親しい人の訃報に…枕花を送る時に注意するべき7つの事


枕花、まくらばなと読みます。葬儀が終わるまで死者の枕元に、まだ御霊がこの世に留まると考えられる日本で、死者を慰めるためにその枕元に手向ける花のことです。

枕花は故人と親しかった方やお身内の方が追悼の念を伝えるために贈り、納棺までの間、お棺のすぐそばに飾られます。亡くなって自宅に安置する時に自宅の故人の枕元に飾り、式場などへ移動する際にも、枕花は一緒に移動します。

供花はそれとは対に考えられることが多いです。故人に対して親族・一般・会社関係の方などが供えする花で、○○一同など札と一緒にアレンジされ、式場の両サイドに並んでいます。

枕花は葬儀が終わった後も忌明けまでの間、自宅の「後飾り(中陰壇)」の脇にお花を飾り、日が経つにつれて徐々に小さくまとめていきます。

これも後飾りではなく枕花とも呼ばれます。死者の一番近くに寄り添い、魂を鎮める枕花を贈るときに注意することを7つ紹介します。

悲しみの気持ちをいち早く形にする

故人の訃報を受けたら、きっとあなたも悲しみに暮れるでしょう。しかし、ご家族は、ご本人はもっとその思いが強いかもしれません。

自分よりも親しい場所にいらっしゃる方たちへの悲しみに配慮して差し上げます。花をお届けするタイミングは、お通夜前からお通夜までが適切です。お通夜まで時間があるときに何を置いてもという気持ちを贈ります。

花には「供 ○○」と贈り主氏名の札を立てます。お花屋さんに頼むときに枕花であることをきちんと伝え、アレンジしてもらいます。

 

故人を彷彿とさせるお花は何だろう

親しい人でしたら、その方の笑顔が彷彿とさせるような枕花を送って差し上げましょう。

一般的には好きな色や花などをご存知の場合は枕花にその色や花を入れることもできますが、枕花は比較的近しい方が主にご覧になられます。その方全員とあなたが親しい場合には良いのですが、そこまでの家族ぐるみではないのが通常です。

一般的には白を送ります、そこにポイントとして故人の好きな花や色を足しましょう。個人とその家族以外の方への心配りも大事にして、贈って差し上げましょう。

 

ビジネスライクではない気持ちをお伝えする

葬儀や告別式のときの供花には、大きく贈り主の名前が目立つように記されます。大きさも枕花よりも大きく、色も青などが増え見栄えがするようなアレンジメントです。

枕花はそのような大袈裟で売名行為的な形式を避けたいとする個人的な弔意に多く用いられます。故人と会社での付き合いだったとして、会社で供え花を贈るからと言ったときに、あなた個人の哀悼を表せないということではありません。

会社としてのお花とは別に、個人的なお付き合いとして個人名で枕花を贈ることができます。

 

アレンジの種類も様ざま

お送りするアレンジは盛花か花籠が多いです。盛花は活花の様式言葉で、丈の低い口の広い花器に盛るようにして活ける方法です。

かご花は花籠(ケコと読みます)とも言い、法要のとき、散華(さんげ)に用いる花を盛る器で、竹を編んで作ったもののほか、透かし彫りを施した金属製のものなどがあります。

また、後ろは壁を向くため、ワンサイドと呼ばれる背のあるものもあります。いずれもご家族の手間にならないものにするべきです。

 

お値段にも気を配る

個人でお送りするのですから、値段は5000円から20000円くらいが良いでしょう。セレモニーホールや葬儀会社から連絡があったのであれば、そちらでも用意があるはずです。

ご自宅お届けの枕花は10000円くらいのアレンジで用意される場合が多いようです。

ご自宅に電話されて相談するよりも、葬儀会社やセレモニーホールに相談しましょう、ご自宅お届けの場合も、ご家族に連絡しての手間より気楽に相談し、頼むことができます。

 

花の種類は大ぶりで日持ちのするものを

枕花の花の種類は、ユリやカーネーション、蘭などが一般的です。色については白を基調とすると前述しましたが、枕花は葬儀の後もしばらくはそのまま飾っておき、故人やご家族の悲しみの気持ちに寄り添います。

水が減っていないか、枯れた花や葉などがないか見ることも多いので、あまり葉を多くせず、大ぶりな花で日持ちするものが多いです。

また、白菊は必ず入れるようにします。納棺の際に胸元に飾るのもしきたりの一つです。それに応じられるようにします。

 

いくつご用意するのか考える

花は家族や親族が用意するものは一対と呼ばれる枕元の両サイドに配する2つ組が一般的です。

遠方のため参列ができないときや、香典辞退の葬儀の時に、香典の代わりに供花を贈るとき、贈る相手が親族や家族などでなかったときは、1つでお送りしても大丈夫です。

これを一基と言い、アレンジメントの時には一対か一基かを伝える必要があります。弔問に持参する場合はそれも伝えれば、持ち運びしやすいサイズなども考えて作ってもらえます。

 

さて、日本には、特に弔事に関するしきたりが多く残っていますが、必ずということではありません。弔事自体が、終活という新しい言葉に代表されるように、自由なものへと変わろうとしています。

ただ、誰に対しても通じるマナーであるしきたりは守るに越したことはありません。そこを持って、哀悼を贈るようにしましょう。

あなたへの信頼と信用を損なうような奇抜な配慮よりも、しきたりを踏まえて少しだけエッセンスに故人を尊ぶのが良いでしょう。

まとめ

親しい人の訃報に…枕花を送る時には

・悲しみの気持ちをいち早く形にする
・故人を彷彿とさせるお花は何だろう
・ビジネスライクではない気持ちをお伝えする
・アレンジの種類も様ざま
・お値段にも気を配る
・花の種類は大ぶりで日持ちのするものを
・いくつご用意するのか考える


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