街のフラワーショップに並ぶ、美しいブーケの数々…。花の組み合わせや彩りの美しさにうっとりしたことはありませんか?ブーケもひとつの芸術作品、フラワーアレンジの世界は奥が深いのだろうと、プロに頼むことを当たり前に思いがりです。
実は、ブーケを自分で作ることは夢ではありません。相性のいい花の組み合わせ方や、人々が見て「美しい」と思うバランスのものを作り出す…。確かに多少練習をする必要がありますが、ポイントさえ学んでいけば、満足のいくブーケを作ることができるようになります。
そこで本記事では、ビギナーさんでも作りやすい、ブーケの作り方を説明します。花材は生花ということを前提に話を進めますが、もちろんプリザーブドフラワーや、シルクフラワーやアーティフィシャルフラワーなどの造花でも、作り方はほぼ一緒です。
好きな花で、オリジナルのブーケ作りにチャレンジしてみませんか?
ブーケは手作りでオリジナル☆
ポイントをプロが伝授!
花を挿し込んで作るビギナーさん向けブーケ
まずはビギナーさんでもきれいな形に仕上げることができる、ブーケの作り方をお伝えします。ベースとなる花や葉、枝もので「骨格」を作り、そこに花を挿し込んで仕上げる方法です。
【ビギナーさんに最初の一歩、のブーケ】
① 四方にふんわりと広がるように、ベースを束ねる。
② そこにメインの花をバランスよく挿し込みます。
③ メインの花の位置を決めます。
④ サブの花やグリーンなどを挿し込みましょう。
⑤ 形を整えて本体の完成です。
束ねた茎はラフィア(ヤシの葉の繊維を紐状にしたもの)や輪ゴムでしっかりと縛り、必要なら水を含ませたキッチンペーパーを茎の切り口に巻きつけて保水します。
ラッピングする場合はその上からさらにアルミホイルを巻き、ラッピングペーパーやリボンなどで仕上げます。
【ブーケにおすすめベースの花材】
・ ビバーナムやオランダセダム、フジバカマなどの小さな花が密に咲いているもの。
・ センテッドゼラニウムのような葉に柔らかくふんわりとしたボリュームがあるもの。
・ ヒペリカムなどの小さな実をたくさんつけた枝ものが向いています。
ベースのボリュームが後から挿し込む花の位置をしっかりキープしてくれるので、誰でも簡単にきれいな形のブーケを作ることができますよ。
メインの花をひとつだけで作るミニブーケ
こちらも作りやすい形のブーケで、メインになる花を一つ決め、周囲をまずボリュームのある一種類のハーブで囲み、さらにその隙間に別のハーブを挿し込んで仕上げていくブーケです。
ミニブーケになる上にハーブの香りも楽しめるので、ちょっとしたギフトやお土産にもピッタリです。
【ミニブーケの作り方】
① まずはメインになる、大きめの花を一本用意します。
② その周りに、ミントやセージなどを配してぐるっと囲むように束ねる。
③ その隙間にローズマリーやタイムなどの小さな葉のハーブをバランス良く挿します。
④ 最後にゼラニウムなどの大きめの葉のハーブを、外側を包むように配して束ねます。これで、出来上がりです。
メインとなる大きめの花は、華やかでボリュームのある、バラやカーネーション、ラナンキュラスなどがおすすめです。
ハーブを多用して作るブーケや花束は「タッジーマージー」と呼ばれ、ナチュラルでやさしい雰囲気が特徴的です。とても素敵なブーケになりますので、おススメしたい手作りブーケのひとつです。
挑戦!ぎゅっと束ねるクラッチブーケ
クラッチブーケの「クラッチ」とは、「ぎゅっと握る」という意味で、片手でもキュッと握って持つことができるような、ナチュラルな軽やかさが特徴的なブーケです。
ウエディングブーケとしても最近人気が上昇している形なので、作り方を身に着けておくと様々な場面で活躍しそうですね。手始めに、7~8本の花を使って作るクラッチブーケをお伝えします。
【クラッチブーケの作り方】
① 花は束ねる部分にあたる、葉やトゲなどをすべて取り除いておきます。
② まず、左手に花を一本真っすぐに持ち、もう一本の花を右手で取って左斜めに傾けて重ねます。
その時の茎と茎の交点を「フォーカルポイント」と呼び、このポイントと2本の花の位置のバランスがブーケの形を決めます。
バランスの良いものにするには、花と花の距離を底辺とし、2本の茎が同じ長さの「二等辺三角形」になるようイメージすると良いでしょう。
③ フォーカルポイントが決まったら、そのポイントを左手で持ちながらブーケを作ります。
左手の束を少し左に回転させ、次の花を同じように左斜めに傾け、フォーカルポイントで交差するように重ねます。
④ 同様の作業を繰り返して、残りの花を入れていきます(上手くできていれば、茎が放射状に広がります)。
花の面がきれいな曲線になるように、フォーカルポイントから手を放すことなく、茎を上下に引っ張って形を調整します。
⑤ フォーカルポイントを輪ゴムやラフィアなどで、しっかりと動かないように留めます。
⑥ 茎を同じ長さになるよう切り揃え、留めたところをリボンなどで飾れば完成です。
このタイプのブーケを作るときには、茎が真っすぐに伸び、しっかりしている花を選びましょう。バラ・ガーベラ・ラナンキュラスなどは作りやすく華やかなものに仕上がりますよ。
この作り方に慣れたら、もっとたくさんの花材を使ってみたり、グリーンを入れたりと、いろいろ応用してみてください。
いかがでしたでしょうか。以上、3つのブーケの作り方をご説明しました。同じ形のブーケでも、花材が違えばかなり印象が変わります。小花やグリーン、実ものをプラスすれば、さらに違った感じのブーケになるでしょう。
きれいな形に仕上げられるようになるまで、いろいろな花に触れて、花材の合わせ方やバランスを覚えていくのもよい勉強になります。
きれいに仕上げられるようになるまで上達したら、ギフトにしても喜ばれますし、ウエディングブーケ作りにチャレンジすることもできますよ。
また、ブーケ作りをマスターすると、その他のフラワーアレンジにもきっと役立つでしょう。何故ならブーケ作りは、茎の長さまでも含めた、花全体を使ったバランスの取り方を自然に学ぶことになるからです。
季節の花や好きな花でぜひ、ブーケ作りを楽しんでくださいね。
まとめ
ビギナーさんが一から始める、オリジナルブーケ作り!
・ベースの花材に花を挿し込んで作るブーケ
・メインの花をひとつと、そのまわりを様々なハーブで囲むミニブーケ
・花だけで作るクラッチブーケ