きれいな花を見に出かけ、花と記念撮影という機会も多いことでしょう。撮影したい花の前でカメラを構え、ただシャッターを切るだけになっていませんか。せっかく思い出を花の画像として残すなら、何度でも眺めたくなるような素敵な花の画像を残したいものです。
花の画像を撮影しに出かけた先では、花だけを撮る場合と人物を入れて撮る場合とがあるでしょう。花と人の両方がきちんと映る花画像にするためにはコツが必要です。
人をちゃんと撮ろうとして花画像がいまいちだったり、逆に花をきれいに撮ることに注意が傾いて人物が小さくなってしまったりするとがっかりですね。花も人物も上手に収めるようにすることを心がけるようにすることが、素敵な花の画像を残すための第一歩です。
今回は花と記念撮影をする際、美しい花の画像を残すための様々なカメラ技をお伝えします。花の画像を撮るためのコツや人物のポートレイトを撮るコツをまとめた本は多いでしょう。
花と人を両方きれいな画像に残すにはどのような点に気をつければよいでしょうか。この機会にまとめて見ていきましょう。
花の画像と記念撮影☆
思い出を美しく残すカメラ技伝授
思い通りのところにピントを合わせよう
イメージ通りの花の画像が撮れないとお悩みの方も多いでしょう。素敵な花画像を残したいと思っているのに、うまくいかない時には原因を特定すると上手になります。初心者の方のお悩みで多いのは、狙った通りのところにピントが合わないという問題です。
【初心者に多いピントの間違え】
原因:
カメラは自動的に被写体を検知してピントを合わせようとします。そのため、オートフォーカスの場合、撮影者の意図とは違ったところにピントを合わせていることもあります。
解決法:
シャッターはたいてい二段階になっています。
①まず、カメラを半押しにしてピントを合わせます。
②カメラを動かして、構図を決めます。
このように半押しにしてピントを合わせながら撮影すると、キレイな花の画像が撮れるでしょう。
思い切って背景をぼかそう
人と一緒に花の画像を記念撮影する際、人も花もくっきりと映った画像にする場合と、あえて背景の花をぼかして雰囲気のある画像にする場合が考えられます。ぼかしを上手に活かした写真が撮れるようになると素敵です。
デジタル一眼レフのカメラでは、コンパクトカメラには表現しきれないぼけを作り出すことができます。背景をぼかした画像を作るコツは絞りにあります。
【花の画像で上手なぼかしテクニック】
・「絞り優先AE」というモードで絞りを変えることができます。
・F値が小さくなるほど背景がぼけます。
・暗いところでもシャッター速度が遅くなりにくい傾向があります。
露出を補正しよう
画像の明るさのことを露出と言います。花の画像を撮る場合、多くが明るい画像にしたいと思われることでしょう。
【花の画像を美しく撮る露出の基礎知識】
・写真の明るさは主にF値とシャッタースピードで決まります。
<カメラには露出補正の機能があります。>
プラスにすると明るく、マイナスにすると暗くなります。
カメラに内蔵された露出計にはクセがあり、思い通りの明るさとはズレがあります。お手持ちのカメラのくせを知るために、露出を補正しながら試し撮りをしてみましょう。慣れてきたら、撮影意図によって露出を調整しニュアンスの違う画像を楽しむことができます。
ISO感度でブレを防ごう
光の少ないところや室内では、手ブレや被写体ブレを起こしがちです。特に花の画像を撮影する時に起こりがちなのは、風による花の揺れではないでしょうか。ブレを防ぐための機能にはISO感度の調整があります。
ISO感度は数値が高いほど、少ない光にも反応しやすくなるため、速いシャッタースピードで撮影ができます。その結果、手ブレや被写体ブレを軽減することができるのです。
【花の画像を美しく撮る、ISO感度の調整の基礎知識】
・ISO感度を上げることによってノイズが発生し、画質が粗くなる傾向があります。
