夏の花は夏バテでだらけやすい日々に活力を与え、爽やかな空間を提供してくれます。せっかくガーデニングを始めるなら、夏の花から育ててみてはいかがでしょう。
季節の花々に囲まれた生活に憧れている方は多いものです。お花は大好きだけれど、育てるのは難しいからとためらっている方は、育てやすい植物から始めてみるとよいかもしれません。広い庭がなくても、鉢やプランターで気軽にガーデニングを始めることができます。
気温が暖かくなって何かを始めたくなってくる春先に、ガーデニング専門店に出回る苗には夏に花を咲かせる植物がたくさんあります。そのため、育てやすい夏の花からガーデニングを始めてみるのが、おすすめなのです。
そうは言っても、初心者にはどんな夏の花が育てやすいのかわかりにくいもの。夏の暑さに強く丈夫で、花を長く楽しむことができる植物を中心に選んでいくと、失敗が少ないです。夏の花それぞれの特徴を知っておけば、適切な環境を作ってあげることもできます。
そこで今回は夏の花からガーデニングを始めようとお考えの方に、育てやすい植物をお伝えします。植物の特徴や育て方のアドバイスなどを簡単にまとめてみました。美しい夏の花々を咲かせるヒントにしてください。
キンギョソウを育てよう
キンギョソウは初夏と秋頃に花を咲かせる、ゴマノハグサ科の一年草の夏の花。ぷっくりしたボリュームのある花の形から、キンギョソウという名前が付けられました。海外ではスナップドラゴン(龍の口)と呼ばれています。
【 キンギョソウの育て方 】
★ 3月頃になるとポット苗が出回りますので、鉢やプランターに植えつけます。
・ できるだけ日の当たる場所に置いてください。
・ 土の表面が乾いてきたら、水をたっぷり与えます。
長い間花を楽しむことができますが、月に2、3回薄い液肥を施してあげてください。花がらをまめに摘むとよく咲きます。
宿根バーベナの夏の花を育てよう
花壇やコンテナで人気がある夏の花に、宿根バーベナがあります。クマツヅラ科の多年草で、小さな花をいくつも毬のように咲かせます。赤・ピンク・白・青・紫などカラーバリエーションが豊富なところも魅力です。
【 夏の花、宿根バーベナの育て方 】
★ 宿根バーベナも春にポット苗を購入して、鉢に植えつけます。
・ 1年を通して日当たりのよい場所で管理しますが、蒸れることがあるため梅雨明け前に刈り込むことをおすすめします。
乾燥を好むので、湿り過ぎには気をつけます。土が乾いたらたっぷりと水を与えます。月に3回ほど液肥を施してください。
夏の花、ベゴニアを育てよう
初心者向きの夏の花としては、ベゴニアもおすすめです。シュウカイドウ科の四季咲きベゴニアは、4月から10月頃が開花期の夏の花です。ポピュラーなガーデニングフラワーとして人気のベゴニアは、日本の環境下では春まきの1年草として扱われます。
【 夏の花ベゴニアの育て方 】
★ ベゴニアは開花中の株を購入します。
・ 春と秋は日当たりに、夏は風通しのよい半日陰に置いてください。日陰にも比較的強い花です。
土の表面が乾いたら、たっぷりの水を与えましょう。開花中は月に2、3回液肥を施します。
夏の花、ハナスベリヒユを育てる
ハナスベリヒユはポーチュラカとも呼ばれる夏の花です。マツバボタンの仲間で、夏から秋にかけてマツバボタンによく似た花を咲かせます。赤・ピンク・橙・黄・白と花色が豊富で、ハンギングでお馴染みの植物としても有名です。
【 夏の花、ハナスベリヒユの育て方 】
★ 春に出回る苗や鉢花を購入します。
・ ハナスベリヒユは横に這う性質があり、ハンギングや吊り鉢で楽しむのに向いています。
