シクラメンを贈るなら☆おさえたい7つの知識と花言葉

シクラメンは贈答品にもおすすめの花。冬が近づくと、毎年何を贈ろうかと悩まれる方も多くなります。日頃からお世話になっている方への贈り物だからこそ迷ってしまう、そんな声もきこえてきます。

相手に直接聞くことができれば、悩まずにすむのですが、そうした訳にもいかないのがプレゼントの難しいところ。そこで、贈る相手がお花好きや園芸好きならば、誰にでも喜ばれやすい、昔から好感度抜群のシクラメンをプレゼントの一品としていかがでしょうか?特に高齢の人々ならば、シクラメンは現代よりより身近な花でしたので、おすすめです。

ただ贈るだけでも美しいシクラメンですが、細やかに知識と花言葉を添えて贈ると、より一層喜ばれるでしょう。ここではシクラメンのプレゼントについて、おさえておきたい7つの知識と花言葉をお伝えします。

 

シクラメンを贈るなら☆
おさえたい7つの知識と花言葉

 

ピンク色のシクラメンの花言葉~その1

シクラメンにはいくつかの色のバリエーションがあります。

★ 一番代表的なのがピンク色。

他、赤、白、紋入り、薄紫色などがあります。最近では品種改良がすすんでいるため、他にも珍しい色合いのシクラメンを見つけることもできるでしょう。

★ ピンクのシクラメンの花言葉は、「憧れ」

お世話になっている方への贈り物には、まさにぴったりの花言葉です。

シクラメンの花の色は濃いピンク色から淡いピンク色まで様々あります。季節にしたがい少しずつ色がうつろっていくところもまた魅力です。憧れを持っている年上の先輩ならば、尊敬の想いを込めて、贈り物にピンクのシクラメンもおすすめです。きっと喜んでもらえますよ。

 

ピンク色のシクラメンの花言葉~その2

シクラメンの花は、不思議なことに下を向いて咲いています。それは雨から花の花粉を保護するためと言われています。

★ 下を向きうつむく姿から、シクラメンには「遠慮」「はにかみ」の花言葉がつけられました。

★ シクラメンの伝説

昔、ソロモンが花を王冠のデザインに用いようとしたところ、花たちから断られてしまったのですが、シクラメンにお願いしたところ承諾してもらうことができました。

そこでソロモンが嬉しさと感謝を伝えたところ、これまで上を向いて咲いていたシクラメンがはにかんで、うつむいてしまったといいます。

そうしたピュアなシクラメンの様子から、「はにかみ」「遠慮」といった花言葉が古くから伝えられています。和を重んじる日本人の心にも、どこか通じるものがあると言われ、多くの日本人にも親しまれている伝説でもあります。

ふだんは気恥ずかしくて伝えられない感謝の気持ちなどを、遠慮、はにかみの花言葉にのせて贈るのもすてきです。

 

白い色のシクラメンの花言葉

★ 白いシクラメンの花言葉は、「清純」

濁りのない純白な花の色そのものです。お歳暮はもちろんのこと、近々お祝いごとがあるお相手の方に贈るのも適しています。

実は白い色は、人工的な品種改良によるもので、自生のシクラメンにはないものなのです。少しうつむきがちで、はにかみ、遠慮の花言葉をもつシクラメンの心をよく表しています。

白い花といえば、大輪のユリの花などが代表的ですが、もう少し身近な感じで控えめに贈りたい場合などにはぴったりの花です。仕事上の関係の方、恩師などに贈る場合にも白いシクラメンは好感をもたれる花でしょう。

★ 先にあげたピンク色のシクラメンはやや女性的な雰囲気をもちますので、男性へ贈る際にはこちらの白いシクラメンがよいかもしれません。

 

赤い色のシクラメンの花言葉

贈り物としてシクラメンを贈る場合、少し気をつけておきたいことがあります。真っ赤な深紅色のシクラメン。クリスマスシーズンにもよく見かけるのですが、ピンクや白とはちょっと異なる花言葉をもちます

★ 赤いシクラメンの花言葉は、「嫉妬」

赤いシクラメンは、その赤い花の先端が上を向く姿が燃え盛る炎に見えることから、嫉妬という不名誉な花言葉がもたらされました。

肌寒い季節にはちょうどよい色あいであり、また大人っぽさを感じさせる赤いシクラメンなのですが、贈り物にする際には花言葉に十分気をつけたほうがよいです。

赤い色がお好きな方や、何か赤い色がよい理由がある場合などは、念のため贈る方に赤い色を選んだわけをお伝えしておくとよいかもしれません。

 

シクラメンの育て方

贈答品にシクラメンを贈るならば、実際に自分が育てるわけではなくても、基本的な育て方について知っておきたいところです。園芸やお花が好きな相手でも、シクラメンの手入れ法を知りたいはず。シクラメンは暑さ寒さの調整が必要で、水やりにもポイントがあります。

