バジルの育て方に失敗しない5つのポイント


バジルは育て方が簡単で、料理にも使えるお役立ちハーブの一つですよね。バジルは種・苗共に多く流通しているので誰だって気軽に栽培を始めることができます。その一方で適当に育てているだけでは葉焼けや虫食い、枯死のような栽培そのものの失敗や、葉が硬くなったり香りが薄いなどの調理目的で育てているのに調理に向かないバジルが育ってしまったという失敗も起きやすいハーブです。

バジルは失敗する原因を知っておけば栽培トラブルの対策もしやすく、難しい作業をせずとも収穫量をたくさん増やすことができるとても丈夫なハーブなので、バジルの性質を良く知って育て方の要点を覚え、美味しいバジルを収穫しましょう。そこで今回はバジルの育て方に失敗しないポイントについてお伝えします

バジルの栽培に必要な環境を知る

バジルは本来であれば多年草に分類される植物ですが、日本での越冬は難しい為、春に種まきや苗の植え付けを済ませ、初夏から秋までを収穫期とするのが一般的です。つまり寒さや乾燥に弱い植物なので育成には暖かな気温と湿度、日光が欠かせません

春が種まきや植え付けの時期ですが、気温が20度以上に安定しないうちは寒の戻りの影響で苗が弱り、最悪の場合枯死したり、種であれば発芽しない場合があるので気温の安定を確認してから植え付けや種まきを行いましょう

バジルが水と肥料を好むことから、植え付け時の用土は水はけの良いハーブ用の土ではなく、肥料が混ぜ込まれていて水持ちの良い「花と野菜の土」と呼ばれているような一般的な培養土の方が向いています

 

摘芯して株を大きくしよう

バジルの育て方で最も楽しく、重要な作業が摘芯作業でバジルをたくさん収穫するためには欠かせない作業です。バジルの株が本葉が8枚、およそ20〜30cmに伸びた所で下から数えて4枚の葉を残してそれより上の葉をハサミで切り落とします。

摘芯をすると脇芽が伸びるので、伸びた脇芽も同様に摘芯していけば着実に収穫量を増やせます。とは言え、何度も摘芯を繰り返していると摘芯をしない古い葉がどんどん硬くなっていくので、たまに大きく育った株の真ん中から上をバッサリと切り落として株を更新することが長期間美味しい葉を収穫するためのポイント

また、摘芯をしないままバジルを育てていると花を咲かせようと蕾を付けるのですが、この花を咲かせてしまうと茎や葉が硬くなって味も落ちてしまうので、蕾を付ける前に摘芯して下さい

葉がたくさん余る場合は摘んだバジルをキッチンペーパーに挟んで電子レンジで少しずつ加熱して水分を飛ばして乾燥バジルにしたり、バジルペーストにして冷凍保存がおすすめです

 

水と肥料は多めに与える

バジルの育て方を知らない人が失敗しやすいポイントである水やりですが、雨の日や梅雨の時期で朝方になっても土にたっぷりと水が含まれていて指で触ると土がじゅくじゅくしている場合以外は、基本的に朝方、土の表面がしっとりと濡れていても容器の底から水が流れ出るぐらいたっぷりと水やりをします。

乾燥を嫌うバジルに水切れは死活問題で、土の表面が乾いてしまうぐらいの水切れであればたっぷり水を与えることで持ち直すことができますが、完全に水切れしてしまうと枯死してしまうので日照りの強い夏場は特に注意しなければいけません。

また、バジルの育て方では水の次に必要になるのが肥料であり、肥料を好むバジルには生育期に窒素成分の多い液肥を足す必要があります。この時、与える肥料は土が硬くなりにくい有機化成肥料がおすすめです。肥料を好むと言われるとたくさん与えたくなりますが、与え過ぎは病気や害虫発生の原因になるので規定量を守りましょう。

 

バジルの病害虫対策

バジルは湿度を好む植物と言えど、株が大きくなり葉が重なり合うほど混み合っている状態で放っておくと風通しが悪くなりカビやハダ二の被害が起きやすくなるので、こまめに摘芯したり重なっている葉を摘み取って下さい。

ハーブは虫がつきにくい植物と思われがちですが、バジルはハダニを始めとしたアブラムシや芋虫、ヨトウムシなどの害虫が付きやすく、一度虫が付くとあっという間に葉が食い荒らされてしまったり病気に感染してしまうので、早めの予防と対策が重要です

バジルは育て方自体は簡単ですが、害虫対策を怠るといつの間にか害虫の巣になってしまっていて、泣く泣く処分する事になったという話も多く、栽培環境によってはバジルの育て方の中で一番苦労する点でもあります。株の観察での害虫の早期発見と駆除の他には葉裏に水を霧吹きでかけたり、肥料を与えすぎないことで予防できます。

 

美味しいバジルを育てるために

香りと色艶、味の良い美味しいバジルを育てるためには何より日光を十分に浴びせることが大事ですが、夏場に限っては強い直射日光により葉焼けしてしまうので半日陰や明るい日陰に置くのが一般的。

しかし、バジルの香りやバジルの葉の艶のある濃い緑色は光合成によって生み出されるので、ずっと日陰に置いていると香りと色の薄いバジルになってしまいます。完全な日除けの下に置くよりも、できるだけ日当たりがよく葉焼けしにくい明るい場所を探して下さい

また、バジルは開花を終えた後にできた種からも育てることが可能ですが、味や香りは最初に育てたバジルに劣りますから、食用目的で育てるなら春の苗を買って新しく育てる方が手間もかからず美味しいバジルを育てられますよ

 

以上。美味しいバジルの育て方には置き場所、水やり、摘芯、害虫対策と注意すべきポイントは幾つかあるものの、日頃からこまめに草花のお世話をできる人なら難しく感じるような作業はありません。

逆に、植物のお世話が苦手な人や面倒くさがりの人にはバジルの育て方は手のかかるものに感じられて最初の栽培では失敗しやすいかもしれません。ですが、急な寒さや炎天下にさらさない限り多少の葉焼けや水やり忘れ程度ですぐにダメになってしまうことはあまり無いので、切り戻しや水やりをして復活を試みて下さい

お伝えしたバジルの育て方のポイントを踏まえて育てていれば、バジルの育て方より収穫が大変だと感じる程美味しいバジルが茂ってくれますので、バジルの栽培にチャレンジして、香り豊かなフレッシュバジルを料理の彩りに加えてみてはいかがでしょうか。

まとめ

バジルの育て方に失敗しないためのポイントは

・バジルは気温が暖かく安定してから植え付ける
・収穫量をアップさせる為、摘芯をして脇芽を増やす
・料理に使うなら花は絶対咲かせないように摘芯する
・水切れは厳禁、土を乾燥させないように水やりを行う
・葉裏や土の上などを確認し、虫や虫のサインがないか常にチェックする


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