ブーゲンビリアの育て方と長く楽しむための5つのコツ


ブーゲンビリアの育て方は、日当たりの良い場所さえ確保できれば特別難しいものではありません。しかし、ブーゲンビリアのように開花時期が夏をまたぐ植物は無事に夏越しできるのか心配になりますよね。

実はブーゲンビリアは沖縄でもよく植えられているほど暑さに強く丈夫な植物で、地域や置き場所の関係で夏は暑さで花がやられてしまうという家庭にもってこいの花。ブーゲンビリアの鮮やかな色のついた花のように見える部分は苞(ほう)や包葉・苞葉(ほうよう)と呼ばれ、本来の花である苞の中心の白い部分を守るための葉にあたります。

ブーゲンビリアの苞は、他の植物に比べて花のように発達していて、夏らしいはっきりとしたマゼンタや紫、優しい雰囲気のピンクと白のグラデーションなど色数も豊富。なので、苞の部分を含めて花と呼ぶことがほとんどです。

さて、ブーゲンビリアの花をシーズンにたくさん咲かせるためには育て方の知識が必要です。それに、ブーゲンビリアの育て方を知っておけば1年で数回花を咲かせることも可能です。そこで今回はブーゲンビリアの育て方と長く楽しむためのコツについてお伝えします

花が咲く置き場を選ぶ

ブーゲンビリアの花を長持ちさせるには必ず日当たりの良い場所に置くこと。日照不足は花が落ち、葉の変色の原因になります。とはいえ暑さの厳しい夏は葉焼けを起こしてしまうので直射日光が1日中当たる場所は避けてください。

ブーゲンビリアの育て方で置き場に関して注意したい点は1日中明るい場所において置くと花が咲きにくくなること。たくさん花をつけるためにも午前中のみ日が当たる場所に置くようにして下さい。

夜中も街灯が明々と照らす場所に置かれているわけでなければ日当たりを気にしてあちらこちらに鉢を移動させる必要はありません。開花中は鉢の移動をすると花が落ちてしまうので置き場を決めてお世話をしましょう。

ブーゲンビリアはつる性植物なので、仕立て方次第では葉が混み合い日光が当たらない部分が出てきます。部分的な日照不足はたまに全体を確認して、混み合った部分のつるを解いて枝と枝の間を広げたり、剪定時に不要な枝を取り除いて解消します

風通しが悪いと蒸れてしまい枯れやすくなるのですっきりとした株になるように仕立てや剪定を工夫して下さい。夏の暑さには強いブーゲンビリアですが冬の寒さには弱く気温が5℃以上の場所に置かなくてはいけません。ですから冬場は室内に取り込むと安心。室内に取り込んだ場合も窓際のようなできるだけ日の当たる場所に置きます。

 

環境変化に気をつける

ブーゲンビリアの育て方で気をつけなければいけないのが環境変化のストレスをできるだけ与えないようにすること。ブーゲンビリアはデリケートな植物で、環境が変わると花を落としてしまう傾向があります。購入店では元気に花を咲かせていたブーゲンビリアが持ち帰った途端に花を落とすのは環境変化によるストレスが原因。

日当たりの良い置き場で育てているとすぐに元気になるので様子を見ながら通常と変わらないお世話をして下さい。不安に思って施肥や水やり、植え替えなどのお世話をしてしまうと余計にストレスがかかって株が弱ってしまいます

店舗で日当たりの良い場所に置かれているものを購入した場合は持ち帰った先でも日に当てて構いませんが、日陰に置かれていたブーゲンビリアを持ち帰った場合は、同じような日陰に置いてから数日かけて日当たりの良い場所に慣らしていくことで葉焼けを防ぐことができます

ブーゲンビリアにとっては植え替え作業もストレスがかかるので気を遣わなくてはいけません。ブーゲンビリアの植え替えは根詰まりなどの例外を除いて2年に1度、4月から6月の間に行います。

大きすぎる鉢に植えたり根を過剰に触ると過度なストレスで花を落としてしまい次の花も咲きにくくなってしまうので、株を大きくしたい場合も用意するのはせいぜい一回りか二回り大きな鉢に留めておいて下さい

大きな鉢に植え替えする時は根鉢を崩さないように気をつけます。植え替えで用意する土は排水性が高い粒の大きな土を選び、粒の大きい土がなかった場合は市販の花の土にパーライトやバーミキュライトを混ぜ込んだものを使用すれば大丈夫。

植え替え後はたっぷりと水を与えて下さい。肥料は株が安定して新芽が見える頃まで与えません。株の大きさを留めておきたい場合は、長く伸びすぎた根だけを揃えるように切り詰めて同じ大きさの鉢に植え直しますが、根を切ることで株が弱ります。

