初心者でも育てやすい花、5つのおすすめ品種


初めて花を購入するとき、育てやすい花があったら良いなあと思いますよね。日常の中で、花を育てたくなる瞬間というのは時に突然だったりします。涼しい風が気持ち良い日や、陽の光が暖かくなってきた季節の変わり目、新居に引っ越してお庭やベランダを手に入れた時、日々の生活に少し余裕ができた時。

はたまたお店の軒先で見かけた花々の、鮮やかな彩りや香りに癒された帰り道。そんな気持ちの変化を大切にして、今日を楽しむ小さな幸せを作れたら素敵な明日に出会えるかもしれません。まずは始めてみることが重要です。

花を育てることは難しいイメージを抱きがちですが、花と環境の相性によって育てやすい花は沢山あります。そこで今回は初心者でも育てやすい花、5つのおすすめ品種についてお伝えします。

 

初心者でも育てやすい花、

5つのおすすめ品種

 

ベランダガーデニングにもおすすめのガザニア

くっきりと太めの向日葵に近い形をした花びらの鮮やかな色合いが目を引くガザニアは、南アフリカ原産のキク科の植物です。艶のある緑色の葉を持ち、花びらの色には黄・オレンジ・白・ピンク・赤などがあります。

もともとは一年草ですが、品種改良された多年草は毎年花を咲かせるため初心者にも育てやすい花です。種まきや苗の植え付けは4月から5月、開花時期は4月から10月上旬で日当たりのよい場所を好むので、十分に日光が当たればベランダでも育てることができます。

高温多湿が苦手なので、湿気の多い場所は避け、真夏は風通しが良く直射日光の当たらない程度の日陰に移しましょう。寒さにはあまり強くはないですが、暖地なら越冬も可能です。鉢植え・庭植えどちらも可能ですが根が伸びたり株が大きくなったりしたら植え替えや株分けをするときちんと育ちます。

 

冬の寂しさを元気づけるクリスマスローズ

冬は花を咲かせる植物が少なく、街路樹は葉が落ちてなんとなく寂しくなりがちです。そんなときには寒い時期にも可憐な花をつけるクリスマスローズがおすすめです。いくつか種類があり、茎のないガーデン・ハイブリットという園芸種が初心者にも育てやすい花です。

背丈はやや低めで少し俯きがちに花をつけ、花びらの色は赤・ピンク・白・黄色などがあります。10月から12月にかけて苗が市場に出回り、暑さが過ぎて育ちやすくなる10月末には購入すると良いです。

開花時期は1月から3月のため、初めてのクリスマスローズは花を咲かせるまで待つより、開花したものをこの時期に購入するのも良いでしょう。常緑性があるため花が枯れても葉の美しさを楽しむことができます。冬の寒さに強いですが、真夏の暑さは苦手です。直射日光が当たらず風通しと排水の良い場所で育ててください。

庭植えする場合は雨水などがたまると根腐れすることがあります。庭植えの時期は9月から10月で、根が長く伸びるため深く掘ってから植えましょう。鉢植えの場合は冬は日当たりと風通しが良い場所で、根の発育を妨げないよう購入時の株の大きさに合った鉢に植えるのがポイントです。

 

小さな星の集まりペンタス

アフリカ原産のペンタスは、5枚の小さな花びらが星形を成し、アジサイのようにいくつも小花が集まって丸く咲く花です。花びらは白・赤・紫・ピンクなどの色があり、濃い緑色をした葉は葉脈が目立ち少し大きめです。

5月から10月にかけて開花し、熱帯植物のため他の花々に比べて夏の暑さに強い育てやすい花です。初心者にも嬉しいですね。5月から6月にかけて植えつけると良いでしょう。

蒸れには弱いので風通しの良い場所で、真夏の直射日光が当たりすぎるときは半日陰に移動させた方が枯れづらくなります。色合いの綺麗な星形の小花が咲く様子は、鉢植えでも十分華やかになりますが、庭植えすると濃い緑色の葉とのコントラストが一層引き立つので是非お試しください。

 

一輪でも目を引くオステオスペルマム

すっと伸びたパステルカラーの花びらが25枚ほど、濃い色をした花芯をぐるりと囲む花です。シンプルながら洒落た雰囲気を醸すキク科のオステオスペルマムは、窓辺に一輪挿しで飾っても素敵です。

白・紫・黄色・ピンク・オレンジなどの種類があり、一株に次々と花をつけます。開花時期は1月の中旬から5月、秋頃は9月中旬から11月中旬と長く、多年草で初心者でも育てやすい花ですが、鉢植えやプランターで移動がしやすい環境で育てることをおすすめします。

秋から春にかけては雨が当たらず日当たりの良い場所で育て、4月から5月は半日陰に移動させると開花期間を長く楽しむことができます。庭植えにする場合は雨が直接当たらない軒下、日当たりのよい場所に植えつけると良いでしょう。冬の間は霜よけを行って株を守ります。

 

カラフルな炎を連想させるケイトウ

最後におすすめするのはグリーンのキャンパスにカラフルな炎のロウソクがいくつも点在するように咲くケイトウです。色のついた羽毛のような花穂は、鶏の頭にあるトサカに似ていることから「鶏頭」と呼ばれています。

花穂が球状になる久留米ゲイトウや、玉状に固まって咲くヤリガイトウなどいくつかの種類があります。色はピンク・赤・オレンジ・黄色などで、7月から11月に開花し、秋頃の花壇をパッと華やかにしてくれます。日当たりの良い場所を好み、水はけの良い土壌であればやく育ちます。

乾燥させると枯れやすいので根が張るまでは十分に水やりを行いましょう。庭飢えでは肥料はほぼ必要なく、鉢植えの場合はひと月に3回ほど液体肥料を上げてください。ケイトウは一年草ですが、お手入れが簡単なので育てやすい花です。毎年タネをまいて育てるところから楽しむことができます。

 

いかがでしたでしょうか。比較的色の種類が多く、目で見て楽しめる花の形の異なる育てやすい花をお伝えしました。ひとつの植物が、年間を通して色鮮やかな花をつけたり、365日どんな気候でもずっと強く元気に根を張ったりするものは人間と同じでなかなかありません。

花によって得意な季節や土壌、咲き方があるのもまた人間のようで成長を見届ける楽しさがありますよね。日常の中でふと花を育ててみたくなった瞬間、是非今回ご紹介した育てやすい花を手に取って試してみてください。

きっと昨日までとは違う新たな楽しみに、出会えるのではないでしょうか。花とともに四季を巡り、日々の思い出に色をつけてみましょう。音楽を聴いていつかの記憶が蘇るように、花を見て色々な出来事を思い返す日があるのも素敵かもしれません。

まとめ

初心者でも育てやすい花とは

・ベランダガーデニングにもおすすめのガザニア
・冬の寂しさを元気づけるクリスマスローズ
・小さな星の集まりペンタス
・一輪でも目を引くオステオスペルマム
・カラフルな炎を連想させるケイトウ


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