カモミールやローズヒップで有名なハーブティーは香りの良さで心を穏やかにさせる効果がある上、冷えとりや肌荒れの改善など健康効果や美容効果をもたらす効能を持っていることでも有名なお茶ですよね。薬と違い体が持っている力を無理なく引き出してくれるので副作用も少なく、健康や美容効果を得ながらも安心して飲み続けられる所もハーブティーの魅力です。
そんなハーブティーの持つ効果を最大限引き出しつつ、美味しく飲むためには気にしておきたいポイントが幾つかあり、ホットとアイスのどちらで飲むか、使うハーブもフレッシュかドライどちらを使うかで淹れ方が異なります。
それぞれでの上手な淹れ方を知っておくといつでも美味しくハーブが持つ効能をしっかり得られるハーブティーを飲めます。そこで今回はハーブティーを効果的に飲む淹れ方、作り方についてお伝えします。
手軽なドライハーブで美味しく効果的なハーブティーを
ハーブティーにもティーバッグで売られているタイプがあります。ティーバッグのハーブティーに使われているのはドライハーブと言われるハーブの葉や花などを乾燥させたもので、フレッシュハーブと違い保存期間が長いメリットや有効成分をたっぷり摂れるメリットがあります。
ティーバッグのハーブティーは予めブレンドされているものが多いですが、ハーブ専門店ではドライハーブがハーブの種類ごとに売られているので、ティーバッグのハーブティーに慣れてきて、もう少しアレンジを加えたい場合や自分の好みの味を探したい時は単品で購入してみるのもおすすめ。
ハーブが用意できたら次はお湯と容器の用意。お湯はハーブティーに必要な量より少し多めに用意し、しっかり沸騰させたお湯でまず容器を温めます。容器を温めておくことで抽出するお湯の温度が下がらないのでしっかり有効成分を抽出することができますから、十分容器が温まるぐらいの量のお湯を入れます。
容器が温まったらお湯を捨てて、いよいよドライハーブを入れますが、ドライハーブでハーブティーを淹れる時はまず良く混ぜることがポイント。ティーバッグタイプはさほど気にすることはありません!
しかし、ポットでたくさん抽出したい場合はハーブの量も比例して多くなり、ハーブの重さの違いによって早く抽出される軽いハーブが最も早く熱湯に触れる上部にきてしまうことによる抽出のムラが出やすいので、お湯を注ぐ前にひと混ぜ・ひと振りしてからハーブを入れましょう。
その後お湯を注ぎます。ハーブティーに適したお湯の温度は95℃程度なので、沸騰させて容器を温め終わったら残っているお湯をそのまま注いで構いませんが、注ぐお湯の温度が下がらないよう容器の温めからお湯を注ぐまで手早く済ませしょう。お湯を注いだらすぐに蓋をして香りが逃げないようにして、3〜5分程度蒸らした後に、ティーバッグでなければ茶こしで濾してカップに注いで出来上がり。
蒸らし時間で効能が変わる
ハーブティーを淹れる時は必ず蓋をして蒸らし時間を設けます。3分前後が大体の目安ですが、太い茎や実や種のように硬い部分ある場合は5分まで蒸らし時間を延ばして下さい。この蒸らし時間でハーブの旨味や香り・美容や健康の効果をもたらす有効成分が滲み出るので、お湯を注いで香りが立ったら抽出できたと思わずすぐ蓋をして待ちましょう。
しかし7分以上蒸らすとえぐみや苦味でせっかくの味と香りが落ちてしまいますから、あまり長時間蒸らさないこと。ティーバッグの場合は振ると良く抽出されると思われがちですが振っても有効成分が出るわけではなく、えぐみや苦味が出てしまう原因になるので、お湯を注いだ後は触らずにじっくり待ちます。
ハーブティーをアイスで飲みたいなら
暑い夏やお風呂上がりの水分補給などで冷たいハーブティーを飲みたい場合は少し濃い目のハーブティーをホットのハーブティーと同様の手順で淹れて、氷をたっぷり入れたグラスにそっと注ぐと美味しく効果的なハーブティーを飲めます。
アイスにしたからといって基本のハーブティーの淹れ方を守っていれば効果がホットに劣る訳ではありませんから効能の面で心配する必要はありません。また、よく冷えたアイスのハーブティーをいつでも飲みたい場合は作り置きも可能ですから粗熱をとった後で冷蔵庫に入れて冷やしておきましょう。ただ、作り置きのハーブティーの場合劣化してしまう翌日までに飲み切って下さい。
フレッシュハーブでもハーブが持つ効果を得るためには
実はフレッシュハーブはそのほとんどが水分で、効果を感じる程の有効成分を得るためにはドライハーブの3倍〜10倍ものフレッシュハーブを用意しなくてはいけない上、たんばく質や酵素などの成分が熱で変わってしまうので有効成分を十分に抽出しにくい為、ハーブが持つ効能を得ることを目的として飲むハーブティーには向かないのです。
とは言えフレッシュハーブでハーブティーを飲むのは見た目を楽しむことができますし、自分で栽培しているハーブであれば尚更飲んでみたいと思いますよね。そこで、栽培しているハーブを使うのであれば花が咲く前の含まれている有効成分の量がピークに達したハーブを用いることで、フレッシュハーブのハーブティーでも効果を得やすくなりおすすめ。
効果的にハーブを飲むために
今回お伝えしたハーブティーの淹れ方で作ったハーブティーは毎日の飲料水やお茶のように時間を問わず飲むことが出来ます。ハーブが持つ効能によって朝一番や食後、寝る前など効果を実感しやすい時間帯があるのも確かなので、より効果を実感したいのであればハーブティーが持つ効能にも注目するのもポイントのひとつ。
ハーブティーで体質を改善しようと思えば最低2週間は飲み続けた方が良いと言います。多量に飲めば効果が得られる訳ではないので、毎日一定量を長く続けることが大切です。
他に注意したい点は、一度抽出したハーブは使わないことです。ハーブの有効成分は一度目の抽出でほとんど抜け出ていますから、一度抽出が完了したハーブには効果を得られる程の有効成分が残っていません。ハーブのもつ効能を得るためにハーブティーを飲むのであれば毎度新しいハーブを用意しましょう。
さて、ハーブティーはクセが強い種類もありますが、美味しくないと感じる原因には淹れ方の問題も少なからず挙げられます。正しく淹れたハーブティーは香りも良く、えぐみの少ないものがほとんど。
酸味や渋みが気になる場合は蒸らす時間を短くするよりもステビアのような甘味のあるハーブやはちみつを加える工夫をして飲む方がおすすめ。まずは手軽なハーブティーのティーバッグで気になる効能を持つハーブや好みの味を探して、少しずつハーブの種類や効能を知って行くと良いです。
専門店に行けば自分の体質に合ったハーブの種類を教えてくれたり、オリジナルのブレンドを作ってくれる場合もありますからもっとハーブティーを知りたくなったり、効率的にハーブの効能を得たい場合はぜひ専門店に足を運んでみて下さい。正しく淹れたハーブティーを飲んでリフレッシュやリラックス、体質改善に役立ててみてはいかがでしょうか。
まとめ
ハーブティーを効果的に飲む淹れ方とは
・ハーブの効果を十分得るにはドライハーブを選ぶ
・ハーブに合わせた蒸らし時間で有効成分をしっかり抽出する
・アイスでハーブティーを飲む場合はハーブの量を増やして濃い目に淹れる
・フレッシュハーブティーで効果を得るには花が咲く前のハーブを使用する
・ハーブティーは淹れる度に新しいハーブを用意する