日当たりのよい場所に置いて、土が乾いたら水をたっぷり与えます。乾燥気味に管理するのがポイントです。開花期には月に1、2回薄めの液肥を施してください。
夏の花、ペチュニアを育てよう
ナス科のペチュニアは花つきがよく、長い期間咲き続ける夏の花です。初夏から秋まで、休むことなくベランダや窓辺を飾ってくれる、おススメの花。赤・ピンク・白・黄・青・紫と花色のバリエーションに富み、たくさんの品種が知られています。
【 夏の花、ペチュニアの育て方 】
★ ペチュニアは4、5月頃に花つきの苗が出回りますので、購入して育てます。
・ できるだけ日当たりのよい場所に置きますが、明るい間接光があれば建物の北側のような場所でも咲かせることができます。
乾燥には強いですが、水をやり過ぎると根腐れすることがあるので気をつけてください。元肥のほかに10日に1度くらいの間隔で液肥を施しましょう。
夏の花、ロベリアを育てよう
目の覚めるような藍色の小さな花が、株を覆うように咲くのがキキョウ科の夏の花、ロベリアです。南アフリカが原産でもともとは多年草でしたが、日本の環境下では一年草として扱われます。初夏と秋に開花期があります。
【 夏の花、ロベリアの育て方 】
★ 春につぼみの付いた鉢花を購入するか、3月頃に出回るポット苗を購入して植えつけをします。
・ ロベリアは日なたから半日陰で育てることができます。土の表面が乾いたら水をたっぷり与えてください。
春と秋には月2回程度、液肥を施すようにします。夏は肥料を与えないようにするのがポイントです。
夏の花、ケイトウを育てよう
熱帯アジアが原産のヒユ科の夏の花といえば、ケイトウです。高温多湿の日本の夏の気候にも適応し、暑さに強い花として知られています。初夏から秋にかけて、赤・ピンク・橙・黄・薄緑などの花を咲かせます。花が半球状に広がるクルメケイトウと、羽毛の束のようなフサケイトウに分類することができます。
【 夏の花、ケイトウの育て方 】
★ 初夏にポット苗が出回るので、購入して植えつけます。
・ 日光を好むので日によく当て、風通しのよい場所に置きます。
土が乾いたら水をたっぷり与えましょう。花期は水切れしないよう注意してください。
春から育てるおススメの夏の花々と、その育て方についてお伝えしました。多くの夏の花のなかでも、初心者でも比較的育てやすい種類をピックアップしました。ガーデニングが初めての方でも、すぐに枯らしてしまうことのないように、育て方のポイントもまとめています。お伝えしたポイントを参考に、きれいな夏の花を咲かせてみてくださいね。
日本の夏といえば梅雨時の高温多湿や、真夏の直射日光の厳しさが思い浮かびますよね。育てやすい植物とはいえ、風通しをよくしたり、日差しの強すぎる時には直射日光を避けるなどの配慮をする必要があります。
植物ごとに乾燥を好むものや、乾燥に弱いものがあったりしますので、それぞれの性質に合った環境を心がけることが枯らさないコツです。暑い夏の季節をさわやかな花々で彩り、気持ちよく過ごしてください!
育てやすい植物から始めて育てることに慣れてきたら、少しずつほかの植物にも挑戦していくと楽しさも広がっていきます。四季を感じさせる素敵なガーデンを作ってみてくださいね。
まとめ
春から始めるガーデニングにおススメ!育てやすい夏の花
・3月頃に出回るポット苗を鉢に植え替えて育てる、キンギョソウ
・1年通しで日当たり良好の場所で育てる、宿根バーベナ
・開花中の株から育てるベゴニアは、夏には半日陰へ移動して
・ハンギングや吊り鉢で楽しめる、ハナスベリヒユを育てよう
・4,5月に花付きの苗を購入して、ペチュニアを育て始めよう
・3月から育て始めができるロベリアは、半日陰や日なたで
・初夏にポット苗が出回るケイトウ。風通しの良い日当たりで