根詰まりしている場合は9月頃にも植え替え可能ですが、暖かい季節に植え替えすれば株が弱ってもしばらくすれば持ち直して花もつけてくれるので、根詰まりで株が死んでしまう心配がない限り植え替え後の不安が少ない春まで植え替え作業は我慢しましょう

 

たくさん花を咲かせる水やりの仕方

花をたくさん咲かせたい時と株を育てたいときでブーゲンビリアの育て方は変わります。花をたくさん咲かせたいのであれば水やりを控えめにします。だいたい葉が下を向いた頃まで水やりを待つことがポイント。

花を多く咲かせるよりも株を育てたい時は土の表面が乾いてから水やりします。どちらの方法でも共通する点として水やりの頻度は控えても1回の水やりは鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えて下さい

冬場の水やりは更に頻度を減らし、1週間に1度与える程度にします。冬場は寒さで葉を落としますが、枯れてしまったわけではないので水やりは忘れないようにしましょう

冬越しを屋外でする場合は早朝に水やりをすると水が冷えて根が傷むので、日中気温が上がってから水やりします。凍結や霜はブーゲンビリアが枯れてしまうので防寒対策を忘れずに

 

肥料の加減で育て方を決める

ブーゲンビリアは何年も花を咲かせてくれる植物で将来的にどのくらいの大きさまで育てるか、どのような仕立て方をしたいかイメージしながら育てていくと綺麗な株が作れます。

今回は株を育てたい、今回は花をたくさん咲かせたいといったブーゲンビリアの育て方の方向性は普段の水やりの他にも肥料の加減でも決めることができます。ブーゲンビリアは水やりと同様に肥料を控えめにして育てるとよく花を付けてくれます。

花をたくさん咲かせたいのであれば緩効性肥料を4月から9月の間、2ヶ月に1度のペースで量は控えめに与えます。それに加えて花後にお礼肥を与えると次の開花期に花がよく付きます。花が9月以降に終わった場合はお礼肥を与えるのが10月になっても大丈夫

一方で剪定の際に切り戻し過ぎた時や、もう少し株を大きくしたい時は肥料に記載の量を与えると良いです。どちらの場合も与え過ぎは根が傷む原因になるので、肥料に記載されている量を限度に与えます

一般的に冬になると成長が止まるので肥料もストップしますが、ブーゲンビリアは生育期の育て方に関わらず冬でも気温が10℃以上の環境で育てていれば花を咲かせてくれることがあります。株が元気で花も咲いている場合は冬場でもごく少量の肥料を与えても構いません。

 

剪定をして好みの形に育てていく

ブーゲンビリアの育て方の中で少し難しく感じるのが剪定の加減。ブーゲンビリアはつる性の植物なので剪定も悩みがちですが、不要な枝を切るようにすれば変な形にはなりません。

ブーゲンビリアの剪定は花が終わってからと9月頃に行います。花が終わってからの剪定では深く剪定すると花がつきにくくなるので伸びた枝先を切り落とすだけにします。9月の剪定では株全体を整えるように剪定します

伸びすぎた枝には花を付けてくれないので、まずは不要な長い枝と棘ばかりついている枝を根元で切り落とし、次に伸びた枝の3分の1ぐらいを残して全体的に剪定していきます

剪定を初めて行う場合は切りすぎてしまいがちなのでもう少し切ったほうが良いかな、と不安に感じるぐらいでストップしておいた方が無難。自分の好みの姿に仕立てていくのはブーゲンビリアの育て方の醍醐味とも言えます。

 

ブーゲンビリアは日当たりの良い場所で育てていればすぐに枯れてしまうようなことはないですし、害虫も少なく、病気にかかりにくい強さを持っていて、多くの植物がぶつかる夏越しの悩みもブーゲンビリアにとっては深刻な問題ではありません

厳しい冬も室内に取り込めば問題なく越せる上に環境が良ければ花が咲くこともあります。そのことから花を育てるのが初めての人にも間違いなくおすすめできる植物です。ブーゲンビリアは育て方を知っておけば株を大きくするのもコンパクトに保つのも自由自在。

唯一、自分の好みに仕立てていくのが難しいところではありますが、今回お伝えしました剪定のポイントを守れば大失敗にはならないので、花が終わる度に行う弱剪定で少しずつ要領を掴んでいけば思い通りの株に育てられるようになります。

1年のうちに何度も花を楽しむことができて、これ程デメリットの少ない植物はなかなかありません。是非その年限りで終わらせず、長くブーゲンビリアの豪華な花姿を楽しんでみてはいかがでしょうか

まとめ

ブーゲンビリアの育て方と長く楽しむためのコツとは

・通年、直射日光を避けた日当たりの良い場所に置くこと
・植え替えの際は根鉢を極力触らないようにする
・水やりは土が乾いてから、1回の量はたっぷり与える
・肥料は2ヶ月に1度、控えめに与える
・花後の剪定は伸びた枝先を少し切り戻す程度に留めておく


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