素敵なフラワーアレンジメントを見ると、花を活けた方のセンスに感動したり、花のアレンジの絶妙なバランスに圧倒されたりしませんか?
しかしどんなに素敵に花を活ける方も、初心者の時代があったのです。中には生まれ持った才能を発揮されている方もいらっしゃるでしょうが、多くの方はしかるべき「アレンジの練習」を積み、花々をどう活かすかを学んできたはずです。
ここでは、フラワーアレンジメントにチャレンジしてみようと考えている、初心者の方向けの手順をお伝えします。はじめはイメージ通りに仕上がらないかもしれませんが、アレンジをしていくうちに「良いバランス」を見つけられることでしょう。
まずは好きな花や季節の花でおうちを彩ることを目指して、少しずつ練習してみませんか?
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初心者向けの手順紹介!
イメージを決めよう
まずは、どんなフラワーアレンジメントをしたいのかイメージを膨らませてみましょう。
【イメージを膨らませる方法】
・本や雑誌のフラワーアレンジメントを参考に。
・好きな色でまとめてみる。
・庭の花を活けるイメージで。
・好きな器を花で飾るイメージで。
などなど、始まりはどんな発想でも良いのです。クリスマスや誰かの誕生日を想定してもイメージが湧きやすいかもしれません。
【フラワーアレンジメントイメージの出し方】
・参考になる写真や資料を並べる。
・簡単にイメージをスケッチしてみる。
絵にしてみるとアイディアも整理できます。画力に自信がない場合には、絵に線をだして説明の文章をどんどん書いていっても、イメージが膨らみ乗ってきます。
色合わせを考えよう
イメージがだいたい決まったら、花の色合わせも考えてみましょう。花々を引き立てるには、おおよそ色合わせを次のようにすると全体のバランスがとれます。
【フラワーアレンジメントの色合わせ】
・主役の花に対しサブの花は反対色を使う。(主役の花をクローズアップさせる。)
・同系色を幅広く使って、アレンジメントに奥行きを持たせる。
・白い花を入れて明るさを出す。
・少量のダークカラーの花や葉を使って、雰囲気を引き締める。
主役の花材・サブの花材・グリーンなどを選ぼう
イメージや色合わせが決まったら、いよいよ花材を考えます。
【多くのフラワーアレンジメントの構成】
・主役の花材
・サブの花材・グリーンが加わることも。
一輪挿しや一つの種類のアレンジもありますが、一般的なフラワーアレンジメントでは、このような構成が基本です。それでは、実際に手順に沿ってフラワーアレンジメントを進めます。まずは主役の花材を決めましょう。次にサブの花材を決めていきます。
【サブの花材に適した花々】・茎の周りに花が連なる「ラインフラワー」
→デルフィニウム・ストックなど・細かく分かれた茎の先に細かい花が咲く「フィラーフラワー」
→カスミソウ・ミモザなど・茎の先に小花が集まり固まって咲く「マスフラワー」
→アジサイ・レースフラワーなど・細くて長い茎の先に花が咲くタイプ
→コスモス・ストロベリーキャンドルなど
またグリーンを入れる場合にも、いくつかの形やバランスがあります。
【フラワーアレンジメントで使うグリーン】
・横に広がる形の「面丸グリーン」
・縦に長い形の「面長グリーン」などなど。
様々な葉の形がありますので、全体的なバランスを考えて決めていきましょう。
箇花器とのバランスを考えた「留め方」
フラワーアレンジメントで花器に実際に花材をアレンジしていく時、どうしても必要なのが「花を留めること」です。これをしないときれいな形が保てません。「花材の留め方」には次の方法があります。
【フラワーアレンジメントの花の留め方】
1.花材の一部を使って留める
★一文字留め★
① 茎1本を器の入れ口に合わせてカット。
② これを渡して花を留めるのに用いる。★十文字留め★
① 茎2本を器の入れ口に十文字に渡す。
② 花を留めるのに用いる。★フィラーフラワー★
・かすみ草のように小さい花々をたくさん着ける花。① フィラフラワーを先に活けてベースを作る。
② そこへ主役の花材を挿し込んで活ける。★マスフラワー★
・ガーベラやバラ、カーネーションのように、ボリュームのある丸い花。① マスフラワーを先に活けてボリュームを付ける。
② 他の花材を差し込む。★葉やつる★
① グリーンの葉やつるを丸めてベースを作る。
② これを花を留めるのに用いる。
2.剣山を使う
3.吸水性スポンジ(オアシス)を使う
① あらかじめ花器に合わせてカットする。
② 一日ほど水に浸けて吸水させておくこと。
花材を活けてみよう
それでは、実際に花材を活けてみましょう。活けやすいように切り分け「水揚げ作業」をしておきます。「水揚げ作業」とは以下のような作業です。
【フラワーアレンジメントの水揚げ作業】
① まず余分な葉やつぼみ、傷んでいる花を取り除いておく。
② 茎を水に浸したままカットする(手で折れる茎だったら折ってもよい)。
③ 空気に触れないので、カットした瞬間に茎が水を吸い上げる。
【花材の一部を使って留めた場合の手順】
① 花留めの部分で、きちんと花が留まるようにしながら活けます。
【剣山や吸水性スポンジが「花留め」の場合】
① 主役の花材から活けていく。
② 周りを埋めるようにバランスを見ながら、サブの花材を活ける。
③ グリーンも使う場合は、サブの花材の後に活ける。
時々全体を遠くから見るように心がけると、バランスの良いフラワーアレンジメントに仕上がるでしょう。
初めてのフラワーアレンジメントの手順はいかがでしたか。このようにして、フラワーアレンジメントは完成します。花を活ける器の形も重要ですので、それも頭に入れながら全体のバランスを決めてください。
出来上がったフラワーアレンジメントは数日間楽しむことができますが、水が切れてきたら花材にかからないよう、静かに与えてください。また、花がしおれたり傷んだりしてきたら、すぐ抜き取るようにしましょう。
こうして手順が身についていくと、様々な花材でフラワーアレンジメントができるようになります。季節ごとのイベントや誕生日などのイベント、もちろん普段の生活の中でもフラワーアレンジメントを楽しめるようになると、お部屋がぱっと明るくなりますし、心を和ませてくれます。
ぜひいろいろなフラワーアレンジメントを試してみてくださいね。
まとめ
初心者でもキレイに仕上がる、フラワーアレンジの手順
・始める前にイメージを膨らませて、写真や絵で具体的に
・フラワーアレンジメントの色調とバランスを決める
・主役の花材、サブの花材、グリーンには相性がある
・花器とアレンジする花々の特性を見て、留め方を選ぶ
・花々の水揚げをして、全体を遠くから見てアレンジメント