感謝。日頃感じていても、なかなか伝えることのできない気持ちの一つだと思います。この言葉を聞いてまず最初に思い浮かべるのは、親への感謝ではないでしょうか。
皆さんは5月の母の日に何をプレゼントしましたか?実は私、仕事が忙しくすっかり忘れていました。後日、プレゼントをしようと思っても、普段の生活の中に良いタイミングというのはあまり無いものなんですね。
しかし、伝えないまま過ぎるというのは申し訳なく、自分自身も許せなかったので、思い切って、かなり気合を入れて、花束を作りプレゼントしました。花言葉に気持ちを込めれば、気恥ずかしくてもしっかり伝えられるからです。
その花束を渡すと、母は涙を流して「有難う」と喜んでくれました。感謝を伝えると感謝で返される。人間って素敵な生き物なんだなと思うと、自分にも活力が湧きました。というわけで今回は、プレゼントして喜ばれた花束のポイントをご紹介したいと思います。
花言葉を知り、まずは自分が花を好きになる
花言葉って素敵な文化ですよね。現在行われているような花言葉の慣行は、19世紀の西欧社会で盛んになり、その花の香りや形といった特徴、伝統や神話から命名されたようです。
日本で盛んになったのは、明治初期の頃で、その後日本独自の花言葉も生まれています。
今回のテーマである感謝を表す花言葉を持つ花は、鐘の形をしたカンパニュラ、華やかなダリア、華奢な赤いヒナゲシ、小さく可憐なカスミソウ、繊細な姿のホワイトレースフラワー、面白い形のモルセラ、青紫や白い花が咲くアマ、触ると動くオジギソウ、燃えるような形のベルガモットなどがあります。
複数の意味を持っていたり、怖い意味を持っていたり…花言葉は非常に興味深いものです。図書館、本屋さん、ネットで調べ、まずはその美しい文化に触れてみましよう。プレゼントする花への愛着が全然違います。花言葉と美しさで感謝の意を表現する、つまり花束はアートの一種です。花に対する強い拘りと愛着が必要なのです。
配色をイメージして花を選ぶ
花言葉を知ったら、今回のテーマである感謝を表す花言葉を持つ花を選びます。まずは、ベースを選びます。定番としては、かすみ草ですね。この花は主役を引き立てるので、非常に使い勝手が良いです。
カスミソウに似た花、ホワイトレースフラワーを使うというのも有りだと思います。
次に、配色を考えメインの花を選びます。私はピンク、紫、青をメインカラーとした淡いカラーの花束をイメージしたので、ピンクのダリア ハミルトン、そっと脇で咲く青と紫のカンパニュラのブルーワンダーとベルフラワーを選びました。
私がお勧めする感謝を表すお花は、ダリアです。咲き方に、シングル咲き、オーキッド咲き、コラレット咲き、アネモネ咲き、ピオニー咲き、ポンポン咲き、デコラティブ咲き、カクタス咲きがあり、種類が豊富です。
この花は豪華ですので花束に加えると華やかになります。ここで注意しなければならないのが、カーネーションやバラ、ガーベラなど色によって花言葉の意味が変わるものがあるということ、時期によっては手に入らない花の種類があることを頭に入れておくことです。
最後に、メインカラーを活かす緑を選びます。この緑が重要で、きゅっと引き締まった印象になります。私はテマリソウという多年草を選びましたが、レモンリーフなど使いやすい葉物もあります。
世界にたった一つの花束を自分で作る
花屋さんに頼むのではなく、自分でやってみましょう。日頃から何かと手間をかけてくれている人への感謝を表すのですから、手間をかけましょう。
カスミソウを手に持ち、中心から外に向かってメインの花をさしていくとやり易いです。時計回り(反時計回り)で同じ方向に茎の先が回るようにさすといった感じです。
最後に、緑のテマリソウを外側に多く添えます。指で押さえていた部分を適当な紐で結び、余分な茎を切って完成です。後は、枯れないようにキッチンペーパーに水を染み込ませて巻いて、アルミホイルで包めばオッケーです。家庭にある材料で間に合うと思います。
この辺をきっちりやりたい場合は、本を買って学んでみる、youtubeなどの動画を観る、そういった方法で自分なりにアレンジしてみると良いでしょう。
ベースカラーメインカラーの2枚の包装紙・アクセントのリボンを選び包装する
花束のイメージに合わせて先に包装紙2枚とリボンを購入しておくことをお勧めします。2枚の包装紙でラッピングするとプロっぽくなります。内側の包装紙を無彩色(白やグレー)、外側を明るめの色にすると良い配色になると思います。
例えば、包装紙はグレーとピンク、リボンはアクセントとなるので外側の包装紙の色を強くした赤や反対の色の緑を入れるといった具合で良いかと思います。
因みに、感謝の気持ちを表す色は、明るく澄んだ色です。マゼンタを使った組み合わせも良いでしょう。カラーについて良く分からない場合は「色相環」で調べてみてください。
想いを伝える具体的なメッセージカードを仕込む
この段階に来たら、気恥ずかしいという気持ちはもう既に無くなっていると思います。一生懸命に作った花束ですから。出来るだけ思いを伝えたいと考えているはずです。
伝えたい感謝の気持ちを具体的なことを挙げて書きましょう。因みに私は、「いつも最高の玉子焼きを有難う、美味いです」と書きました。『感謝を表すお花を使って自分で花束を作りました』こういった一文も入れることも可能なわけです。言わなきゃ分からない部分だってありますからね。
演出としての渡し方
メッセージカードがあるから口頭では「はい、メッセージ入ってるから読んでね!」と片手で渡す。これでは味気ないので演出をしっかりとやらないといけません。
相手を喜ばす為には、普段より多少過剰なリアクションがちょうど良いのです。心を込めた品であるということがしっかり伝わるよう、両手で赤ちゃんを渡すように大事に渡してください。その際、一言感謝の言葉を添える方が良いでしょう。
本当の意味のプレゼント
プレゼント=貰って喜ばれるもの、ではありません。プレゼント=あらかじめ用意したものを渡す、です。つまり、苦労して用意したモノを渡すから相手は嬉しいのです。
歌など顕著な例ではないでしょうか。あなたの為だけに作ってくれた歌だとしたら、下手くそでも嬉しいと感じると思います。それは、その人が四苦八苦しながら歌を作っている過程と想いを想像できるからです。相手が色々なことを想像できる花束、これが私の定義する素敵な花束です。
想いを伝える一つの手段として花束をご紹介しましたが、プレゼントにお金や流行りを意識する必要はないのです。
「お金が無い…」「既に流行が終わっているかも…」「買いに行く時間が無い…」「これは好きじゃないかも…」そんな悩みは苦しいばかりですが、こういった手作りの品を作る時の「どういう形にしよう…」「どうやって実現しよう…」などの悩みは楽しいものです。
自信満々に、苦労して花束を作ってみてください。あなたのピュアな想いはきっと大事な人にまっすぐ伝わります。
まとめ
花言葉が「感謝」を表すお花で素敵な花束を作るポイント
・花言葉を知り、まずは自分が花を好きになる
・配色をイメージして花を選ぶ
・世界にたった一つの花束を自分で作る
・ベースカラーメインカラーの2枚の包装紙・アクセントのリボンを選ぶ
・想いを伝える具体的なメッセージカードを仕込む
・演出としての渡し方
・本当の意味のプレゼント