お線香を贈るあなたに伝えたい、7つの基礎知識

お線香を贈るあなたに伝えたい、7つの基礎知識
お線香を贈り物として人に差し上げるのはどのような時でしょう。代表的なものでは、知人や親戚などの葬儀や法事の際に故人を偲ぶ気持ちとしてお送りすることが一般的ですよね。

お通夜には御霊前やお香典として、また49日を過ぎた後はご仏前として現金を包んで持参する人が多いでしょう。もちろん現金でお香典を包んでもいいのですが、お線香は日本の長い歴史の中でも古くから故人を偲ぶ気持ちを伝えることができる贈り物なのです。

しかし、葬儀や供養の仕方は宗教によって異なるため、お線香を選ぶ時にも注意が必要です。また、お線香を贈る時に知っておくことで相手に気遣いできる知識があります。そこで、お線香を贈る時に相手に気持ちが伝わる基礎知識を7つご説明します。ではご覧ください。

お線香を贈る時に知るべき、宗教による違い

お線香を贈る時にまず必ず確認しなければいけないのは、贈る相手の宗教です。現代の日本はいわゆる無宗教といって、日頃から特定の宗教を意識して過ごしている人は少ないですが、葬儀や供養の際には、先祖代々伝わる宗教の習わしを踏襲する場合が多いでしょう。

■ お線香は仏教で使うものです。

そのため、神教キリスト教相手に贈るのは失礼にあたります。

お線香を贈る場合には、事前に相手の宗教を調べておくことは忘れないようにしましょう。

 

お線香選びで覚えたい種類の違い

お線香には様々な香りの種類があります。お線香は、「杉線香」「匂い線香」の二つに大きく分けられます。

■ 杉線香の特徴

杉の葉を原料にしているため、杉特有の香りがします。

■ 匂い線香の特徴

様々な香木に香料が加えられて作られるため、たくさんの種類があります。

杉線香は煙の量が多いという特徴があることから、一般的な家庭では、匂い線香を使うことが多いため、贈り物なら、匂い線香を選ぶといいでしょう。

 

お線香の煙の量の違いと選び方

お線香には様々な種類の香りがありますので、贈り物で選ぶなら、香りを重視する場合が多いですが、煙の量が選べるタイプもあります。

と言うのも昔ながらの家では、故人へ香りを送ると言う考え方から、敢えて煙の量が多いお線香を好むこともあります。幼い頃、お通夜などで故人へお線香の香りを送ろうと、多くのお線香を立てている姿を見た人もいるのではないでしょうか。

■ お線香の煙の量による選び方

マンションや団地などの集合住宅では、煙探知機が角部屋に取り付けられている場合があります。

このように現代の暮らし方では、煙が少ない方が助かる家庭が多いです。マンションや団地に住まう相手へ贈る場合には、煙の量が少ないタイプを贈ると、相手への配慮ができて安心です。

 

お線香の長さの違いと選び方

お線香の長さには、14センチの短寸と呼ばれるものから、66センチの大天香と呼ばれる大きなものまであります。

■ 14センチの短寸は燃焼時間が30分弱です。

■ 25センチの長寸だと40分程かかります。

一般家庭の仏壇に供えるお線香であれば、短寸でも問題ありませんし、葬儀や法事などで長時間使用するなら長めの物を選ぶといいでしょう。

 

贈り物の包み方、基礎知識

お線香の贈り物の時に注意したいマナーは、その包み方です。お線香は仏事用の贈り物だと思い込んでいる人が多いかもしれませんが、慶事用の贈り物にもなるのです。

■ 仏事用の包み方

開封するときに左から開くような包み方

■ 慶事用の包み方

開封したとき、右側から開くような包み方になります。

このように、仏事用と慶事用で贈り物の包み方は異なります。お店で包んでもらう時に自分でも確認するようにしてください。

 

家庭用線香と進物用線香の違い

御霊前やご仏前で、スーパーやドラッグストアで販売されいている、家庭用のお線香を贈るのは失礼にあたります。しっかりとした箱に納められている進物用のお線香を購入するようにしましょう。

■ 進物用のお線香・・・

仏具専門店や百貨店などで販売されていますし、そういった売場には専門の知識がある店員がいるため、予算やお線香の種類の相談しながら購入することができます。

 

進物用線香の掛け紙の表書き

お線香を贈るときには、進物用線香の箱に表書きが書かれた掛け紙をかけますが、その表書きは故人が亡くなってから何日経過したかによって異なります

■ 進物用線香の表書き

・ 故人が亡くなって49日より前の場合には「御霊前」

・ 49日以上経過している場合には「ご仏前」

・・・と、書きます。

法事の際には、「ご仏前」や「御供」になります。冠婚葬祭時のマナーは後々残りますので、お線香を進物用線香として贈る場合には、表書きマナーをしっかりと確認して準備ください。

 

このようにお線香の贈り物は、贈られた側にとって、送り主のお悔やみの気持ちが伝わるものとして、古くから日本の伝統として続いていた風習です。けれども、どのようなお線香を選ぶかによって、より相手を気遣う気持ちを伝えることも出来るのです。

お線香の種類、長さ、香り、外装の箱など、様々な種類のものがありますから、贈る相手の事を考えながら選びましょう。しかし、せっかく気持ちを込めて選んだお線香でも、その送り方のマナーが間違っていると、かえって相手に失礼になってしまいます。

そこで、お線香を贈るときには、宗教的なマナー仏事の贈り物としてのマナーもしっかり知っておくことが重要ですので、今回お伝えしたお線香の基礎知識は、最低限知っておきましょう。

まとめ

贈る前に知っておきたいお線香の基礎知識

・お線香をあげない宗教もあるため贈る前に相手の宗教を確認する
・家庭で使うお線香として贈るなら匂い線香の種類を選ぼう
・集合住宅に住む相手に贈るお線香には煙少なめのものにする思いやりを
・お線香の長さは14センチから66センチ、適度な長さを選ぼう
・仏事用と慶事用で包装の包み方が異なることを知っておこう
・贈り物は家庭用線香ではなく進物用線香を贈るのがマナー
・掛け紙の表書きは故人が亡くなってから何日経過しているかで異なる


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