・撮りたい花の画像の質によって加減して使うようにしましょう。
被写体との距離を工夫しよう
花と記念撮影する場合、寄りと引きのどちらで撮るのかも大切なポイントになります。撮影する距離が変わると、花の画像から伝わってくるイメージもずいぶん変わるものです。どんな意図で撮りたいのかによって、被写体との距離を選択してください。
【被写体との距離のとり方】
・背の高いものの全景を撮るなら、引きにする。
・人物と寄り添う花の画像なら、花を背景に。
・あおり(撮影者がしゃがんで撮影)の方法も。
桜の木のように背の高いものの全景を収めたいと思ったら、引きにして桜をメインにした画像を撮ることができます。
反対に人物との親密度の高い花の画像が撮りたいのなら、人物に近寄って花は背景になります。もしも背の高いものと人を同時にバランスよく収めたいのであれば、撮影者がしゃがんで下からあおるようにして撮影するとうまく収まります。
構図を工夫しよう
記念撮影をする時、見たままの構図でシャッターボタンを押してしまっていませんか。心に残る写真になるかどうかは、ちょっとした構図の違いによっても変わってきます。シャッターを押す前に、少し構図にも意識を向けてみましょう。
【花の画像を美しく撮る構図の一例】
★日の丸構図★
・被写体である人物(花)を中心に配置する構図です。
・典型的なパターンの花の画像に仕上がります。★三分割構図★
・画面を3分割したライン上に人物(花)を配置した構図です。
・バランスのよい配置の花の画像ができるでしょう。
これらのお手本となる構図の花画像ほかにも、様々な構図の花画像を工夫してみることで印象的な画像に近づけることができます。
天候を味方にしよう
花の画像をより美しく印象的に撮るには、光を意識する必要があります。天候によって光の入り方はずいぶん左右されるもの。晴れた日の花の画像は光のコントラストが強く出るので、立体感のある花画像に仕上がります。
しかし、くもりの日や雨の日でも印象的な写真を撮る方法はあります。くもりの日は影が出にくく、ふんわりした仕上がりの花の画像が撮れます。
【くもりの日の花の画像の撮り方】
・露出補正をプラスにして明るめに、花の画像を撮影するのがポイントです。
・雨の日は花についた水滴や雨上がりの水たまりの映り込みを利用した、個性的な花の画像を撮ることも可能です。
このように、晴れの日にこだわらず、その天気ならではの持ち味を活かす、花の画像撮影の工夫をしてみましょう。
いかがでしたか。花と記念撮影する際、役立つカメラ技の数々をお伝えしてきました。四季折々の美しい花々との思い出を、なるべくきれいな花の画像として残したいと思うものです。花は被写体として十分に美しい存在ですが、人物とともに一味違った花の画像を撮影するためにはいくつかのテクニックを知っておくのも重要なことです。
印象的な花画像とは、撮影者の意図や視点が定まっている写真です。そのような花画像を撮影するためには、最低限のカメラの知識を身につけて活かしていくことが必要です。今回お伝えしてきたカメラ技はどれも基本的なものですが、これらのポイントを意識できただけでもぐっと心に残る花画像になるはずです。
風景と人とを両方くっきりと撮影したい時には、絞り優先AEでF値を大きく設定してみましょう。この方法は集合写真を撮影する場合にもおすすめの方法です。お好みによって花をぼかしたり、花画像の構図を工夫したりして、あなただけの花との一枚を残してくださいね。
まとめ
花と記念撮影する際のカメラ技とは
・ピントの合わせ方を知って美しく撮る
・思い切り背景をぼかすと焦点にメリハリが
・露出を補正して明るさを使い分ける
・ISO感度でブレを防ぎ、明瞭な花の画像を
・被写体との距離は美しい花の画像のポイント
・美しく撮る構図の基礎知識を覚える
・雨の日も雨粒や水たまりの映りこみが美しい