春の花の育て方と長く楽しむためのコツ

春に咲く花のイメージ
春の花は種類が多いので、花の苗を見て回るだけでも楽しいですよね。見るだけに限らず、ガーデニング作業も捗る季節です。四季の中でも春は花を育てやすい季節であり、花の栽培に慣れていない人でも育てやすい花が多いので春は初心者にとってもガーデニングを始めやすい時期と言えます。

ただ、冬に比べて病気や虫による被害を受けやすくなるため、植えっぱなしという訳にはいきません。ですから、春の花を育てるなら他の季節に比べしっかり病害虫対策をしておくことが大切です。

春の花は大事に育てれば秋まで花を咲かせてくれる種類もありますから、春の花と育て方を知って長い間綺麗な花を咲かせましょう。そこで今回は春の花の育て方と長く楽しむためのコツについてお伝えします。

枝数の多い花は梅雨前に切り戻す

ペチュニアやペチュニアより少し小さなカリブラコアのように初心者でもたくさん増やすことが出来る春の花はとても人気で、品種が多いのでガーデニングにすっかり慣れてからも楽しめる花でもあります。

花期はどちらも5月頃から11月までと長く、夏の暑さや直射日光にもだれることなく咲いてくれる強い花で、水のやり忘れがない限りすくすくと育ちます。同じようにたくさん花を付けるタイプの花を見栄えの良い株にしたり、プランターから溢れるほどの花を付けるためには新しい土で育てることと、週に1回追肥をすること、それからこまめな摘芯が大事。

摘芯は芽が3cm程伸びたら先端を切り落とすだけ。すると脇芽が伸びて枝数が増えますから徐々にこんもりとした形になり花数も増えて見ごたえのある株になりますよ。枝数が多くなるタイプの花は梅雨時に蒸れて病気にかかりやすくなるので、梅雨に入る前を目安に切り戻すと長持ちします。

 

花がらを摘んで常に綺麗にしておく

春の花はたくさん花を咲かせてくれるものが多いですが、雨で傷みやすい花を咲かせる花も多く、外で育てていると雨に当たって傷んだ花が腐って病気になることもあります。春の花は基本的に高温や多湿に弱いので腐敗しやすい花がらを放置しておくのは厳禁。株を清潔に保つためにも花がらや傷んだ花、変色した葉や枯れた部分は摘み取り、土の上にも落としておかないようにこまめに掃除して下さい。

 

何年も楽しめる春の花は置き場所を変えながら管理する

小さなユリのような花を咲かせるアルストロメリアやオダマキは多年草の春の花なので一鉢買えば何年も花を見られます。そのためには夏や冬といった草花に厳しい季節を上手にやり過ごさなければいけません。

水はけの良い土に植え、真冬以外は風通しと日当たりの良い場所で育てます。根腐れしないように土が乾いてから水を与えることを心がけ、梅雨の時期や真夏は雨や強い日差しに当たらないよう軒下に取り込み、寒さが厳しくなってきたら凍る心配がない場所か室内に取り込んで管理しましょう。

梅雨と真夏・真冬を一度乗り切ったら翌年も枯らさずにすむ可能性が高いので1年目は慎重に育てて下さい。ペチュニアのように多年草でも一年で終わらせるのが一般的な春の花もありますが、多年草なら同様の方法で夏や冬を越えられるものが多いので一度試してみて。

 

種を作らないよう花を早めに刈り取って長持ちさせよう

ガザニアやガーベラ、キンセンカ、マリーゴールドなどのキク科の植物は蕾が開かなかったり、花付きが悪くなるので日当たりの良い場所で育てなくてはいけません。また、これらの花は花が終わった後放っておくと種を作るために栄養を使います。株を長持ちさせて花を長期間楽しみたいなら花が枯れてすぐか花が終わってしまう直前に花茎の付け根から刈り取って下さい。

 

春の花に欠かせない虫対策

春は花の季節であり、虫の季節でもあります。菜園と違って見た目を楽しむ花に防虫ネットをかける訳にはいかないので、春の花を守るためにも他の方法で虫対策をしなくてはいけません。防虫効果のある鉢底ネットは必ず敷いて、土の表面もマルチで覆っておくと虫が入り込みにくくなります。

虫の卵が産み付けられている可能性のある一度使った土は処分し、病気予防のためにも新しい土を使って下さい。植え付け時にしっかり害虫対策しておくことで株が育ってきてからの被害も未然に防ぐことが出来ますよ!

また、虫除け効果のある薬剤が配合されたシートのようなものを鉢やプランターの下に敷いたり、土に挿しておく対策グッズも市販されているので徹底的に虫除けしたい時は検討してみて。家庭菜園と違って口に入れる野菜や果物を育てる訳ではありませんから、害虫が大量発生した場合は薬剤を使う方法もあります。

アブラムシ程度であれば牛乳や木酢液も効果的。害虫は早期発見と徹底駆除が重要で、最初は数匹しかいなかった害虫も、駆除が遅れると茎にびっしりとこびりついたり一晩で葉が穴だらけになるなど見るに堪えない状態になってしまうので見つけた時は気が進まなくても手や粘着テープで取れるうちに駆除しましょう。

 

このように、多くの春の花に共通する注意点があることがわかりましたが、春の花はたくさんあり育て方もそれぞれ違うので、育てる花が決まったら一度詳しい育て方を調べておくと失敗を防ぐことが出来ます。

春の花は色のバリエーションが豊富ですから、同じ色味の花をまとめたり、カラフルに寄せ植えしたり、自分なりの楽しみ方を見つけて。一度育ててみれば手をかければかけるほどすくすく育つ春の花の魅力を実感出来るはず。

慣れないうちは自分の思い通りにはいかないものですが、こまめに手入れをしていると段々と愛着が湧いてきます。コツを踏まえて育てていれば長い期間花を楽しませてくれますし、他の季節の花でも役に立つ知識ですから頭に入れておいて下さい。

春の花を育てているとたまに蝶々や蜜蜂が寄ってくるのを見かけることもあります。春らしい風景を目近で見られるのは春の花を育てている人の一つの特権。特に蜜蜂やてんとう虫は益虫なので、大切に育てている花に止まった時も「気に入ってくれたのかな」なんて考えながらそっと見守ってあげて下さいね。


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