ヒヤシンスを球根から育てるとなると「育て方が難しい!」と言うイメージを持ちやすいですが、それは間違えです!
確かに放置して育つ植物ではありませんが、球根の状態からから育てることにより、花に愛着も湧きやすくなります。また、球根は育て方によっては長く保存も利き、長期的に同じ花を楽しみたい方におすすめです。
ヒヤシンスは鈴の形に似た可愛らしい花を咲かせ、良い匂いを漂わせることから、地中海付近では古くより親しまれてきました。ギリシャ神話にも登場し、美青年ヒュアキントスと神アポロンのエピソードが有名。
花言葉もこのエピソードにちなみ「悲しみを超えた愛」というロマンチックなモノがつけられています。そんな古くより世界で愛されてきたヒヤシンス、自分の手で1から育ててみたいと思う方も多いですよね。
大丈夫!ひとつひとつ手順を守れば、初心者でもすんなりと、花を咲かせてくれます。そこで今回は、ヒヤシンスを球根から育て、簡単に花を咲かせる7つのポイントをお伝えします。
ヒヤシンスの育て方☆
球根から花を咲かせる7つのポイント
ヒヤシンスの球根の選び方
はじめに育てたいヒヤシンスに合った球根を選びます。
【 ヒヤシンスの育て方:球根選び 】
★ ヒヤシンスの球根にはダッチ系とローマン系の2種類があります。
・ 1つの球根から1本の茎を出す花をダッチ系、1つの球根からいくつかの茎を出す花をローマン系と言います。
ヒヤシンスと一口に言う場合は、一般的にダッチ系の方を指すことが多く、育て方も簡単なため、初めての方はこちらがおすすめです。水栽培を行いたい場合もダッチ系のものを使用します。
ローマン系は分球しやすく、球根を増やしながら育てたい上級者の方におすすめです。
球根の植えつけ方
★ 球根の植え付け時期は9月下旬~11月上旬です。
ヒヤシンスは水はけのよい場所を好み、酸性の土壌を嫌います。植える前に土に石灰などを巻いて酸性を中和するとよく育ちます。
【 ヒヤシンスの育て方:植えつけ 】
★ 鉢へ植える場合は、球根の頭が少し土から顔を覗かせる程度に浅く植えます。
★ 庭植えの場合は、球根2つ分ほどの穴を掘り、浅めに土を被せます。その際、球根と球根の間隔を2つ分ほど開けると良く育ちます。
日当たりの管理
ヒヤシンスは日当たりのいい場所を好みますが、気温が高すぎると早く成長しすぎ、すぐに花を散らしてしまいます。
【 ヒヤシンスの育て方:場所選び 】
★ そのため、暖かい室内でなく日当たりが良く寒い家の外で育てることがおすすめです。
・ 寒さに当てながら育てるようにすると、花を長く楽しむことができます。
また、ヒヤシンスは寒さに強く、霜に当たっても枯れる心配はないため真冬でも安心です。
水やりの注意点
【 ヒヤシンスの育て方:水やり 】
★ ヒヤシンスは乾燥を嫌うため、植え付けから花が枯れるまではたっぷりと水を与えます。
枯れた後は水やりの頻度を徐々に下げ、6月ごろに掘り下げを行うと次回も花を楽しむことができます。
花後の管理の注意点
花が枯れた後は種がつけてしまうと球根が弱り、長く楽しむことができなくなるため、種をつける前に花がらを摘み取ります。
【 ヒヤシンスの育て方:花がら摘み 】
★ その際、葉を一緒に摘み取ってしまうと逆に痛んでしまうため、咲き終わった花だけを摘み取るようにしてください。
そうして5月ごろ、葉が黄色く変色しだしたら、球根を堀り上げ球根を乾燥させることで保存できます。その際、雨などに当たると球根が傷んでしまうため、風通しがよく涼しい日陰で保存します。
病気と害虫について
【 ヒヤシンスの育て方:病気 】
★ ヒヤシンスは「軟腐病」という、球根が腐ってしまう病気にかかりやすい花です。
・ この病気は球根の傷から感染し、1度病気になると治すことはできません。残念ですが、病気になってしまった場合は処分してください。
また、ヒヤシンスは匂いが強く、甘い香りに誘われて蜂がやってくることがあるため、注意が必要です。
水栽培について
ヒヤシンスは土へ植える一般的な育て方以外に、水栽培という育て方もあります。
水栽培は土で育てる場合に比べ、手間が少なく簡単に花を楽しむことができる育て方です。その代り、土の場合と違い2年目を育てることが難しいため、長く育てたい場合はおすすめできません。
【 ヒヤシンスの育て方:水栽培 】
★ 水栽培で育てる場合は、球根も水栽培用のものを使います。
・ 根が出るまでは日陰の涼しい場所で育て、根が出た後は日向へ移します。
その際、球根が水に浸かったままだと腐ってしまうため、根だけに水が浸る高さに水位を調整します。その後は、週に1回ほど水を入れ替えるだけで育ちます。
★ 水やりをする暇のない方、1度だけ試しにヒヤシンスを育ててみたい方などにおすすめです。
ヒヤシンスの育て方と球根から花を咲かせる7つのポイントはいかがでしたでしょうか。
ヒヤシンスは球根の中でも、育てることが比較的簡単な花だとされています。霜にも強く、まず枯れる心配はないため、興味のある方は是非お気軽にお試しください。
また、花後の管理をしっかりすることで長い期間、同じ球根で花を楽しめる植物でもあります。
育て方も鉢植えで育てる方法から水栽培など様々。分球を行うことで、自分の手で球根を増やすこともでき、色々な育て方を楽しみ事ができるため本格的にガーデニングを楽しみたい方にもおすすめです。
勿論、手間の少ない水栽培もガラス瓶で育てるなど独自のアレンジができ、大変面白いです。この機会にぜひ球根からヒヤシンスを育て、ガーデニングを楽しんでみましょう!
まとめ
ヒヤシンスを球根から育てるポイント
・植え付けは9月下旬~11月上旬
・鉢へ植える際は先端が土から出る程度に浅く植える
・水やりはたっぷりと
・日当たりがよく、暖かくない場所で育てる
・枯れた後は花がらを摘む
・葉が黄色くなったら掘り上げて保存