこっと太く丸みのある盛り上がった幹が魅力的なガジュマルは子供の精霊が宿ると言われていて、成長するにつれ幹の途中から「気根」と呼ばれる新しい根を生やすのでその生命力から「多幸の樹」「幸福の樹」とも呼ばれています。

沖縄でも愛されているガジュマルは本来熱帯〜亜熱帯地方の植物なので日当たりのいい場所や暖かい場所が好きな植物ですが、多少暗く寒い場所でも耐えてくれる強く育てやすい観葉植物です。

日陰でも育てやすい観葉植物といえど、急激な気温の低下や霜には気をつけておかないと寒さで弱って枯れてしまいますし、全く光のない場所にずっと置かれたままだと元気もなくなってきます。

玄関に観葉植物を置く場合は無理なく運べるサイズのものを選んでおけば、あたたかで日当たりのいい日に外で日光浴させるのも簡単です。週に2,3回でもたっぷり日光浴させるだけで葉のハリやつやがよくなり長持ちしてくれますよ。

 

リビングにおすすめの育てやすい観葉植物

リビングにスペースがあるなら、ある程度大きさのある観葉植物を部屋の隅やソファーやテレビボードの横に置くとお部屋の雰囲気がよくなります。ざっくり切り込みが入った大きな葉が特徴のモンステラや、バナナの葉のような縦長い葉を持つオーガスタは、トロピカルな雰囲気が魅力でインテリアとしてもばっちりの存在感を持っています。

大きいサイズのものをお部屋のシンボルツリーとして部屋の隅に飾るだけで部屋がすっきりして見えます。一方、竹のような葉を持つ落ち着いた雰囲気のシュロチクは和室やアジアンテイストな空間にもよく馴染みます。

シュロチクは耐寒性・耐陰性に優れ、病害虫も発生しませんから寝室に置く観葉植物としてもおすすめしたい非常に育てやすい観葉植物です。背丈以上になるような大きいサイズがスペース的に難しい場合には、100cm程のミドルサイズのものもありますので置きたい場所に合わせて選んでくださいね。

極楽鳥という鳥に似た姿の鮮やかなオレンジや黄色のシャープな花を咲かせるストレリチア・レギネや、剣のように縦にすっと伸びた姿のサンスベリアは、縦に長く横の広がりが少ないため部屋に十分なスペースがない場合でも置きやすい観葉植物です。

どちらも日当たりがよいところを好みますが寒さや乾燥には強いので冬でも暖房を使用するリビングのような場所であれば冬越しも難しくありません。お伝えしたこれらの観葉植物は葉の面積が大きく、蒸散作用という加湿効果もありますので乾燥によってかかりやすい風邪をひきにくくする空間作りとしても役立ってくれます。

さて、リビングに大きなサイズの観葉植物を置く場合は購入前に置き場所と置きたい観葉植物の大きさを測っておくことが大事です。葉や樹形が特徴的な観葉植物たちには鑑賞期間というものがあり、そのままの形で成長していくわけではありません。

見た目を気に入って購入したのにいつの間にかどんどん大きくなって、飾りたい雰囲気とは全然違うものになってしまったのではお洒落な観葉植物も処分に困るただの邪魔な置物になってしまう可能性もあるのです。

ですから、購入の際はある程度成長することを見越して置きたいサイズより小さめのものを選んでおくと成長も楽しむことができて、樹形の乱れもなく安心して飾ることができます。また、大きいサイズの観葉植物を窓際から遠いところに置く場合は設置する時にあらかじめキャスター付きの台に乗せておくと窓際での日光浴も簡単ですよ。

 

キッチンで観葉植物を楽しむための工夫

食品の保存や料理をするキッチンには小さなスペースで衛生的に育てることができる観葉植物がいいですね。それから、毎日使うキッチンは使いやすいことが一番です。効率よく調理するために動線の取り方が大事なキッチンには大きな観葉植物は不向きといえます。

窓際をはじめシンクの前や調理スペースの前に気に入った観葉植物を置いておくと、調理の下準備や長く感じる食器洗いの時間の気分転換にもなるのでおすすめです。置き場がない場合は小さな棚を取り付けるなどの工夫をしてみてもいいですね。

炊飯器やオーブン、コンロなど熱をもつ家電やガス器具の側は植物がくたびれてしまうので避けましょう。初心者にも育てやすい葉の色も明るくつやがあるポトスは清潔感もあり、キッチンを明るくしてくれます。リビングにおすすめの観葉植物としてお伝えしたサンスベリアやパキラには卓上サイズの小さなものもありますよ。

衛生面が重視されるキッチンでは害虫の発生が少ない水耕栽培がベストです。屋外で育てたアイビーやワイヤープランツの葉を少し切って水を張った小瓶やコップに挿しておくだけでもお洒落なインテリアに変わり、そのまま水栽培として増やしていくこともできます。

 

いかがでしたでしょうか。観葉植物はリラックス効果だけでなく、加湿効果によるお部屋の乾燥防止や空気をきれいにしてくれる効果、視覚疲労を軽減させる効果もあります。私達が健康でいるための空間づくりにも役立つことがわかりますね。

加湿器や空気清浄機といった優れた機能を持つ家電製品もたくさんありますが、植物には家電製品にはないあたたかさがあります。お世話が簡単で育てやすい観葉植物は忙しい人やお世話を忘れがちな人とも相性がよく、鉢花に比べて管理が簡単なことから贈り物にも向いています。

小さいものなら場所もとらないのでデスクの上やベッドサイドなどに置いていつでも楽しんでもらえますね。インテリアとしても植物としても機能性の高い観葉植物を生活に取り込んで、植物が持つ癒やしのパワーと緑のある暮らしを楽しんでくださいね。

まとめ

育てやすい観葉植物と長く楽しむ知識とは

・屋外で育てる観葉植物は置き場所に注意してきれいな葉をキープしよう
・室内で育てる場合におすすめの水耕栽培は水管理が命!
・日陰でも育つ観葉植物にも、あたたかな日には日光浴を
・大きな観葉植物をリビングに置くときはサイズの確認が大事
・キッチンでは置き場所を工夫して衛生的な水耕栽培で楽しもう


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