ネガティヴごぼうと言えば、野菜の中でも地味な根菜というイメージがありますよね。けれど、そんなごぼうにも花言葉があるのです。そもそもごぼうの花を見たことが無い人も多いでしょうが、ごぼうはキク科の多年草でアザミに似た紫色の棘のある花を咲かせます。
ごぼうは縄文時代か平安時代に中国から薬草として日本に伝わったとされ、食べられるようになったのは江戸時代からです。ごぼうの根を野菜として食すのは日本以外に朝鮮半島だけですが、近頃は日本食ブームの影響でアメリカでもスーパーに並ぶようになったそうです。
そしてごぼうの花言葉は、棘のイメージからあまりポジティブな意味を持ちません。あまり人へ贈る花としては選ばれることのないごぼうの花ですが、ごぼうにも花言葉があるのだと知っているだけで話しのネタにはなりそうです。そこで今回は、ごぼうの花言葉、意味と役立つ5つの知識についてお伝えします。
ごぼうの花言葉、
意味と役立つ5つの知識
花言葉~いじめないで~
以前、ごぼうと因縁のある月亭方正(旧山崎方正)さんがある番組内でごぼうの花言葉を口にしたことがありました。それが本当か確かめるためにたくさんの人々がネットでごぼうの花言葉を検索し、一時的にサーバーが接続不能になったこともありましたが、それ程ごぼうにも花言葉あったことを意外に思った人が多かったということです。
方正さんがごぼうで痛い思いをしていたことが、まさにごぼうの代表的な花言葉とぴったりで大いに受けていましたが、ごぼうで叩かれていた方生さんが言いたいことは「いじめないで」という花言葉と言う訳です。この「いじめないで」というごぼうの花言葉には、一体どんな由来があるのでしょうか。
ごぼうの花やつぼみにはいかにも自身を守るためと言わんばかりの棘がります。そのような形状から「いじめないで」という花言葉が生まれました。また、西洋ではごぼうのトゲトゲがハリネズミの威嚇する姿に似ているとされ「触れないで」「用心」という花言葉が生まれました。
花言葉~しつこくせがむ~
子どもの頃、原っぱで遊んだあと衣服にひっつき虫がたくさん付いていた思い出のある人も多いはず。このひっつき虫は果実に棘を有し動物の被毛にひっついて遠くへ運ばれる、動物付着散布をする植物です。
ひっつき虫の棘はなかなか取れずに苦労するものですが、ごぼうの花の棘の先端は鉤状に曲がっているため、ひっつき虫同様、衣服に付いたらなかなか取れません。そんな様子から「しつこくせがむ」という花言葉が生まれたと言われています。実はマジックテープの発想も、ごぼうの花から生まれたそうですよ!
花言葉~人格者~
ごぼうのネガティブな花言葉はどれも西洋で生まれたものですが、ごぼうが食生活に深く根ざしている日本では栄養価が高いことから「人格者」という花言葉がつけられました。海外ではごぼうは薬草として使用され「バードックルートティー」として飲用されることが多いです。
デトックス効果が高く、尿酸や老廃物の排出、肝臓の解毒作用、感染症の予防、便秘改善に優れた効果を発揮すると言われています。能ある鷹は爪を隠す、謙虚で控えめなものに価値を見出す日本人が付けそうな花言葉です。
食文化の違いが招いた誤解
ごぼうを食べる日本人は、外国人からすると「木の根」を食べているように見えるらしく、そんな食文化の違いから過去にはとんでもない誤解も。第二次世界大戦中、西洋人捕虜にごぼうの料理を食べさせたところ木の根を食べさせられたと誤解され、戦後の裁判で捕虜虐待の判決を受けたという話が残っています。
最近でこそ食用とされるごぼうは世界中で知られることになりましたが、あの独特の風味やえぐみが外国人には受け入れがたいものでもあるようですが、あれが良いんですけどね。
ごぼうは女性の強い味方
ごぼうを切った後、酢水や水に漬けると、みるみるうちに水が茶色くなっていきます。みなさんはあれを灰汁(アク)だと思っているかもしれませんが、実はあの色、ポリフェノールの色なのです。
そのため、最近ではごぼうの灰汁抜きは不要とも言われていますが、酢水に漬けた方が調理後の色が綺麗に仕上がります。ポリフェノールと言えば高い抗酸化作用がありアンチエイジングの強い味方です。
また、食物繊維が便秘に良いことはみなさんもご存知でしょうが、食物繊維には水に溶けやすい水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維の2種類があって、便秘に効果があるのは不溶性食物繊維です。
不溶性食物繊維は多くの野菜に含まれていますが、ごぼうはどちらの食物繊維も多く含んでいます。水溶性食物繊維は腸内をゆっくりと移動するので食べ過ぎ防止し、コレステロールを吸着し体外に排出、大腸内で発酵分解し、ビフィズス菌が増えることで腸内環境を良くしてくれます。
いかがでしたでしょうか。ごぼうの花言葉の意味と役立つ知識を5つお伝えしましたが、ごぼうに関する豆知識がいつか役に立つ日が来るかもしれませんよ。ごぼうは地味な根菜ですが日本の食卓には欠かせない食べ物です。
ちなみにきんぴらごぼうの名前の由来は、あの金太郎から来ています。酒田金平(さかたのきんぴら)はみなさんもご存知の通り、怪力の持ち主でとても勇ましい武将として浄瑠璃に登場します。
歯ごたえや唐辛子のピリリとした辛さ、精がつく野菜として食されたごぼうを坂田金平になぞらえて、きんぴらごぼうと呼ぶようになりました。ごぼうは家でも深いプランターで栽培することができます。ぜひ一度、その目でごぼうの花を確かめてみるのも良いですね!
まとめ
ごぼうの花言葉、意味と役立つ知識
・「いじめないで」「触れないで」「用心」は、ごぼうの花の棘から生まれた
・「しつこくせがむ」は、ごぼうの花が棘によって衣服などに引っ付き、なかなか取れないことから生まれた
・「人格者」は日本で生まれ、ごぼうの効能が素晴らしいことから付けられた
・外国人からは「木の根」に見えることから、過去に食文化の違いで大きな誤解を生むことになった
・灰汁だと思っていたものは実は溶けだしたポリフェノール