手持ちで贈る時には、メッセージカードに手入れ法を添えても、喜ばれます。また、フラワーショップでは、シクラメンが贈答品として扱う事例も多いだけに、手入れ法を解説した専用のカードを添えてくれるショップもあります。

【シクラメンの育て方の基本】

★ シクラメンの花が咲く季節は、秋から春にかけて長いシーズンになります。
暖かい室内で冬を越すこともできる丈夫で育てやすい花です。

★ シクラメンは水を多く好む植物です。

そのため、贈答用としての鉢は底面給水性のものが使われていることが多いです。この鉢を使用している場合、度々水やりを心配する心配もなく、楽なお手入れで育てやすくなります。

購入の際には鉢についてあらかじめ確認しておくと良いでしょう。秋、冬、春と3シーズンに渡り花を楽しめるところも贈り物として人気の秘訣になります。

 

シクラメンの言葉の由来

★ 「シクラメン」の花名はギリシア語の「キクロス(kiklos)」に由来しています。

キクロスは、「螺旋」「円」を意味する言葉です。シクラメンの月が螺旋状に丸まる性質から、キクロスが語源となりました。

★ 和名では「篝火花(かがりびばな)」と名付けられています。

こちらもシクラメンの花びらの形状から由来した名前です。うつむきがちの花ですが、なぜか頭上にそりかえったような花びらを目にして、とある貴婦人が「この花は、まるでかがり火のよう」と発したと言われています。

そこから、「篝火花」と呼ばれるようになり、植物学者の牧野富太郎氏により正式な名称として名付けられました。控えめで神秘的なシクラメンに、古くから人々は想いを寄せていたことがわかります。

 

気をつけておきたいシクラメンの知識

冬にシクラメンを贈ることは、相手を思いやる贈り物としてふさわしいものなのですが、知識として忘れずに記憶しておきたい事柄があります。

★ 病院へのお見舞いなどには、シクラメンは適さないとされています。

「シクラメン」の語頭は「シ」と「ク」より構成されます。「シ」は「死」を連想させる言葉。「ク」は「苦」を連想させる言葉として、捉えられることもあります。また赤いシクラメンの色彩は「血」を連想させることもあるようです。

控えめで美しいシクラメンですが、見方を変えることで、縁起の悪いイメージを彷彿とさせます。

★ また、シクラメンではなくても「鉢植えの花」はその場所に根付く、という意味合いがあるために、お見舞いには不向きです。病室にシクラメンを持っていくのは、お見舞いのマナー違反と言えます。

このような事情から、贈答品についても、贈るお相手の状況によっては遠慮して、違うものをチョイスする必要があるかもしれません。シクラメンを贈る人々の多くが、電話やネットで注文して、一斉に贈っています。

そんな時にも、送り先のリストを再度チェックしながら、病気治療中の人々などは避けます。園芸や花の手入れが苦手な人も多いので、シクラメンともうひとつ、二種類のお歳暮を検討するなども、賢い贈り方です。

シクラメンは控えめながら品が良く、贈られると嬉しい花ですが、可能なかぎりでこうしたイメージへの配慮を心がけるのも、心遣いです。鉢の色を明るくしたり、大きなリボンをかけたりと工夫することでイメージを一新させることもできます。

ジンクスなどをあまり気にされない方や、若い方には馴染みのないものかもしれません。しかし、年上の方にシクラメンを贈る場合など、やはり知っておくとよいでしょう。

 

いかがでしたか。シクラメンの贈り物は、贈る方への憧れや清純な気持ちを控えめな形として表すのにぴったりのギフトです。色別の花言葉から花名の由来、そして知っておきたい事柄まで7つをお伝えいたしました。

現代、主に贈答品として知られているシクラメンは、イギリス発祥の「シクラメン・ペルシカム」の品種が多いです。やはりその華やかさが人気の秘密で、本記事のように多くの色が栽培されている点も魅力のひとつ。

最近ではより冬の環境に強く育てやすい、メティスのミニシクラメンも気軽に贈れて人気の品種です。このシクラメンは屋外でも比較的安心して育てられる点も人気の理由で、あまりシクラメンの手入れに慣れていない家庭にも、贈ることができます。

最近では白・赤・ピンクの他に、ディープパープル・ライトパープルなども選ばれています。白でも根元に挿し色のピンクが入ったもの、ピンクでもマゼンダピンクから淡いピンクまで、様々な色が販売されていますので、贈る相手を想像して、ぴったりの品種と色を選んでください。

 

まとめ

冬の鉢植えの花シクラメン、花言葉を添えた贈り物

・憧れのメッセージを添えて、年上の方へ贈る
・ソロモンの伝説から生まれた、「はにかみ」のシクラメン
・白い色のシクラメンの花言葉は、「清純」
・「嫉妬」の炎のような、赤い色のシクラメン
・シクラメンは一年の内、3シーズン楽しめる花
・シクラメンの別名は「篝火花(かがりびばな)」
・お見舞いの席には、シクラメンはタブー


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