ポインセチアは植物にあまり慣れ親しんでいない人々でも、クリスマスシーズンになるとそこここで見かけたり、時にはいただいたりと、割りと馴染みのある植物ですよね。
普段植物を部屋に置かない家庭でも、ふと「ポインセチアを置こうかな…。」と思いついたり、時にはお歳暮などでいただく、なんてことも多々あります。そんな時も大丈夫!冬場のポインセチアは比較的手入れの手間がかかりません。
越冬をして翌年のクリスマスまで楽しむとなれば、確かにそれなりの技量が必要になるのですが、春先まで元気なポインセチアを楽しむのなら、その性質を理解した最小限の手入れをすれば良いのです。
手間も掛からず、クリスマス気分が盛り上がるなら、室内で飾ってみたいですよね。そこで今回は、ポインセチアを存分に楽しむための、基本の手入れと基礎知識をお伝えします。
ポインセチアを贈られたら☆
長く楽しめる7つの手入れ法
ポインセチアの置き場所に注意!
ポインセチアを贈られたら、まずはポインセチアが喜ぶ環境作り、つまり置き場所選びから始めます。ポインセチアは冬場のイメージが強いのですが、原産国は熱帯なのです。
【 ポインセチアは温かい場所で管理する 】
★ 出窓や玄関など、寒い場所を避け、温かいところで管理する。
・ とは言え、太陽の光も元気に育てるには大切なので、カーテン越しの窓際がおすすめです。
寒くなってもすぐに枯れはしませんが、10度以下になると変色する(葉っぱが痛む)ことが多いです。0度以下にさらされると、枯れてしまいます。
ポインセチアの白い汁
ポインセチアは例えば剪定をする時など、切ると白い汁を出しますが、これが人の肌に触れるとかぶれてしまいます。そのため、冬場はほとんど必要ないですが、剪定をする場合には軍手を使用して、手入れをします。
【 ポインセチアは痛みやすい 】
★ ここで先ほど「カーテン越しの窓際がおすすめ」と伝えましたが、カーテンにポインセチアが当たらないように、少し離して置いてください。
・ ポインセチアは擦れるとすぐに痛みやすいため、カーテンに頻繁に当たると痛んでしまいます。
冬場は窓際の外気はポインセチアにとっては、とても厳しい寒さになりますから、夕方頃には温かな部屋の中央に移動してあげると、尚安心です。
ポインセチアの性質を知る
ポインセチアを管理するに当たり、ポインセチアは冬場に休眠期を迎えていることを意識すると、手入れしやすいです。
【 ポインセチアの休眠期の手入れ 】
★ 成長が止まっている状態なので、必要以上の水や肥料はいりません。
・ 水は「土の中まで」しっかりと乾いていることを確認したら、たっぷりと。肥料は冬場は基本的に必要ありません。
生長期に入るのは翌年の春先、4月頃からです。ただ、確かにポインセチアは丁寧に手入れをすれば毎年楽しめる植物ですが、なかなか日本では一般家庭で越冬ができないケースが多いです。
ポインセチアの水やり
前述したように、冬場に休眠期を迎えているポインセチアは、水やりは控えめに行うことが、根腐れを起こさない何よりのポイントです。
【 ポインセチアの水やりの工夫 】
★ 寒さに弱いポインセチアは、水も温かくすると、尚安心です。
・ 水にお湯を足してぬるま湯にしてから水やりをする家庭も多いです。
それが「ちょっと面倒だなぁ…。」と感じる場合には、晴れた日の午前中に水やりを済ませてしまうことをおススメします。霜に当たるとテキメンのポインセチアは、夕方や暗くなってからの水やりは避けてください。
室内でのポインセチアの置き場所
ポインセチアを管理する上で、最大の注意点は寒さにさらさないようにすること…なのですが、暖房の風に直接当てることも避けなければなりません。
【 冷暖房の風に当てない! 】
★ ポインセチアが冷暖房の風に当たると、葉がカサッカサになって一気に枯れてしまいます。その原因は「乾燥」。
・ 水は乾燥気味にあげるのですが、乾燥した環境は好みません。乾燥した風に直接触れなければ、大きなダメージにはならないので、風の当たらない室内で育てます。
ただ、室内も乾燥気味になりがちなので、「葉水」を与えることをおすすめします。
ポインセチアに葉水を与える
ジョウロで土を潤す水やりは、土のなかが完全に乾いて、ポインセチアがしんなりしてきたら与えることが基本です。ただ、乾燥した空気には弱いので、かわりに「葉水」を与えて手入れをしてください。
【 葉水の与え方 】
★ スプレー状の霧吹きを用意して、土ではなく、葉っぱに水を湿らす気持ちで与えてください。
葉水を与えながら害虫などをチェックし、発見次第適切な処置をしていくこともできるので、一石二鳥です。
ポインセチアに付く害虫
ポインセチアは風通しよく育てれば、害虫被害も少なくて済む植物ですが、やはり植物ですので害虫が付くこともあります。ポインセチアに付きやすい害虫は、カイガラムシ・ハダニ・コナジラミの三種類です。
【 ポインセチアの害虫処理 】
① カイガラムシ …
・ 割り箸などを使って、削いで取り除きます。幼虫ならば薬でも駆除できるはず。
② ハダニ …
・ 葉っぱの裏を見てチェックします。赤い点々がハダニ。白い糸が出ていることも多いです。薬で駆除してください。
③ コナジラミ …
・ 殺虫剤を使用して駆除します。
ハダニなどは湿度を高く保つことで予防もできますので、葉水を丁寧にかけてあげてください。
いかがでしたでしょうか。クリスマスシーズンになると、案外いただくことも多いポインセチア。普段あまり植物に親しんでいない場合には、その手入れに戸惑ってしまう人も少なくありません。
冬場のポインセチアは休眠期なので、水やりや肥料の手間も少なく、置き場所さえ配慮すれば、実は管理のしやすい植物でもあります。同時期に贈られることの多いシクラメンと比べても、初心者向けの植物なのです。
とは言え、ポインセチア独特の特徴を理解して、ポイントをおさえないと、アッと言う間に霜に当たったり、寒さにやられて枯れてしまう事もあるはず。基礎知識がしっかりあれば、安心ですね。
今回の記事を参考にして、せっかくいただいたポインセチアを、温かな春まで楽しんでください!
まとめ
休眠期のポインセチアの手入れ法
・ポインセチアは休眠期と生長期がある
・休眠期は土の中まで乾いてから水やりをする
・冬場は温かな室内で管理する
・擦れると痛みやすいので、カーテンから少し離す
・乾燥した暖房の風に直接当てない
・ポインセチアは湿度が好き!葉水を与える
・害虫は葉水を与えながらチェックして、駆除する