「大好きな草花に囲まれた暮らし」とイメージするだけで、お洒落でヘルシーな感じがして憧れますよね。でも、うちは小さなベランダしかないし…陽当たりがあまり良くないし…植物を育てても枯れて長く楽しめないし…と悩み、ベランダガーデニングを諦めている方も多いようです。例え小さなベランダでも、日当たりが良くないベランダでも大丈夫!
ちょっとした工夫とアイデアで悩みを解決し、お洒落なベランダガーデニングをはじめる事ができます。今回はベランダガーデニングを始めるにあたって準備について、また、条件が悪いベランダでの工夫や育てやすい植物の種類の解説をしていきます。
更に、長く楽しむための育て方と賃貸やマンション等の共用部であるベランダでガーデニングをする時に、守らなくてはいけないマナー等について分かりやすくお伝えしますので、限られた環境でのガーデニングに興味のある方も、ぜひチェックしてみて下さい。
ベランダの環境を整える
ベランダガーデニングを始める前に、ベランダの環境をしっかりチェックしましょう。ポイントは植物を置くスペースや日当たり、風通しです。植物が長く楽しめるようにしっかりプランニングしていきましょう。
ベランダの使用するスペースを決める。
小さなスペースに大きな果樹の植物を置くと、それだけでスベースが無くなってしまいますよね。限られたスペースで沢山の植物を育てる為に、まずはメジャーなどで寸法(長さ)を測りざっくりとした見取り図を書いておけば、机や鉢のレイアウトを考えるのに便利です。
くま植物をおけるスペースが狭い場合は、机や台を使って立体的に置けば狭いスペースでもたくさんの植物を置くことができます。
ベランダの方角と日当たりを確認する。
植物にとって日光は成長する為に必要です。日光がよく入る東~南の方角だと良いのですが、問題は日光が入る時間帯が遅い南~西の方角やコンクリートの塀があり日光が入って来ない場合です。
いぬ日光があまり入ってこない場合は、日光に当たる時間が少なくても丈夫に育つ植物を選んだり、机や台などを使って植物を高い位置に持って行き、日光が当たる時間を長くしたり、少ない日光で光合成を助ける液体肥料を使用するなどの方法があります。
ベランダの風通しを確認する。
風通しが悪いと植物が蒸れてしまい、病気や害虫が発生する原因になります。特に真夏の蒸し暑い時期に、風通しが悪い場所に置いてしまうと、株元が蒸れて根腐れを起こしてしまう事があります。
うさぎ風通しが悪い場合は、植物を密集させないレイアウトにするか、常に風通しが必要という訳ではないので、扇風機で一日に数回風を送ってあげましょう。
逆に風通しが良すぎる場合は、乾燥と強風対策が必要です。風通しが良いということはその分乾燥してしまうので、水やりの回数を増やして下さい。
また、強風で植木鉢が倒れると危ないので、高すぎる位置には置かないようにしましょう。
基本の道具をそろえる
これから始めてガーデニングを始める方がする準備の中に、道具を揃える、と言う工程も必要不可欠です。必ず手に入れて頂きたい、ベランダガーデニングで使う基本的な道具は6つあります。
コンテナ
管渠や栽培スタイルに合わせて素材・形・大きさを選びます。こまめに水やりが出来ない人は、通気性が高く乾燥しやすい陶器鉢よりも、水もちの良いプラスチック製がおすすめです。ポット苗を植える際には、ポット苗よりふた回りほど大きいサイズの鉢を選びましょう。土
野菜や草花用の培養土を使うのが便利です。ブレンドされた培養土を使えば肥料も配合されているのでこれ1つで栽培をスタートできます。自分で土をブレンドする場合は、赤玉土6割・腐葉土4割・バーミュライト2割を基本とすればほとんどの植物に対応できます。ジョウロ
大きいサイズの方が何度も水汲みに行かなくて済むので便利です。種まきの後や芽が出たばかりのころは、細かく水が出るはす口を使うか、霧吹きで水やりをした方が植物への衝撃が少ないです。鉢底石
鉢やコンテナの底に入れる軽石で、土の通気性を高めるために欠かせません。もし鉢底石を敷かずに土をいれたら、水やりの度に土が鉢底に圧縮されて水はけがわるくなり、根腐れや病気の原因になります。大粒の赤玉土で代用できます。スコップ
