ハーブの種類は実にたくさんあり、その効果や使い道も様々です。人は歴史的に古い時代からハーブを生活の中に取り入れ、薬として役立ててきました。植物がもたらしてくれる効果、効能を暮らしの知恵として取り入れてきたのです。
植物はもともと自分自身を守るため、成長を促すため、種の繁栄のために、体の中に特殊な成分を作り出しています。私たちがハーブとして利用している植物たちの効果は、このようにして植物が生きるために身につけてきた知恵でもあります。人はそれをハーブとして使い、有益な効果をおすそ分けしてもらっているのです。
今回は多くのハーブの種類の中でも、疲れを癒してくれるものを選んでお伝えしていきます。ハーブの種類だけでなく、生活に役立てていただくために活用法にも触れていきます。ハーブで日常の疲れを癒し、心地よくリラックスしていただくとともに、ハーブを通じて自然が与えてくれる素晴らしい恵みも感じてみてください。きっと豊かなリラックスタイムを運んできてくれることでしょう。
ハーブの種類と活用法☆
疲れを癒すおススメ7選
カモミールで心身をリラックスさせよう
ハーブの種類のなかでも比較的一般的な、カモミール。りんごを思わせるような甘い香りのするハーブの種類でキク科の植物です。盛り上がったような中央の花芯と、そのまわりを取り囲む白い花弁が愛らしいハーブの種類です。多年草のローマンカモミール、ハーブティーに使われる1年草のジャーマンカモミールなどがあります。
カモミールは・・・、
・ハーブティーとして楽しんで、体の不調の改善に役立つ。
・アロマテラピーの芳香浴で、リラックス効果が期待できる。
リラックス効果があるだけではなく、ハーブティーとして飲用することで消化促進や鎮静、風邪の改善などにも効果があります。入浴剤にすれば体を温める効果も期待でき、疲れを癒してくれます。
レモンバームで心地よくリフレッシュしよう
レモンバームはシソ科の多年草で、料理の風味づけにも使われているハーブの種類です。別名をメリッサとも言い、明るいグリーンの葉とすがすがしいレモンの香りが特徴のハーブの種類です。レモンバームの優しい香りでミツバチを引き寄せる習性があります。
レモンバームは・・・
・ハーブティーにすると爽やかな香りでリフレッシュできる。
・不安定な精神状態を落ち着かせる作用がある。
・鎮痛、鎮静、解熱などの効果も期待できる。
・消化器系の不調にも効果があります。
ミントやローズマリーなど、ほかのハーブと組み合わせても相性よくいただけます。入浴剤としてもリラックス効果があり、心を穏やかにしてくれます。
ラベンダーで質のよい睡眠をとろう
数あるハーブの種類の中でも、特に人気があるハーブの種類がラベンダーです。初夏から秋にかけて、青紫色で爽やかな香りの花を咲かせます。さらに、ラベンダーは観賞用としても人気があります。スパイクラベンダー、フレンチラベンダー、ラバンディンなどの種類が知られています。
ラベンダーには・・・
・鎮静、鎮痙の効果によって、リラックスできる。
・高血圧や神経痛が改善される。
・生理不順などの改善効果が期待できます。
ラベンダーティーは香りを楽しみながらリラックスできますし、アロマの芳香浴やサッシェで寝室を香らせれば安眠の効果が得られます。入浴剤にすると深いリラックス効果を発揮してくれ、スキンケアにもなります。
スイートマジョラムでゆったりとした気分になろう
ハーブの種類のひとつであるスイートマジョラムはシソ科の多年草です。愛と美の女神であるアフロディーテが与えてくれた「幸せのハーブ」と言われています。ハーブの種類としてはオレガノに近いですが、オレガノより優しい香りがします。
スイートマジョラムは・・・
・肉料理や魚料理の臭み消しとして使われることが多いです。
・ハーブティーやアロマテラピーで楽しむこともできます。
・血行を促進させて、気持ちを鎮静させる効果があり、リラックスにはおすすめです。
・緊張を緩めてくれるので、肩こりや筋肉痛などにも効果があります。
マロウのお茶で美しく癒されよう
ハーブの種類のうちでも、お茶にした時の美しさで際立つのがマロウでしょう。マロウと言うハーブの種類はアオイ科の多年草で、古代ギリシャ、ローマの時代から薬草として用いられてきました。マロウのハーブティーはきれいな青色をしていますが、レモンスライスを加えると一瞬にしてピンク色に変わります。フランスでは「夜明けのお茶」と呼ばれる、美しい飲み物です。
マロウは・・・
・ビタミンが豊富で、皮膚の炎症や肌荒れに効果を発揮します。
・胃炎や、気管支炎、花粉症などにも効果があることが知られています。
くせのない味と柔らかな花の香りで私たちを癒してくれます。
エルダーフラワーで気分を和らげよう
初夏に小さな白い花をたくさんつける、スイカズラ科のハーブの種類がエルダーフラワーです。西洋ニワトコという名前でも知られているハーブの種類で、古くから厄除けとして育てられていました。花だけでなく枝や根にも薬効があるので、西欧では万能薬として知られています。
ハーブティーとして楽しむことができます。花の部分を乾燥させて作ったハーブティーはマスカットのような香りが特徴です。
エルダーフラワーは・・・
・発汗、利尿作用が期待できる。
・風邪やアレルギー症状の緩和に役立てられている。
・リラックス効果も高く、不眠でお悩みの方にもおすすめ。
市販のコーディアル(シロップ)をソーダで割っても美味しくいただけます。
リンデンで気持ちを落ち着かせよう
リンデンはヨーロッパを原産とするハーブの種類で、シナノキ科の落葉低木です。別名を西洋菩提樹とも言い、花や葉、苞の部分を「リンデンフラワー」と呼ばれるハーブの種類、木質部分を「リンデンウッド」と言うハーブの種類として区別します。
リラックス効果に優れ、ほのかな甘い香りも楽しむことができるのはリンデンフラワーのハーブティーです。
リンデンフラワーは・・・
・神経の緊張を緩める効果が期待できる。
・ストレス性の頭痛や高血圧にも効果がある。
アロマテラピーでフローラル調の香りを楽しむこともできます。
疲れを癒してくれるハーブ種類の数々はいかがでしたか。数あるハーブの種類の中でも、リラックス効果が高いものを中心にお伝えしてきました。アロマテラピーで香りを楽しんだり、入浴剤としてお風呂に入れたり、ハーブティーとして飲んだりと様々に活用してみてください。
ハーブティーとして楽しむ場合のポイントは、ハーブのエキスがよく抽出されるように様子を見ながら、3分から5分程度蒸らすようにしましょう。ハーブによっては香りや味に独特のくせがあって、飲みづらいと感じるかもしれません。そのような時は紅茶とブレンドしたり、ハチミツを加えたりすると飲みやすくなります。カモミールやラベンダーのハーブティーは、ミルクとブレンドするのもおすすめです。
心地よい香りのハーブを生活に取り入れて、日頃の疲れを癒してくださいね。
まとめ
日頃の疲れを癒す効果があるハーブの種類とは
・カモミールはハーブティーで飲むと、体質改善にも役立つ
・レモンバームは鎮静作用の他、消化器系の不調にも効果あり
・睡眠不足やホルモンバランスで悩む女性には、ラベンダー
・スイートマジョラムは優しい香りが漂う「幸せのハーブ」
・青色からピンク色に変わる美しいハーブ、マロウ
・西欧では万能薬として知られるのが、エルダーフラワー
・フローラルな香りのリンデンは、頭痛や高血圧も和らげる