「富貴草」「富貴花」などと呼ばれ、非常に上品かつ優雅な花として知られる花の牡丹。かつて中国皇帝から非常な寵愛を受けたとも言われているこの花は、今でも人々の心を魅了してやまない魅力を兼ね備えており、熱心な愛好家も少なくありません。
牡丹は、「風格」「富貴」などのきらびやかな花言葉を持つ一方、「恥じらい」「人見知り」などと言う微笑ましい花言葉も持っています。この記事では、多くの人から愛されている花の牡丹についての特徴や由来を大まかにご紹介していきたいと思います。
牡丹に興味のあるみなさまへもっと牡丹を好きになってもらえるような内容を書いていきますので、ぜひみなさんもこの記事で、牡丹についての知識をお深めください!
牡丹の花言葉は富貴!
皇帝も愛した牡丹の特徴・由来を紹介
牡丹の時期
牡丹の花は、大体10月〜5月の間に開花し、出回りも同じ時期です。一般的には4〜5月に開花する春牡丹と、10〜1月頃に開花する寒牡丹の二種類に分けられますが、春牡丹を冬に開花させるように調整された冬牡丹と呼ばれる牡丹もあります。牡丹は人々からの関心が高い花であるだけに、品種改良なども盛んに行われているのですね。
牡丹の原産地
中国の皇帝から愛されたというエピソードからも伺えますが、牡丹の原産地は中国西北部とされています。元々は薬用として使われていた牡丹でしたが、その花の美しさが徐々に人々の心を奪い、やがて「花の王」として皇帝などにも寵愛されるようになった、と言われています。「富貴」「風格」というような立派な花言葉は、中国の歴史から生まれてきたものなのですね。
薬用としての牡丹
観賞用となる前から漢方薬の原料として人々に重宝されていた牡丹。その主な効用は消炎、止血、鎮痛などであり、医療技術の発達していなかった時代には特に重宝されました。牡丹から作られる漢方薬の主なものとしては六味地黄丸、八味丸などがあり、日本薬局方にもきちんと登録されているほど有名なものです。それだけ確かな効用が証明されているということなのです。
牡丹の栽培
牡丹の栽培は、苗を接木して栽培します。日当たりや排水の良い地を選んで苗を植え、花後は株の衰弱を防ぐために首の部分から切り落として育てます。土は腐葉土をしっかりと含んだものを使用する必要があったり、9〜10月頃に植え付けや株をいじってやる必要があったりと、細かい注意点が多く、なかなかに栽培に手間のかかる植物です。
牡丹の文学
牡丹を題材にした文学としては、やはり中国のものが有名です。李白の描いた「清平調詞」や白居易の「牡丹芳」の中で、楊貴妃の美しさが牡丹に例えられたことが特に有名ですが、それ以外にも、牡丹の美しさを比喩に使ったりする表現は数えきれないほど存在します。
また、日本文学でも『枕草子』や『新古今集』の文、小林一茶や正岡子規の俳句の中に牡丹の美しさをじっくりと語る内容があり、いかに牡丹が人々の心に浸透していたかが伺えてきます。
牡丹の色彩
牡丹も、他の花に負けず劣らず様々な種類や色があり、人々の心を潤わせています。よく知られている色としては赤やピンク、白あたりが有名ですが、黄色や青色、紫色のものもあれば灰色のものもあり、今でも数多くの品種が開発されています。牡丹の誕生花は春が7月24日、冬が12月17日なのですが、そんなことなど忘れてしまうほど色々な時期に咲く色々な種類があります。
牡丹の有名な産地
日本にも、牡丹の有名な産地は数多くあります。羅列していくとキリがないですが、かなり知名度のあるところを上げると島根県松江市八束町の町の花、神奈川県横浜市金沢区の区の花、新潟県小泉市の牡丹公園などがあります。特に新潟県小泉市にある牡丹公園は120品種5000株もの牡丹が栽培されている牡丹の名所で、全国的に見ても規模の大きい一大産地です。
さて、ここまでで牡丹についての大まかなウンチクについていくつか語ってきましたが、いかがでしたでしょうか。牡丹は古来から人々に愛され、高貴な花として畏敬を集めてきた立派な花ですが、それだけに世話や栽培も難しく、愛でるだけでもなかなかの苦労です。
しかし、それだけに美しく花を咲かせた時の感動には素晴らしい物があり、どんな人でも見惚れてしまうほどの荘厳な雰囲気と輝きに満ちています。ご興味のある方は、牡丹の栽培を始めてみるのも面白いのではないでしょうか。
まとめ
牡丹の花言葉は富貴!皇帝も愛した牡丹の特徴・由来を紹介
・牡丹の時期
・牡丹の原産地
・薬用としての牡丹
・牡丹の栽培
・牡丹の文学
・牡丹の色彩
・牡丹の有名な産地