ほんのりとした甘味と、シャキシャキとした食感が美味しいキャベツの栽培法を覚えて、自宅で簡単に育てる事が出来たら、嬉しいですよね。野菜の価格が高騰しても、キャベツをこだわりの方法で自家栽培出来れば心配ない上に、いつでも安全な野菜を安く手に入れる事が出来る点が魅力ではないでしょうか。
キャベツの栽培は春撒き・夏撒き・秋撒きと品種によってスタートのタイミングが異なります。育苗と病害虫対策さえ上手く行けば、初心者の方でも簡単に収穫に辿り着けます。
そこで今回は、自宅で簡単に出来る、美味しいキャベツの栽培法についてお伝えします。「キャベツが好き!」という方はもちろんの事、「家庭菜園で何か野菜を育ててみたい」という方も、ぜひご覧ください。
品種によって撒くタイミングが異なる
キャベツの栽培に必要な物は、以下の通りです。
・キャベツの種
・育苗用のポリポット(9㎝)
・プランター(60㎝サイズの大型)
・用土
・鉢底石
・肥料
キャベツの栽培は、春撒き・夏撒き・秋撒きと品種によってスタート時期が異なります。春撒きは3月から6月頃、夏撒きは6月から8月頃、秋撒きは9月から10月頃が種まきのタイミングとなっていますが、特に収穫のタイミングを気にしないのであれば自分が食べたい品種のキャベツを選んで種を購入しましょう。
種を育苗ポットで苗にしたら、プランターに植え替える
キャベツの種は、育苗ポットで苗に成長させます。キャベツの栽培における育苗の方法は、以下の通りです。
キャベツの栽培~育苗編~
1. 撒き時の時期になったら、9㎝ポリポットに土を入れ、5粒ほど種を撒く。
2. 1㎝程土を被せたら、土が乾かない程度に水を与える。
3. 発芽後は、状態の良い芽を3本残し、その後本葉が2枚になったら2本、最終的に3枚になったら1本だけに間引きをする。
その後、苗の本葉が5枚ほどになったら、植え替えをします。キャベツの栽培は、以下の通りです。
キャベツの栽培~苗の植え替え編~
1. プランターに鉢底石を入れる。
2. 用土10ℓあたり、10~20gの化成肥料を土に混ぜておく。
3. プランターの七分目ほどの高さまで、用土を入れる。
4. 育苗ポットを逆さにして苗を取り出し、根を崩さずにプランターに置く。
5. 根鉢の表面と用土が同じ高さになるように、浅く植える。
6. 軽く土となじませたら、たっぷりと水を与える。
もしキャベツの苗を2本以上育てたい場合には、30㎝ほど株間を空けましょう。キャベツの栽培のポイントは、苗を日光に当てる事です。しかし、高温には弱い性質ですので、日光に当てる時間を調整すると良いでしょう。苗が活着するまでは、水をたっぷりと与えますが、一週間ほど経過したら水は土の乾燥を避ける程度に与えてください。
追肥をする事でキャベツが丸みを帯びる
キャベツの栽培においては、追肥も重要です。本葉が10枚くらいになった頃と、キャベツの芯の葉が盛り上がってきた頃に、1株当たり10gの野菜用化成肥料を与えましょう。株元から少し離れたところに与えて、土を株元に寄せてあげると苗が成長しやすくなります。
追肥をする事でキャベツが丸みを帯び、肉厚な葉をつけてくれますので、この作業も忘れずに行いましょう。
病害虫対策は早期発見・早期解決が大事
キャベツの栽培においてもう一つ重要なポイントは、病害虫対策です。特に夏撒きと秋撒きの品種には、アオムシやヨトウムシが発生し、キャベツの葉を食べつくしてしまいます。対策法としては、防虫ネットを張るか、見つけ次第すぐに駆除する事です。
また、雨の日が多い年は高温多湿になる為、黒腐病や軟腐病が発生しやすくなります。感染を発見したら早期にその部分を取り除く事で、被害の拡大を抑える事が可能です。
収穫のタイミングを見極めて、球が割れる前に取る事が大切
キャベツの栽培法が順調にいけば、春撒きは7月から10月頃、夏撒きは11月から4月頃、秋撒きは4月から7月頃に収穫が出来ます。キャベツを栽培したら、そのままどんどん大きくしたいと感じるかもしれませんが、収穫のタイミングが遅れると、球の部分が割れて味も落ちてしまう為、キャベツの生長状態をよく観察する事が大切です。
玉を手で軽く押さえ、葉が1、2枚分ほどへこめば収穫のベストタイミングですので、下葉を3枚程残して、株元からナイフで水平に切り取って収穫しましょう。
今回は自宅で簡単に出来る美味しいキャベツの栽培法についてお伝えしました。「キャベツって初心者向けではないと思っていたけれど、自宅でも育てられるんだ!」と意外に感じたのではないでしょうか。
キャベツは品種によって種撒きや収穫の時期が異なりますので、自分が食べてみたい品種の育て方をよく把握する事が大切です。育苗ポットで苗が育ったら、プランターに植え替え、病害虫対策や追肥をする事で成長のサポートをしてあげましょう。
サラダやお好み焼き、ロールキャベツなど、キャベツを使った料理は非常に多くある為、自家栽培出来たらとても嬉しいですよね。キャベツは大きく育てすぎると、かえって鮮度が落ちて球が割れてしまいますので、収穫のタイミングをよく見極めて、美味しいキャベツを食べてみてください!