イタリア料理だけじゃない!セージの便利な使い方

イタリア料理だけじゃない!セージの便利な使い方
セージと言う名前は馴染みが薄いかも知れませんが、サルビアと言う名前なら聞いたことがありますよね。セージの日本語名は薬用サルビアと言います。

初夏から秋にかけて公園の花壇に咲いている赤い花の名前もサルビアですが、実は、あの花は園芸品種なので残念ながら薬効はありません。また、セージには沢山の種類があり、花を楽しむチェリーセージ、精油の原料とされるクラリーセージなどもありますが、ハーブとして利用するのは主にコモンセージ、あるいはガーデンセージと呼ばれる品種です。

今回は、イタリア料理に重要な調味料として使われるだけではなく、古代からその薬効が知られ、「長生きしたければ庭にセージを植えなさい」と言い伝えられてきたセージを便利に日常に取り入れて健康に暮らす方法についてお伝えします。では、ご覧下さい。

もっと気軽にセージを食べる

セージの名前が入った最も身近な食べ物は、恐らく「ソーセージ」ですよね。元々「野豚(ソー)の肉にセージを混ぜた腸詰め」と言う意味なのです。

セージは強い殺菌、防腐効果を持つので冷凍設備を持たない時代の人々にとって保存肉を作る際の強い味方となったのでしょう。また、きりっとした風味と脂肪を分解して肉の味をさっぱりさせる効果もありました。

豚肉だけでなく、鶏、鴨など脂肪分の多い肉類と合わせて調理します。また、香り付けでサラダにごく少量振りかけたり、臭いの強いバターやチーズに混ぜると風味が引き立ちます。

若葉は天ぷらにしても美味しくいただけます。料理に使う場合は香りが強いので少なめの量から試してください。また、乾燥葉は生の葉より更に香りが強くなりますので注意しましょう。

 

セージティーで憂鬱を吹き飛ばそう

フランスでは昔から「セージが悲しみを和らげる」と言われてきました。実際にセージはホルモンバランスを整え、精神を安定させる効能があります。

特に更年期を迎えた女性の諸症状である、のぼせやほてり、めまい、気分の落ち込みの予防や改善に効果があります。

また、他にも強壮、解熱、消化に効果がありますので、過労や風邪気味、または食べ過ぎの人にもオススメです。ただし、母乳を抑制する効果もありますので、妊婦の使用は控えましょう。

ティーとして煎れる際はカップ1杯のお湯をポットに注ぎ、生の葉なら大さじ1、ドライなら小さじ1の分量を入れて三分間蒸らし、軽く振って濃度を均一にしてからカップに注ぎます。

セージはクセのあるハーブなので、いくつかの他のハーブとブレンドしてお茶にするのと飲みやすくなります。マイルドにしたいならリンデン、さわやか系ならレモングラス、味にまとまりが欲しいならペパーミントを加えるのが良いでしょう。

 

セージの美容効果でお肌もお口もすっきり!

セージの殺菌効果は炎症や潰瘍の治療にも有効です。フェイシャルスチームや入浴剤として使用するとお肌をさっぱりさせてくれます。

頭皮のマッサージに使うのも効果的で、ヨーロッパでは白髪染めとしても利用されていました。

また、口臭が気になるときや口内炎の際にはセージティーでうがいをすると良いでしょう。歯を白くする効果もありますので、指で歯にすり込んだり歯ブラシに付けてマッサージするのもオススメです。

 

セージがあなたの脳を活性化させる!

1590年代に刊行された薬草誌には、「セージは頭と脳に著しく効果があり、感覚と記憶力を活性化する」と記されていました。

また、副交感神経に働きかけ、高いリラックス効果を発揮するのも昔から知られていて、コモンセージの近縁種であるクラリーセージの精油は鎮静効果が高く、アロマセラピーでも使われています。

勉強の合間や頭を使った後は、セージの香りでリフレッシュしてみましょう。

 

虫除けや部屋の浄化にも効果あり!

かつてはリネン類の防虫のため、布地の間にセージの乾燥葉を挟んでいたと言いますが、現在でもセージを詰めたサシェは虫除けに活躍してくれそうです。

使用する際の注意点としては、香りが無くなったらすぐに新しいものに変えることです。薬効の薄れたハーブには簡単に虫が付きますので、長期間の放置は逆効果となります。

さらに、ネイティブアメリカンの間ではホワイトセージを焚いて部屋の浄化を行うことが普通に行われています。元々セージには殺菌効果がありますので、その煙に浄化作用があるとされるのは納得できますね。

現在は通信販売などで気軽に購入できますので、単純に部屋を殺菌するだけではなく、スピリチュアルな効果を試したい方は、一度ホワイトセージを焚いてみましょう。

 

このように、セージはギリシャ・ローマ時代の昔から万病に効く神聖なハーブとして大切にされてきました。また、肉料理では殺菌効果と脂肪を分解する働きからソーセージや詰め物料理の調味料として大きな役割を果たしてきました。

更に精神を安定させる鎮静効果や収斂作用による美容効果、更には虫除けや浄化作用まで効果を発揮する、医療が発達していなかった時代には、まさに万能薬と呼ぶべき存在でした。

かつての中国ではセージの葉を入手する為に、その3倍から4倍の茶葉を支払ったと伝わっていますが、それもセージの幅広い効能故でしょう。

そんなセージの効能を是非、オシャレなイタリア料理で味わうだけではなく、日常の料理や健康維持、更にはスピリチュアルな浄化にも役立てましょう。

【まとめ】

セージの効能と便利な使い方

・肉料理の臭みを消し、脂をさっぱりさせる。
・セージティーは更年期障害の諸症状緩和に。
・美肌効果、口臭の除去、歯を白くする。
・脳機能を活性化させ、記憶力を高める。
・虫除けや浄化作用がある。


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