フランキンセンスに秘めた5つの効果効能とは


フランキンセンスの効果が癌に効果があると一度は耳にしたことがある方も多いですよね。代替医療はその危険性も指摘されている通り、アロマテラピーも日本では医療として認められていませんが、年々世界ではその効果の科学的解明のため研究が進んでいます。

中でも、フランキンセンスには測り知れないパワーがあることが分かってきているのです。フランキンセンスは草でも花でもなく「ボスフェリア属」という、主に中東に分布している樹木の樹脂という変わりダネ。

香りはウッディーでスパイシーな中にかすかな甘味のある、独特の豊かな香り。その色と形状から「乳香」の別名を持つフランキンセンスは、古くはキリストが誕生した際に黄金とミルラ(没薬)と共に捧げられたというエピソードを持っています。

主な生産国のオマーンでは、最高級のフランキンセンスは王族のためだけに使われ決して国外には出さなかったそうです。フランキンセンスは私たちにどのような恩恵をもたらしてくれるのでしょうか。そこで今回はフランキンセンスに秘めた効果効能についてお伝えします。

瞑想にも使われる心身の浄化作用

フランキンセンスの効果の中で一番有名なのは主な成分のα-ピネン。強壮作用と鎮静作用が強く、瞑想に使われている作用。祭壇などで焚いて祈りを捧げるのに現代でも使われていて、様々な宗教儀式には欠かせません。

香りを取り入れるにはアロマポットで焚いたり、ティッシュに1~2摘垂らしてゆっくり嗅いでもOK。気分が安らかになり不安やもやもやが消えてゆくでしょう。アロマバスとして数摘程度垂らしても良く、リラックスして眠りに入りやすくなります。

 

抗うつへの高い効果

フランキンセンスの効果はリラックスと共に気分を高揚させる効果も見逃せません。不安、や強迫観念、緊張やうつを和らげる作用があり、外で急にパニックに陥った時などにはティッシュやハンカチに1滴たらしたフランキンセンスの香りをゆっくりと嗅ぐことで呼吸を整え、気持ちを落ち着ける作用も。

家ではゆっくりとアロマポットにフランキンセンスを1~2摘垂らして部屋に香りを漂わせ、ゆっくりと深呼吸することでたまっているストレスや怒りの感情を鎮め、気分を前向きにさせてくれます。フランキンセンスの香りは持続性が高く衣類に染みこむとなかなか取れないので、香りを付けたくない時には注意して使用しましょう。

 

抗菌作用や免疫力アップと抗炎症作用

フランキンセンスのα-ピネンには抗菌作用や免疫力を高める効果もあります。喉の粘膜や気管支にも良く、気管支や喉粘膜のうっ血を和らげるため呼吸をゆっくりと整える作用と相まって、風邪や喘息の症状も軽くしてくれます。

最近の研究では、フランキンセンスに炎症分子の生産を抑制できる効果が認められていて、関節炎の原因である軟骨組織が破壊するのを抑え、痛みを軽減させることもわかっています。研究が進めば、フランキンセンスの効果をどのように生かすかが明確になるはず。関節炎や関節リウマチで苦しむ人にとっては朗報ですね。

 

皮膚の再生を促すフランキンセンスの万能オイル

フランキンセンスには皮膚細胞の再生を促進する効果もあります。ホホバオイルなどのキャリアオイルでボディ用なら1%以下、顔用なら0.5%以下にフランキンセンスの精油を希釈すると万能オイルとして活躍します。

フランキンセンスは切り傷、ニキビ、虫刺され、ヤケドなどの治りを早めたり傷跡を目立たないように薄くさせる作用に優れ、さらに収れん作用もあるため吹き出物やニキビケアにも使えます。さらに、肌にハリと潤いを与えるのでシワやたるみ対策にもぴったり

 

医療の分野で注目のフランキンセンス

フランキンセンスの様々な効果は先にお伝えしたα-ピネンによるものが主ですが、他の成分と共に消化系、呼吸系、神経系、排泄系すべてに働きかけ、栄養素の吸収を助け、免疫系を強化するという多くの働きがあるため、医療の分野で様々な可能性が追及されつつあります。

その中でも注目されているのが女性のエストロゲンの生成を調節し閉経後の腫瘍や子宮がんのリスクを減らすというもの。一時期、がんに効くアロマとしてフランキンセンスを飲用することが話題になりました。

これは、もともとフランキンセンスの生産地の中東ではフランキンセンスをガムやグミキャンディのように嚙む習慣があり、特にオマーンでがんの死亡率がアメリカに比べて極端に低いことから研究されたことに由来しています。

日本では、精油は医薬品ではなく直接飲んだり食べることはできないので、がんが治ったという話を鵜呑みにすることは危険ですし、フランキンセンスの質もピンキリで、効果のあるなしも大きく変わります。ただ、今後の研究が進めばフランキンセンスを医療に生かすことには十分期待は持てると言えます。

 

さて、フランキンセンスの香りは精油の中でも説明が難しく、表現しがたい複雑な香り。単なる半透明の塊のようにしか見えない外見からは想像できないような、神秘的な深みを持った香りだからこそ、フランキンセンスはキリストに捧げられるという最高レベルの扱いをされていたのでしょう。フランキンセンスの様々な効果のもとにその信頼は絶対でした。

フランキンセンスの木は移植に弱くデリケートな木。現代はフランキンセンスの生産は年々減っていて、オマーンとソマリアなどの地域でわずかに採取できるくらいにまでなっています。今後気候の変動などがあれば絶滅してしまうかもしれない貴重品のフランキンセンス、その効果がもたらしてくれる恩恵を大切にしたいものですね。

まとめ

フランキンセンスに秘められた効果効能とは

・瞑想や宗教儀式にも使われる深い鎮静作用と心身浄化作用
・不安を取り除き気分を高揚させる抗うつ作用に優れる
・抗菌作用・抗炎症作用・高い免疫力で風邪や関節トラブルにも
・皮膚の再生を促す作用が傷跡や皮膚トラブルとエイジングケアに効果
・がん治療をはじめ医療にフランキンセンスを生かす研究が進んでいる


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