ユリの花言葉が冠婚葬祭にぴったりな7つの理由

冠婚葬祭には人生のすべてが詰まっています。冠は成人式のことで、社会的な役職や参政権を得る意味を持ちます。婚は結婚式のこと。葬は葬式のことです。祭は先祖の霊をまつる事全般を指します。

法事、お盆に里帰りしてお墓参りなどがあります。特に婚葬においては百合は欠かせない存在となっています。百合には種類もたくさんあり、花言葉も百合の種類により様々です。

黄色の百合は甘美。橙は華麗。鬼百合は荘厳。百合の女王と言われるカサブランカには威厳、高貴、壮大な美。百合全体では威厳・純潔・無垢という花言葉があります。

百合の漢字は、百合根が一枚一枚剥けるところから。百合の球根、百合根を一枚ずつ剥がすと合わせて百枚になるのだそうです。その百合の名前は風に揺れる風景から名付けられました。揺れるが変化して、ゆりです。

漢字の成たちと読みには接点がありません。今回はそんな百合と冠婚葬祭のお話です。

 

ユリの花言葉が
冠婚葬祭にぴったりな7つの理由

 

親から子へ成人に贈られる

fleur-de-lis(フルール・ド・リス) の直訳は百合の花です。中世フランスのルイ国王時代にこのフルール・ド・リスの紋章が使われていたことは有名な話です。また、イタリアのフィレンツェ市の紋章は百合の花と6個の丸薬です。

現在でも、バッグなどの模様として残っています。そして、イタリアではこのバッグは親から子へ成人のお祝いとして渡される地域もあるそうです。花言葉の威厳はこのように、上流階級からも生み出されました。

 

高貴な花カサブランカ

威厳・高貴という花言葉を持つカサブランカの原産地は日本です。ヤマユリとカノコユリを交配したもので、オリエンタルハイブリッドと呼ばれています。

1970年代にオランダで品種改良が進められ、あまりの美しさに世界的なブームになりました。その後、日本に逆輸入された帰化品種です。

日本では、「歩く姿は百合の花」という、美しい凛とした女性を表す言葉があります。威厳や純潔などがぴったりのイメージです、日本の成人式などでもよく飾られています。

 

魂の浄化、心の清浄

聖書では、アダムとイヴの話で、イヴは蛇にだまされ禁断の木の実を食べ、エデンの楽園を追われてしまます。その時、イヴの流した涙が、地上に落ちて百合になったと言われています。

その百合はキリスト教式の葬儀でよく使われます。造花や花環などは用いず、生花のみを供花として使います。そのとき、一般的には百合などの白い花が用いられます。白い百合の花言葉が清浄であるため、お葬式の際の死者の御霊の浄化に関連付けられて使われています。

 

雨よ大地に降り注げ

百合には悲しい伝説があります。愛し合う若い男女が、仲を引き裂かれその苦しみから乙女が百合に姿を変えたというもの。

そして青年は、百合に変わってしまった恋人にいつでも水をあげられるように、神に雨雲に変えてもらいます。

それ以来、日照りのときには、乙女の歌を歌いながら、百合の種をまくと、青年の涙である雨が降るようになったといいます、古くからそのようにして雨乞いの祈祷などでも使われてきたのです。祈祷は神や先祖の崇拝なので祭に通じます。

 

先祖を敬う

百合は栽培植物の中では最古の歴史を持つと言われています。紀元前3000年には野生種が存在していたという記録も残るほどです。

ギリシャのクレタ島で発見された紀元前17世紀の壺にはすでに百合の絵も描かれていたそうです。花言葉の威厳は、その長い歴史に裏打ちされたもの。そして、百合は世界の歴史においてとても高貴な花として扱われています。

祭の時にご先祖様を敬う花としてこれ以上のものはないのではないでしょうか。

 

貞節のシンボル

キリスト教では、白い百合は聖母マリアに捧げられ、聖母の百合、マドンナ・リリーと呼ばれています。イエス・キリストを処女懐妊したマリア、そこから純潔や無垢の花言葉が生まれました。

白い百合はマリアの祭壇を飾る花としてイースター(復活祭)でも必ず飾られます。また、百合はその他多くの聖人や、マリアに受胎告知をした大天使ガブリエルにも捧げられ、貞節と美徳のシンボルにもなりました。そのため、結婚式にも好んで使われます。

 

キャスケードブーケに格調を添える

マドンナ・リリーは教会に飾られる機会も多く、結婚式でも人気です。純潔という花言葉はバージンロードにぴったりです。花嫁花婿の頭に、ユリの花輪を乗せ祝福した時代もありました。

もっとはるか昔、古代ローマでは女性と結婚の女神ユノの聖花でした。キリスト教とはゆかりのある花なので、ウエディングブーケでも、百合を用いたものは格調高くとらえられています。

百合の女王の異名をとる カサブランカは中でも最大級の花を咲かせ、甘美な香りで他を圧倒します。

 

いかがでしたか。

百合はギリシャ神話ではゼウスと王女アルクメーネの間に生まれたヘラクレスが作り出しました。ヘラクレスを神にするためにゼウスが画策し、ゼウスはヘラを眠り薬で眠らせてヘラクレスに母乳を飲ませますが、夢うつつの中で気付いたヘラは手で払い除けました。

この時ヘラクレスの口からこぼれた母乳が地に落ちて白い百合の花になりました。百合はこのように神話や聖書に数多く登場し、人々の歴史の中でその花言葉とともに冠婚葬祭の場面でいつも身近であったのです

 

まとめ

ユリの花言葉が冠婚葬祭にぴったりな7つの理由

・親から子へ成人に贈られる
・高貴な花カサブランカ
・魂の浄化、心の清浄
・雨よ大地に降り注げ
・先祖を敬う
・貞節のシンボル
・キャスケードブーケに格調を添える


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