ハーブの種類は70種以上、観賞用や食用、それに薬用とその楽しみ方や使い方はさまざまですが、最近では近代医学の代替療法としてメディカルハーブによる自然治療が注目を集めています。
メディカルハーブの特徴は、近代医学の薬のように即効性は期待できませんが、日頃から服用することにより体全体のバランスを整え、自然治癒力を向上させる働きがあります。また植物だけを使用する自然治療なので薬物反応や副作用がほとんどありません。摂り方も生のままお湯に浸して飲んだり、ドライハーブにしてお茶にしたりと簡単です。
そんな薬用のハーブにもたくさんの種類がありますが、ここでは特におすすめなハーブの特徴や効能、飲み方などをお伝えします。この機会にメディカルハーブをぜひお試しください。
ハーブの種類と効能を知って、
体調に合わせて使うコツ
ストレス解消に!セントジョーンズワートの効能と使い方
数あるハーブの種類の中でも、アメリカやヨーロッパで常に消費の上位を占める薬用ハーブです。軽いうつ病や更年期障害によるイライラ、自律神経失調症の改善に効果があります。
セントジョーンズワートの有効成分はペリシン、ハイパーフォリンと呼ばれるものですが、収穫時期によって含有量が大きく変化するので、市販のサプリメントでの摂取をお勧めします。ハーブティで摂取する方法もありますが、サプリメントほどの効果は期待できません。早い人で飲み始めてから2週間ほどで効果を実感できますが、通常は1ヶ月から2ヶ月程度の時間が必要です。
毎日お疲れぎみの方にオススメ!バーベインの効能について
バーベインはクマツヅラ科のハーブの種類で、ヨーロッパや中国、日本などに広く分布する多年草です。古代ヨーロッパでは「神の恵みのハーブ」と呼ばれ、人に魔力を与えるハーブとして神聖な儀式に使われていました。バーベインは疲れによる頭痛や食欲不振、消化不良になど、精神的な原因による体調不良に効果を発揮します。また飲みすぎなどによる肝機能の低下や授乳中の母乳の出をよくする効果もあります。
バーベインティの飲み方はカップに小さじ1のバーベインを入れ5分ほど蒸らせば出来上がりです。また、入浴時のお風呂に入れると疲労回復にも効果があります。
アンジェリカは女性のPMS(月経前症候群)に効果的です
アンジェリカは日本では「セイヨウトウキ」と呼ばれるセリ科のハーブの種類です。主にヨーロッパで自生、栽培されていますが、中国でも「朝鮮人参に次ぐ二番目の生薬」としてとても有名です。そんなアンジェリカの有効成分「クマリン」は血流をよくして血管の詰まりを防止する効果があり、骨盤内の血行を活性化させて下腹部痛、腰痛、整理痛、月経過多、貧血など生理に伴う症状やPMSの諸症状の改善に役立ちます。
ただし、生のアンジェリカは日本で手に入れるのは難しいので、インターネットの通販ショップでアンジェリカのハーブティを購入されることをお勧めします。またアンジェリカだけのハーブティは独特の苦味があるので、ラズベリーやストロベリーのなど他のハーブをブレンドした商品を選ぶと飲みやすくなります。
アンチエイジングに最適!ゴツゴーラの効能とは
ゴツゴーラは日本ではつぼ草と呼ばれるインド原産のハーブの種類でインドの伝承医学アーユルヴェーダの重要な薬草として扱われてきました。そんなゴツゴーラの効能はさまざまで、老化防止、アンチエイジング、認知症予防、記憶力強化など、体の衰えを感じ始めた壮年期の方に有効なハーブです。また、血流を活発にすることから脚のむくみや冷え性、あし痩せなど女性の健康にも役立つ効果があります。
ゴツゴーラの利用法としてはサラダにして生で食べる、料理の食材にする、ハーブティにするなどの利用法がありますが、ゴツゴーラは寒さに弱いので日本で育てるのは難しい植物です。現実的に手に入りやすいのは通販でゴツゴーラ茶またはつぼ草茶として販売されている商品です。
参考サイト:YAHOOショッピング「しまのだいち」
http://store.shopping.yahoo.co.jp/izu-shimanodaichi/001.html
風邪にはカモミール、ハーブ療法の定番です
特にハーブの種類に関心のない人でもカモミールという名前だけはどこかで聞き覚えのある方も多いと思います。カモミールはハーブ治療には欠かせないハーブの種類で、ドイツでは風邪をひいて体の調子が悪い時にはとにかくカモミールティを飲んで早く寝るというのが常識です。
その理由はカモミールの鎮静作用や発汗作用、安眠作用です。他にもカモミールの効能は鎮痛や湿疹、かゆみの緩和などがあげられます。利用法はハーブティが代表的ですが、他にも料理の香料やお風呂の芳香剤としても使うこともできます。
いかがでしたでしょうか。
今回は薬用ハーブの種類のほんの一部だけをお伝えしましたが、ハーブによる治療法がどんなものかをご理解いただけたでしょうか。ハーブが欧米の文化として日本に紹介されたのが1970年代。その後ハーブは料理や園芸の分野で急速に広がりましたが、医療の分野ではなかなか普及せず、日本メディカルハーブ協会が設立されたのはわずか10年前のことです。
その理由は日本は保険制度が充実していて医療費負担が安く、ちょっと体調をくずしただけでも病院にいけるので、薬草を飲むだけのハーブ療法がなかなか受け入れられなかったからです。ですが今では、日本にも自分で健康を考えるヘルスケアが浸透しメディカルハーブ療法も注目を集めています。
メディカルハーブを使った治療では、たくさんのハーブの種類の中からいくつかの違ったハーブをブレンドしてより効果を高める研究がされていますが、まずは、ハーブティを飲んでその効果を実感してください。きっとあなたの健康づくりのお役に立つことでしょう。
まとめ
体調に合わせて使えるお勧めのハーブの種類や効能をお伝えします
・これを飲んでストレス解消!セントジョーンズワートのリラックス効果
・頭痛や食欲不振、消化不良に効くバーベインの効能について
・生理に伴う症状やPMSを改善するアンジェリカの血行促進作用
・ぼけ防止にはこれ!ゴツゴーラは認知症予防や記憶力回復に役立ちます
・カモミールはハーブ治療に欠かせない定番の薬草です