鉢植えで育てる際、気を付けたい5つのポイント


植物を育てる時は移動が楽だったり、省スペースで管理することができる鉢植えが便利ですよね。鉢植えといえば、茶色い素焼き鉢が定番ですが違う材質でできた鉢植えもあり、大きさも様々です。

植物を初めて育てる人は見た目で鉢植えを選んでしまいがちですが、実は植物によって適した鉢植えの材質が違っていたり、植える植物に合わない鉢を選んで間違った植え方をすると植物を弱らせてしまう可能性もあるので、鉢植えで植物を育てる時は鉢植えの知識や正しい植え方を知っておくことが大切。

植え方を知っている人でも、鉢植えの材質による違いを把握していない場合がありますから、ぜひ今回お伝えする内容をチェックして、今後の栽培に役立てて下さい。そこで今回は鉢植えで育てる際、気を付けたいポイントについてお伝えします。

育てる植物に合った鉢植えを選ぶ

鉢植えと一口に言えど、種類が豊富でそれぞれに違うメリットとデメリットがあり、例えば素焼き鉢は水はけや吸水性、通気性が良いため根腐れしにくい鉢で、極端な暑さ・寒さに弱く破損しやすいので扱いに注意が必要ですが、多くの植物に対応できる定番の鉢植えです

素焼き鉢より少し重たいテラコッタ鉢は素焼き鉢に比べ丈夫で水持ちが良い鉢なので、水はけの良い環境を好み、乾燥が苦手な植物を育てる際におすすめ。鉢自体に模様が入っているものもあり、深さのある鉢や、浅い鉢、大きさも様々で、素焼き鉢よりお洒落な印象を持たせることができます。

一方色の種類が豊富なプレスチック鉢は軽く、吊り下げたり持ち運びが楽という他の鉢にはないメリットがありますが、熱を持ちやすく水はけが良くないので根腐れする危険性の高い鉢です。

プラスチック鉢のように軽いグラスファイバー鉢はガラスの繊維でできた植木鉢で、少し高価ですが、プラスチック鉢より見た目に高級感があり、通気性、通水性の面でも素焼き鉢のように優れています

果樹やバラなどにおすすめされるプラスチックのスリット鉢は、その名の通り鉢の側面に深い切れ込みのある鉢でプレスチック鉢のデメリットである排水性の悪さが解消されていて、普通のプラスチック鉢にはない内側の小さな仕切り板によって根を自然に近い状態で育てることが可能。

プラスチックのスリット鉢は他の鉢植えに比べ花つきや実付きが良くなる効果があります。他にも蘭鉢や菊鉢のようにそれぞれの花に適した鉢もあり、育てたい植物に専用の鉢がある場合はそちらの鉢を選ぶと栽培で失敗しにくくなりますよ。

 

ウォータースペースを作ろう

鉢植えで育てる際、鉢植えの容量いっぱいに土を入れてしまうと水やりの時に与えている水の量に反して、水が土の中に浸透するより先に表面の土と一緒に水が溢れ出るために実際に鉢植えの中に浸透する水の方が少なく、十分に水を与えているつもりでも水不足に陥りやすいため、鉢植えいっぱいに土を入れてしまうのは植物にとって良い植え方ではありません

鉢植えで植物を育てる場合は水やりの時に土が溢れ出るのを防いで水が土の中に浸透するまで注いだ水を溜めておくことができるウォータースペースと呼ばれる空間を作ることで与えた水を無駄にすることなく吸水させることが出来ます

ウォータースペースは植え付けや植え替え時、土の表面が鉢植えの縁より2〜3cm程下になるように植え付けるだけで出来るので、植え付け時に予めウォータースペースを確保しておきましょう。

 

植物の性質に合った形の鉢植えを選ぶ

山野草や多肉植物は横に根を広げるため浅い鉢植えを好み、バラやユリ、チューリップなどは下に根を伸ばしたり球根を深く植える必要があるため深い鉢植えを好みます。このように植物によって根の張り方が違うため、根の張り方に合わせた形の鉢植えに植え付けないと上手く根を張ることが出来ず生育に影響が出て開花できない場合があります

植物を丈夫に育て、綺麗な花を咲かせたり実をつけるためには自分が育てる植物の性質を調べたり、育てる植物の苗に付いている育て方を参考にして植物の性質に合った鉢植えを選びましょう。

 

植える株の大きさに合ったサイズの鉢植えを選ぼう

鉢植えに植物を植え付ける時、新しい鉢植えに植え替えをする時、用意する鉢植えの大きさに注意しなければ植物を弱らせてしまう可能性があり、株より一回りか二回り大きい鉢植えが丁度よい大きさの鉢植えで、それより大きいものだと根と土のバランスが悪く、樹形が乱れたり、蕾がつかないなどの弊害が出てしまいます。

また、根が溢れそうな小さな鉢や株の大きさと同じ大きさの鉢植えだとすぐに根が詰まってしまって上手く排水できずに、根腐れが起きたり枯れてしまう場合があります。鉢植えで育てるときは根の生育が良い植物は二回り大きい鉢植え、それ意外は一回り大きな鉢植えを選び、株を大きくしたい時は徐々に鉢植えを大きくしていくことが大切。

 

根詰まりには気をつける

すくすくと丈夫に育ってきた植物に元気がなくなってきたら鉢底を確認して、鉢植えの底から根っこが飛び出てきているようならそろそろ植え替えや鉢増しが必要な時期です。

根詰まりを放置していると、鉢植えの中で根がパンパンに詰まってしまい鉢植えから抜けなくなってしまったり、土の上に直接鉢植えを置いていた場合は鉢植えの底穴から根が抜け出て、土にまで根を強く張ってしまうこともあります

そこまで深刻な根詰まりになると鉢植えを叩き割るしか植えている植物を取り出す方法がなり、鉢植えは壊れ、植物にもダメージを与えてしまいますから、できるだけ早いうちに根詰まりに気づくことができるよう、日頃から観察を欠かさないよう注意が必要。

 

以上、鉢植えで育てる際、気を付けたいポイントについてお伝えしました。鉢植えの種類によって機能性や相性のいい植物が違うため、育てる植物に合った鉢植えを選ぶことが植え付け後の生育具合を左右するポイント。

植物に負担をかけないためにも、一度植え付けを完了した後はすぐに植え替えできないので、ただ安価の素焼き鉢を選んで生育具合を見て鉢植えを変えるのではなく、鉢植えを用意する段階で植物に合った鉢植えを選びましょう。

鉢植えで植物を育てる時の注意点を押さえておけば、栽培の失敗を減らすこともできます。何年も植物を育てている人にとっては当たり前に感じるような注意点もお伝えしましたが、初心者が鉢植えの栽培で失敗する原因のなかでもよくあること。鉢植え栽培の初心者や、注意点を知らなかった人は今一度確認して、植物に優しい育て方を実践してみてはいかがでしょうか。

まとめ

鉢植えで育てる時に気を付けたいポイントとは

・鉢植えの特徴を知り、植物の好む環境を作ることができる鉢を選ぶ
・ウォータースペースを作って十分に吸水させよう
・植物の根の張り方に応じた形の鉢植えを選ぶ
・植え替え、植え付けの際には少しだけ大きな鉢植えに植える
・鉢底や植物の調子に気を配り根詰まりに注意する


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