大きさが違う2つのシャベルがあると便利です。大きいシャベルは土の入れ替えなどに、小さいシャベルは苗の植え付けや移動させるなど細かい作業に向いています。園芸ハサミ
苗の間引きや茎や葉を落とす時に必要です。丈夫で植物を切るのに適している園芸ハサミがおすすめです。
ベランダガーデニングで育てやすい丈夫な植物
ベランダ環境が少し悪くても、丈夫に育つおすすめの植物は案外沢山あるものです。ハーブやミニ野菜などもベランダガーデニングにはおすすめです。特にハーブは病害虫に強く、丈夫で育てるのも簡単です。ベランダはキッチンやリビングから近いので、使い勝手のいい家庭菜園になってくれるでしょう。
ベランダにお花の彩を取り入れたい場合は、寒さに強いパンジーやビオラはいかがでしょう。秋~初夏まで花をつけてくれますので、長い間綺麗な花を楽しむことができます。マリーゴールドやマーガレットなども丈夫で育てやすく、花もたくさん咲いて、咲いている期間も長く楽しめます。
家族みんなで採れたてを楽しめる、野菜なら初心者でも育てやすく、何回も収穫できるミニトマトやキュウリ・オクラ・ゴーヤ・ベビーリーフ・芽キャベツがおすすめです。
ちょっとオシャレなお料理にも活用できるハーブなら、爽やかな香りが楽しめるうえ、毎日の料理に使えて一石二鳥です。育てやすいバジルやローズマリー・ミント・イタリアンパセリがおすすめです。ローズマリーやミントはハーブティーや料理にも使えますが、そのままお風呂に入れてハーバルバスとしても楽しめます。爽やかな香りで一日の疲れが一気に吹き飛びます。
もう少し本格的にガーデニングを楽しみたいなら、美味しいフルーツがおススメです。中でも半日陰でも育ち、害虫被害もほとんど心配いらないブルーベリーがイチオシです。場所を取らずに来年も再来年も収穫できる、イチゴもおすすめです。
長く楽しめる植物の水やりとお手入れ
水やりの頻度は、夏場は土の表面が乾いたら底から水が出るまでたっぷりと与えます。冬場は土の中が乾いていない場合でも3~4日に1回の頻度で水やりをして下さい。枯れた葉や花は摘み取ります。そのままにしておくと、カビが繁殖し病気になる可能性があります。また、取り除くことによって水分や栄養がこれから必要な部位にまわるので、花を長く楽しむことができます。
ベランダガーデニングの4つのマナー
植物を可愛がるあまりについつい見落としてしまいがちな、守らなくてないけないマナーがあります。楽しくベランダガーデニングをするために4つのマナーをおさえておきましょう。
危険な場所にコンテナを置かない。
ベランダの手すり塀、フェンスなどの上にコンテナや鉢を置くのは危険です。何かの拍子に落ちてしまう可能性があります。
階下に水を漏らさない。
集合住宅の場合、階下に水を漏らすと洗濯物を汚してしまう事もあります。葉や土が詰まり、排水口から水が漏れてしまうことがあるのでこまめに掃除しましょう。
風のある日に薬剤を散布しない。
風のある日に殺虫剤や液体肥料をまくと、近隣の人や洗濯物にかかってしまいます。薬剤散布は風のない日にできるだけ控えめに使いましょう。
避難ハッチや蹴破り戸をふさがない。
緊急時の避難口として利用するため、人が通れるように家具や鉢で塞いではいけません。
このように、ちょっとした工夫で日当たりが良くなり、狭いスペースでも多く植物を置くことができる事もベランダガーデニングの魅了ですよね。
また、ベランダ環境が悪くでも育つ植物を選ぶことで、ベランダガーデニングを手軽に長く楽しむ事ができます。もし、ベランダに使っていない鉢やコンテナが転がっているなら、早速1つ、花を植えてみてみましょう。
慣れてきたらもう1つ、また1つと、徐々にお好きな植物を増やしていけば、あっという間に憧れだった、グリーンに囲まれた暮らしができるようになります。まずは気軽に一鉢入手し、ちょっと育ててみましょう。
その実を収穫し、満開に咲いた花や葉をちょっと部屋に飾る。暮らしの中に生まれるそんなひと時は、きっと毎日をステキに彩り、暮らしの満足度をアップさせてくれるでしょう。暮らしに癒しをもたらすようなベランダガーデニングを、早速はじめてみましょう。