胡蝶蘭の育て方をマスターして、長く花を楽しめたら、贈られた時の嬉しい気持ちをいつまでも感じられますよね。
胡蝶蘭は、元々熱帯で育つラン科の植物の1種。フィリピンや台湾など東南アジアに広く分布している花です。木などにくっついて成長する、「着生植物」という花でもあり、育て方も少し特殊!
そんな胡蝶蘭は花持ちが良いのが特徴で、結婚式や開店祝いなどおめでたい席で贈る花として高い人気のあるのですが、一方で一度枯れてしまうと、もう一度花をつけるまで、胡蝶蘭の育て方は難しいのです。
そのため、贈り物として貰っても、胡蝶蘭の育て方が分からず枯らしてしまう…、なんて経験をしたことのある方も、多いですよね。そこで今回は、そんな方々に役立つ、来年も綺麗に咲かせられる、胡蝶蘭の育て方のコツをお伝えします。
胡蝶蘭を貰ったら
胡蝶蘭を貰ったら、長く育てたい場合にはまず外のラッピングを剝がしてしまいます。少し勿体ない気もしますが、ラッピングをしたままだと鉢の中が蒸れてしまうため、長く育てたい場合はラッピングを剥がしてしまうのがおすすめです。
【 胡蝶蘭の育て方:花を摘む 】
★ また、萎れてきた花は、順に花びら摘みを行います。
・ 萎れた花びらをそのまま放置しておくと体力を消耗し、元気がなくなってしまうほか、感染症や病気の原因にもなってしまいます!
萎れて元気のなくなった花びらは、気付いたらすぐ摘み取ってしまうのが、日々の手入れで大切なポイントです。
胡蝶蘭の植え替え
ラッピングを取った際、胡蝶蘭がしっかりした鉢でなく、プラスチックの育成ポットに入っていた場合は植え替えが必要です。
ただし、鉢植えに入った胡蝶蘭を頂いた場合は、1年目に無理して植え替える必要はありません。植え替えは枯れる原因にもなるため、そのまま育てるのがおすすめ!
【 胡蝶蘭の育て方:植え替え 】
★ 植え替えに必要なものは新鮮な水苔と新しい鉢植え。
・ 植え替える際には腐っている水苔を取り除き、ある程度根をほぐしながら新しい水苔と一緒に鉢へ植えます。
・ その際あまりほぐし過ぎたり、ほぐした際に根を傷つけたりすると枯れる原因になるので注意!
ちなみに、「ほぐすのが面倒くさい~。」なんて方は、そのままポットから取り出して、鉢に移してもある程度は大丈夫です。胡蝶蘭は狭い所が好きなため、植え替えの際にあまり大きすぎる鉢に入れると、返って元気をなくしてしまうことも…。そんな胡蝶蘭の志向も意識した鉢選びをしてください。
【 胡蝶蘭の育て方:鉢選び 】
★ 頂いた時に植え替えるなら、入っていた鉢と大体同じ大きさの鉢を使うと安心。
・ さらに、寒い時期に植え替えを行うと枯れてしまうことがあるため、必ず苗の元気な18℃以上の時に植え替えを行ってください。
花が落ちてしまったら
花がほとんど落ちきってしまったら、次に茎を短く切り揃えていきます。これも株の消耗を抑えるために行うことで、花がすべて落ちきってしまう前に行うのがポイント。
【 胡蝶蘭の育て方:茎を切り揃える 】
★ 花を支えている支柱を外し、長くなっている茎を大体4節くらいの長さに切り揃えてください。
・ 切り揃えたところからまた翌年元気な芽が育ちます。
胡蝶蘭を育てる場所と日当たり
胡蝶蘭は直射日光が苦手!そのため、日差しの直接当たらない場所で育てなければいけません。
【 胡蝶蘭の育て方:日当たり 】
★ ただし、完全な日陰では成長が止まってしまうため、適度な光量も必要です。
・ カーテンの裏などの「明るい日陰」ならバッチリ。カーテンが擦れないように少しはなした場所がピッタリです。
水やりの間隔の注意点
さて、胡蝶蘭の育て方で最も理解したいことは、水やりが大変難しい植物、と言うこと。水やりの量が元気に育てる大きなポイント。胡蝶蘭に必要な水の量は季節により違うため、胡蝶蘭の体調を見て水の量を調整するのが大切なのです。
【 胡蝶蘭の育て方:水やりの量 】
★ 基本的に成長期の夏は多く水を必要とし、逆に成長の止まる冬はほとんど必要としません。
また、あまり水を与えすぎると、根腐れを起こしてしまうことがあります。胡蝶蘭は乾燥に強い植物のため、水を与える頻度は気持ち少な目くらいで大丈夫です。
★ 完全に鉢の中の水苔が乾いたのを確認してから与えるのが、最大のコツ!
また、水やりには鉢の中の空気を入れ替える効果もあるため、一度にたっぷりと与えてあげてください。
胡蝶蘭の冬越し
胡蝶蘭は寒さがとても苦手!大体5℃以下になると枯れてしまうため、真冬には常に暖かい温室やビニールハウスで育てるのが得策です。
【 胡蝶蘭の育て方:冬越し 】
★ 明け方でも10℃以上になるよう室温を保ってあげてください。
・ また、適度な通気性も必要で、風が通らなくても元気がなくなってしまう点も注意が必要。
お家で冬越しをする時には、冬は暖かい室内で育て、春から夏は風の良く通る屋外で育てると、元気に育ってくれます。
胡蝶蘭の支柱立て
そうして無事冬を越して暖かい季節になると、胡蝶蘭は再び成長を始めます。ぐんぐんと伸び、茎が下に垂れてきたら、まっすぐになるよう支柱を立ててあげてください!
【 胡蝶蘭の育て方:支柱立て 】
★ 支柱は必ず必要なものではありませんが、これを付けないと花が様々な方向を向いてしまい、あまり綺麗に咲きません。
・ ある程度育ったら、茎が上向きになるよう支柱を立てる方が綺麗な花姿を楽しめます。
ここまで胡蝶蘭の育て方をお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。これが胡蝶蘭を育てる一連の流れです。支柱を立て終え、再び花が咲いたら最初に戻ります。
また、萎んだ花がらを摘んで、花が咲き終えたら再び支柱を除き、茎を短く切り揃えることで、来年も楽しむことができちゃいます!ただし、2年目からは植え替えも必要なことも忘れずに。花が散った後、暖かい日に苗を植え替えてあげてください。
さらに胡蝶蘭も病気になったり、害虫が付いたりすることもあるので、病気や虫の予防や駆除も必要です。これらは枯れてしまう原因になるため、風通しの良い場所で育てたり、防虫剤を散布したりと予防が必要です。
胡蝶蘭はとても育て方が難しいですが、枯れてしまわない限り、何度でも花を楽しむことができます。ぜひ、この記事を参考に胡蝶蘭の育て方をマスターして、長く花を楽しんじゃいましょう!
まとめ
胡蝶蘭の育て方のコツと手順
・貰った胡蝶蘭のラッピングはすぐに剥がす
・育成ポットに入っている時と、2年目からは植え替えが必要
・花が終わったら、茎を短く切り揃える
・直射日光の当たらない明るい場所で育てる
・夏場はたっぷりと、冬場は少しだけ水を与える
・冬越えは必ず暖かい室内で
・茎が育ったら支柱を立てる