エリンギやしめじ、しいたけといったきのこ類は、鍋や炒め物、マリネにパスタ、と、和洋中問わず活躍して便利ですよね。しかし日常何気なく口にしつつも「きのこって栄養満点で身体に良いイメージだけど、実際、きのこってどのような栄養が含まれているんだろう?」と、思うことも有るのではないでしょうか。
きのこには、便秘解消効果のある食物繊維や生活習慣病に効くビタミンDが豊富に含まれています。また、きのこの種類によって含まれる栄養素も異なっていますので、なるべく多くの種類のきのこを食べると、幅広く嬉しい効果を感じられそうですよね。
そこで今回は、女性にとって嬉しいきのこの栄養素にクローズアップし、それぞれの成分にどのような効能があるのかについて、お伝えします。ダイエット中の方や、美容に良い食べ物を食べたい方は、ぜひチェックしてみてください。
便秘解消効果のある食物繊維
きのこには、エリンギやしめじ、えのきなど、非常に多くの種類があります。きのこの栄養素として代表的な物が、便秘解消効果のある食物繊維です。食物繊維を摂る事で腸内の働きをスムーズにするだけでなく、便の量を増やす事が可能になるので、ダイエット中の方や肌荒れにお困りの方には嬉しい成分です。
さらに、腸内環境を整える事で、食事から摂った栄養素を吸収しやすくなったり、代謝が良くなり大腸がんの予防にも繋がる為、健康な身体を維持したい方には必要不可欠な栄養素です。
きのこに含まれる食物繊維の量については、100gあたり、まつたけが4.7g、生しいたけが4.1g、まいたけが3.5gとなっています。成人女性が1日に摂る事が奨められている食物繊維は18gとされていますので、きのこを食べる事でその推奨量にグンと近付けそうですよね。
カルシウムの吸収をサポートするビタミンD
きのこの栄養素として、ビタミンDが豊富な点も注目しましょう。ビタミンDは、カルシウムの吸収をサポートする役割を持っている為、摂取する事で骨粗しょう症や骨軟化症を防ぐ事が出来ます。
数あるきのこの中でも、特にビタミンDの含有量が多いものが乾燥きくらげで、100g中128.5μgもの量を含んでいます。ビタミンDは日光を浴びることで体内で作る事が出来る成分ですが、女性は紫外線対策をする事が多いので、不足している可能性が高い栄養素と言われています。
きのこの栄養であるビタミンDは脂溶性なので、油と共に炒め物にする事で、摂取しやすくなります。
脂肪の吸収を抑えるキノコキトサン
ダイエット中の方にピッタリのきのこの栄養に、キノコキトサンがあります。その名の通りきのこ特有の栄養素で、主な効果としては脂肪の吸収を抑える働きがあります。また、血中のコレステロール値を下げたり、中性脂肪を減らすのにも一役買ってくれる為、生活習慣病の予防にも効果があります。
中でもえのきはキノコキトサンを多く含んでおり、えのきを冷凍する事によって、細胞壁が壊れる為、キノコキトサンをより多く摂取する事が出来ます。そのままの状態だと100g中472mg含んでいるキノコキトサンが、冷凍した後には528mgに増えていたという実験結果も出ていますので、そのような工夫をして少しでも多くきのこの栄養素を摂取しましょう。
さらに、きのこの栄養であるキノコキトサンは、なるべく細かく切り刻んだり、噛む回数を増やす事で効果を増やす事が出来ますので、食べる時にはよく噛むように意識してみてください。
体内の毒素を排出するグアニル酸
きのこの栄養として、グアニル酸がある点も注目しましょう。この栄養素は、グルタミン酸・イノシン酸と並んで「三大うまみ成分」の一つに挙げられている上に、肌荒れの原因となる毒素を排出する役割があります。体内に毒素が溜まってしまうと、しわやたるみの原因となる活性酸素が発生する為、グアニル酸を摂って体外に排出することでアンチエイジング効果が感じられます。
グアニル酸が豊富なきのこは、100g中150mgの含有量がある干ししいたけです。しいたけは、生の状態ではグアニル酸を含んでいませんが、干ししいたけにすることで初めて生成されます。干ししいたけは、密閉可能な容器に入れて、一晩ほど冷蔵庫の中で水戻しをすることで栄養素を逃さずに摂る事が出来ますので、ぜひ実践してみましょう。
今回は、女性にとって嬉しいきのこの栄養素にクローズアップし、それぞれの成分にどのような効能があるのかについて、お伝えしました。私たちにとって親しみのあるきのこは、お財布に優しく、低カロリーの食材でもありますので、多く食べても罪悪感が無いイメージがありますよね。
それだけでなく、きのこの栄養は便秘解消効果のある食物繊維や、カルシウムの吸収をサポートするビタミンD、脂肪の吸収を抑えるキノコキトサンといった成分が豊富に含まれていますので、ダイエット中の方や美肌を目指したい女性にとって欠かせない食材と言えるでしょう。
今回の記事を読み、「きのこってこんなにも多くの栄養を含んでいたんだ。もっと積極的に食べたくなった!」と感じたら、ぜひ炒め物や鍋にして食べ、健康で美しい身体を手に入れましょう。