意外と知らなかった桜の種類と名前、代表10種の見分け方

意外と知らなかった桜の種類と名前、代表10種の見分け方

桜は、菊とともに日本を象徴する国花としても知られています。青空にひらひらと舞う薄紅の花弁は風情たっぷりで、まさに日本の心ですね♪

そんな私たちになじみの深い桜ですが、全部同じ{桜}でも、実はたくさんの種類に分かれているのを知っていましたか?

パッと見た時に種類の見分けができるようになると、お花見がさらに楽しくなりますよ。

今回は、代表的な10種類の桜の特徴と見分け方をまとめてみました。さっそくチェックしていきましょう☆

 

意外と知らなかった
桜の種類と名前、代表10種の見分け方

 

伝統と歴史、吉野に咲き誇る〈山桜〉

山桜は、桜の中でもっとも有名な品種のひとつ。お花見の名所としてとくに有名な奈良・吉野の見事な桜はこの品種です。

非常に歴史の深い品種であり、古くから歌人たちのインスピレーションとして多くの作品に影響を与えてきた美しい桜です。

背が高く幹がしっかりとしており、白やピンクの淡い色の花をみずみずしい葉とともに開花させるのが特徴です。

 

背が高く見事な〈大山桜〉

大山桜は山桜の一種で、こちらも代表的な品種です。一般的に「桜」といって多くの思い浮かべるのは、おそらくこの種類ではないでしょうか?

お花見のとき大山桜をみつけたいなら、薄紅色でぽってりと大きく開いた柔らかく花びらの桜を探してみましょう。

大山桜の木は背が高く、一本の木につく花の数も多いため、満開シーズンに咲き誇る姿の美しさは誰もが息をのむほどです。

 

はかなげな色合いの〈霞桜〉

霞桜も山桜の一種で、白に限りなく近い、極薄いピンク色のお花を咲かせる儚げな佇まいが魅力です。

この品種名は、その姿が遠目に見るとまるで霞のように見えることから名付けられたと言われているんですよ。

こちらも山桜と同じく、若草色の葉とともに咲くのが特徴ですので、お花のまわりに葉っぱのついている白っぽい桜を探してみましょう。

 

枝垂れ桜が情緒たっぷりの〈江戸彼岸〉

江戸彼岸は、ほかの桜にくらべちょっとうつむき加減にお花を咲かせる風情ある表情が人気の桜です。

細かく枝分かれした先に固まって花を咲かせ、花の根本に近い部分の茎がぷくっとふくらんでいることが多いのが特徴になります。

エドヒガンの中には枝を大きくしならせる「枝垂れ桜」になるものもあり、その情緒的で珍しい姿が昔の日本人のあいだで尊ばれたと言われています。

 

純白で遅咲き、山の中に多い〈深山桜〉

深山桜は別名白ザクラとよばれ、純白のちいさなお花をつけるのが特徴です。

基本的に山の深いところに野生することが多いため、この名前がつけられたようです。

深山桜は白いスミレのような見た目で、一般的な桜のイメージと少し異なるため見分けやすいでしょう。この品種は遅咲きで、だいたい5月ころに咲き始めますので、お花見シーズンを逃した人もぜひ探してみてくださいね。

 

うつむいた表情が大人っぽい〈丁字桜〉

丁字桜は、東北以南に野生する小ぶりの桜で、枝の先にちょこんと少し下向きの美しい花をつけるのが特徴です。

まるで手入れのゆきとどいた盆栽のように空に向かって芸術的な曲線を描く枝は、ひかえめながらも凛とした雰囲気をただよわせています。

花びらがわずかに紫がかることも多く、ふつうの品種にくらべちょっと大人っぽい雰囲気が魅力の桜です。

 

山腹に咲く遅咲きの〈高嶺桜〉

高嶺桜は、5月ころに花をつける遅咲きの桜です。

おもに高山の山腹に生息することからこの名前がつけられ、別名・ミネザクラともよばれています。花びらの色は白~淡いピンクで、基本的に背が低く葉の割合が多いのが特徴です。

ほかの品種にくらべ、満開時にも花の開きが弱く、小ぶりでちょっと控えめな表情がかわいらしい品種です。

 

 

富士山周辺に多い、ちいさな〈豆桜〉

マメザクラはその名の通り、まつでお豆さんのようにちいさく愛らしい桜です。

基本的に幹も花も小ぶりで、枝の先にぽつりぽつりと白~ピンク色のお花をつけるのが特徴です。

また、マメザクラは別名「富士桜」ともよばれ、富士山の近くや伊豆・箱根の周辺に多く生息しますので、春先に富士山の近くに観光にいったときには豆桜を探してみてくださいね。

 

風鈴のように可憐な〈寒緋桜〉

寒緋桜はもともと台湾などに野性し、日本では沖縄など暖かい地域に多く生息する桜です。

道行く人たちの目をひく、ひときわ華やかな濃いピンクの花びらが特徴で、小さな鐘のような下向きの可愛らしい花を咲かせることから風鈴草(カンパニュラ)にたとえられることがあります。

暖かい気候に良く似合う鮮やかな色合いの寒緋桜は本州ではあまりお目にかかれないので、沖縄に行ったときにはぜひ見つけてみましょう。

 

白っぽく大ぶりな〈大島桜〉

大島桜は、食用としてよく「桜餅」に使われている、独特のいい香りの葉をもつ桜です。

花弁の色は白っぽく、割と大ぶりの華やかな花をたくさんつけますので見つけやすいでしょう。

満開のシーズンに咲き乱れる姿はひなまつりの華やいだ雰囲気にふさわしく、見る人をみずみずしく元気な気持ちにさせてくれます。

 

いかがでしたでしょうか。

ひとくちに桜といっても、こんなにもたくさんの種類があるのですね!ここで紹介したのはあくまで日本列島に自生する代表的なものだけで、さらに細かく見ていくと、ここから派生した品種などがまだまだたくさんあるんですよ♪

最近は大島桜から派生した「ソメイヨシノ」や「河津桜」などが人気です。今度お花見をするときには、ちょっと立ち止まって品種の特徴を観察しながらゆっくりと春の風情を楽しんでみてくださいね。きっと、今まで気づかなかった桜の新たな魅力が発見できますよ☆

 

まとめ

意外と知らなかった桜の種類と名前、代表10種の見分け方

・伝統と歴史、吉野に咲き誇る〈山桜〉
・背が高く見事な〈大山桜〉
・はかなげな色合いの〈霞桜〉
・枝垂れ桜が情緒たっぷりの〈江戸彼岸〉
・純白で遅咲き、山の中に多い〈深山桜〉
・うつむいた表情が大人っぽい〈丁字桜〉
・山腹に咲く遅咲きの〈高嶺桜〉
・富士山周辺に多い、ちいさな〈豆桜〉
・風鈴のように可憐な〈寒緋桜〉
・白っぽく大ぶりな〈大島桜〉


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