7月の誕生花と花言葉に関する5つのこと


7月に入ると海開き、山開きも始まりいよいよ夏が始まるぞ!という感じですよね。7月の誕生花も強くなり始めた陽射しを受けて輝くような生命力にあふれた花ばかり。7月の誕生花に限ったことではありませんが、誕生花は決め方も色々で、花屋さんなどがギフトの参考になりやすいように日別に定めたものも多くあります。

7月に咲いている花も、園芸品種や切り花向けの品種の改良で、より早くより長く咲くようにされているので、花によっては5月の誕生花や8月の誕生花に使われているものもあります

でも、7月は梅雨も明け、夏の始まりにワクワクする月。その時期に一層輝いて見える花というのは確かにあります。そこで今回は7月の誕生花と花言葉に関することについてお伝えします

初夏を知らせてくれるユリ

7月の誕生花の筆頭はユリです。日本には古くは古事記や万葉集にも歌われていたように自生していたユリがたくさんあり、初夏の野山を彩っていました。ただ、あまりにも多かったためその美しさも当時の人々にとってはごくありふれたものだったようです。

江戸時代の終わりに、シーボルトによって日本のテッポウユリやヤマユリなどがヨーロッパに紹介されると、その美しさと栽培のしやすさであっという間に大人気に。それはヨーロッパに昔からあった聖母マリアの象徴であるマドンナリリーをしのぐほどで、テッポウユリは、イースター・リリーとしてキリスト教会を彩るユリとなりました。

7月の誕生花のユリの花言葉は「純潔」「純真」など清らかさそのもの。ピンクや黄色の華やかなユリもたくさんありますが、少しうつむきがちに咲く白いユリは一種神々しい美しさです。

豪華なカサブランカを結婚式に、凛としたテッポウユリは葬儀や神を祀る儀式に、両極端な使われ方をするユリですが、どれも造形に優れしかも香りも良い。私の誕生花はユリ、と言える人がうらやましくなってしまいますね。

 

弾む気持ちを表しているようなヒマワリ

1本でもサマになる、太陽のような明るさを持った7月の誕生花はヒマワリ。その姿にふさわしく学名も「太陽の花」という意味の「ヘリアンサス」で、インカ帝国では、本当に太陽神の象徴だったそうです。英語名「Sunflower」日本名「向日葵(ひまわり)」と、どの名前も太陽にちなんだもの。

実際には、ヒマワリがいつも太陽を追いかけているというのは正しくなく、生長している時に光をたくさん浴びようとして動き、花が咲く頃になると東を向いて落ち着くようになります

何となく、若い時は大きな目標を追いかけて動き回り、経験や知識を重ねて一つの方向を見据える・・・という人間の生き方にも重なります。「あなたを見つめる」「崇拝」「熱愛」といった花言葉を持っているヒマワリ。正面を向き満面の笑みを見せられるとこちらも自然と笑顔になれる、男性でも子供でも持っているのが似合う7月の誕生花です。

 

トルコキキョウは日本が生んだ傑作

ふんわりとした花びらが重なって咲く優美なトルコキキョウも7月の誕生花です。(花の期間が長いので花の少なくなる8月の誕生花としていることもあります)トルコキキョウは和名で、最近は本来の名前であるユーストマという名前で出回っています。

過去には青紫色の一重咲きのトルコキキョウしかなく、青紫色の花びらが筒状についている姿がキキョウに似ている、ねじれたような形の蕾がトルコのターバンに似ているというのが名前の由来だとする説が有力

トルコキキョウは北アメリカ原産ですが、一度は園芸品種が失われ日本の生産農家が栽培を辛抱強く続けた結果、現在流通している数々のトルコキキョウが生まれました。花言葉「希望」はそこから生まれました

ピンクやクリーム、八重咲きや縁取りのあるものなど華やかさを持ったトルコキキョウは、結婚式のブーケなどにも今やバラに負けない人気者。「永遠の愛」や「優美」という花言葉も結婚式にふさわしいものです

 

庭木としても人気のクチナシ

「喜びを運ぶ」「とても幸せ」、「洗練」や「優雅」といった素敵な花言葉ばかりの甘い香りのするクチナシは、香りの良い7月の誕生花としてプレゼントにぴったりです。1930年代から50年代のアメリカを代表するジャズシンガー、ビリー・ホリデイが髪にクチナシの花を挿していたことから、クチナシのコサージュも人気になりました。

八重咲きのクチナシは花びらが肉厚でバラに似て形も良く、香りが素晴らしいのでウエディングブーケに使われることも。鉢植えを贈ったり、庭木の苗のプレゼントとしても最適なクチナシ。育てるのも意外に難しくなく毎年花をつけてくれるので、贈られた人も花が咲くたびに贈った人のことを考える時間が持てる、というのもクチナシの花の良いところ

 

つる性植物の女王クレマチス

7月の誕生花の中で、「精神の美」や、「旅人の喜び」といった変わった花言葉を持つクレチマスはちょっと異色な存在。つる性の植物の中で大きく美しい花が咲くことから「つる性植物の女王」の異名を持っていますが、北半球にはいくつもの原種があります。

日本にもカザグルマ、センニンソウなど多くのクレマチスの原種が自生していてそれらからも園芸品種が生まれました。花言葉の「精神の美」は、茎が細いのに大きく鮮やかな花をつけることから、また「旅人の喜び」は聖母マリアが誕生したばかりのキリストを抱いてエジプトへと渡った際、クレマチスの茂みで休息をとったという話にちなんでいます。

クレマチスは母の日向けのギフトとして5月には花の咲いた状態の鉢植えが出回りますが、7月になると鉢の中がきつくなってくる頃。移植を好まない花なので、植え替えにも気を使います。早いうちから苗を選ぶ方が種類も多く、1つ、2つと花が咲く頃に生まれた赤ちゃんに7月の誕生花を見せることができるでしょう。

 

さて、これらの7月の誕生花はいずれも花屋さんで多く見かける花ですが、それぞれに主役を務めることができる存在感があり、また奥の深い歴史や由来を持っています。

色や形のバリエーションがとても多いのも特徴で、プレゼントにするのにも相手の雰囲気や好みに合わせて選ぶことができるので、贈る相手にふさわしい花がきっと見つかるはず。

また、7月に咲いている花の中から7月の誕生花をプレゼントに選ぶのももちろん素敵ですが、お伝えしたクレマチスの例のように、7月に生まれる予定の赤ちゃんのために、5月頃に苗を植え付けて7月になったら花が咲くように計画するのも素敵な方法です。切り花としてもガーデニングにしても応用のきくこれらを生かして、ぜひ、あなたなりの贈り方を見つけて下さいね。

まとめ

7月の誕生花と花言葉にまつわること

・「純潔」「純真」のユリは日本生まれで世界的に愛される存在に
・ 太陽を「崇拝」するヒマワリは笑顔をもたらしてくれる
・「永遠の愛」「優美」を表すトルコキキョウは日本の努力の賜物
・「喜びを運ぶ」「とても幸せ」ネガティブな要素のないクチナシは香りも魅了
・つる植物の女王クレマチスの花言葉は「精神の美」「旅人の喜び」


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