ナスの育て方と美味しく栽培する5つのポイント


ナスの育て方を考えた時、『親の意見となすびの花は、千に一つの無駄はない』という諺から、花さえ咲けば必ず実が生ると思いがちですよね。でも、意外にもナスは花が落ちてしまうことが多く、花は咲いても受粉がうまく行われないと実がさっぱりつきません。

花が咲いても半分は落ちてしまうこともあるほどです。また、ナス科の野菜は連作障害を起こすため同じ場所で続けて栽培すると生育が悪く、4~5年は間をあけないといけないので、特に畑で栽培する場合は他の野菜との兼ね合いも考える必要があります。

ナスの育て方は決して難しくはないのですが、覚えておいたほうが良い事が色々とあります。それを押さえておけば1本の苗からかなりの数のナスを収穫することが可能。そこで今回はナスの育て方と美味しく栽培するポイントについてお伝えします。

 

ナスの育て方と

美味しく栽培する5つのポイント

 

予想より大きくなるナスの苗

ナスは畑で作ると高さ50cm、深さ30cm以上にもなり深く根を張る野菜です。そのため、プランターで栽培する場合は特に水はけが良く有機質に富んだ肥沃な土を使い、深さのある容器を選んで苗を植えて下さい。ナスの育て方は種からだと難しく、また苗も品種が多く揃っているので、本葉が大きくて茎が太く、節間が詰まったがっちりした苗を選んで植え込みます

苗を選ぶ際は値段は少し高くなりますが、接木苗は病害にも比較的強く育てやすいため、おすすめです。苗を植え付けたら風に倒されないように、2~3本の短い棒を苗の上で交差するように支柱を立てて茎を結び付けます。

 

インド原産のナスは暖かい気候を好む

ナスはインド原産で高温の気候を好み低温に弱いため、、植え付けも暖かくなり霜の心配がなくなって地温が高くなった5月頃に植え付けるのがベスト。苗はそれよりも早く出回りますが、ナスは地温が低いと根つきが良くなく、花が咲いても結実しなくなるので焦らないことです。

ナスは昼間は20℃以上、夜は15℃以上の環境だとよく生育しますので、寒い地域ではマルチなどで地温を上げてやると良いでしょう。暖かく風のない日に苗を植え付けてあげることもナスの育て方では最初に押さえておきたいポイントです

 

ナスを紫色にするために日光は不可欠

ナスの育て方で日当たりは最も重要。つやつやした濃い紫色のナスにするには、日光の力がなくてはならず、葉が重なり合って日陰になってしまう部分にできた実は色づきが悪く白っぽくなってしまいます。

また、最初にお伝えした「花が咲いたのに落ちてしまう」のも日照不足が大きな原因。葉が生い茂って込み入ったところに実が出来始めたら、葉を切り落として実にまんべんなく日光が当たるように調節してあげます。

また、ベランダ栽培でのナスの育て方で意外に見落としがちなのが壁が日陰を作ってしまう場合があり、実質的な日照時間が短くなってしまいがちなこと。台の上に置くなどして十分に日光を浴びられるように注意します

 

ナスの育て方では水と肥料がたくさん必要

ナスの育て方はインドの暑い気候を参考にするとイメージしやすいのですが、乾燥にはとても弱い野菜で、成長期に水が不足すると実が出来ても皮が硬くなり美味しいナスを収穫できません。

また乾燥は病害虫の発生原因にもつながるため、地植えであっても敷きわらをした上に水をたっぷり与えます。また、果菜に共通することでもありますが、ナスは肥料をたくさん必要とします

苗を植え付けてから実ができている間が長いので、植え付けた時の養分はすぐに使い果たしてしまい、繰り返し収穫するために追肥は不可欠。肥料分が不足していても花が落ちてしまったり実が出来ても硬く色も悪くなります。

苗を植え付けてから20日目頃が追肥の目安ですが、ナスの花を見て雄しべの方が長ければ、生育不良を起こしていると考えられるので、そうなっていたら有機質の肥料をあげて下さい。ナスの育て方の中では花をよく観察して花をムダにしないことがナスの実を付けさせるための最大の分かれ道です

 

一番果は摘み取り、その後の実は早めに収穫

無事に最初の実が付いたナスは、大事に大きく育てたいものですが、一番最初にできた実はあまり大きくならず味も良くありません。小さなうちに取ってしまいましょう。次々に花が咲いてくるので、水と肥料分、日照が十分であれば次の実が収穫できるようになりますが、品種によって多少の違いがあるものの10cm程度の大きさで収穫してしまうのをおすすめします。

大きくしようと収穫を先延ばしにしていると味も色も悪くなり、また、実が長くついていることで株が疲れてしまうので結果的に実付きが悪くなってしまいます。もし小さいナスばかりになってしまったら、1本ずつ漬物などにするのも良いですね

 

いかがでしたでしょうか。ナスの育て方についてお伝えしましたが、ナスの育て方では日当たり・水・肥料がとても大切ですが、コツさえつかめば、プランターに苗1本であっても長い期間ナスが収穫することができます。

栄養の面でも、ナスにだけ含まれているポリフェノール「ナスニン」には強い抗酸化作用があり、血液の浄化作用やコレステロール値を下げる働きもあることがわかっています。同じく皮に含まれているポリフェノールのクロロゲン酸にも強い抗酸化作用があるため、アクを心配しすぎず水にさらさないで料理しましょう。

ナスは油をよく吸うため太りたくないと敬遠する人も多い野菜ですが、植物油のビタミンEを一緒に摂ることでより高い抗酸化作用が期待できるので、あまり避けすぎるのは考えもの。家で育てたナスは収穫してから時間が短いため栄養も豊富なので、ぜひ、自家製のナスを味わってみて下さい。

まとめ

美味しいナスをたくさん収穫する育て方のポイント

・根が深く張るのでプランターなら底ができるだけ深いものを選ぶ
・日中温度が20℃以上、夜間も15℃を保つような気候を好む
・濃い紫の充実した実のために日照不足に注意する
・水切れと肥料切れに注意し20日おき程度に追肥を行う
・一番果は小さいうちに取り後は10cm位で収穫する


連記事
タイトルとURLをコピーしました