夏野菜栽培、プランターで増やす5つの方法


気温が高くなってくるとサラダや冷たい麺類が美味しく感じられますよね。サラダや夏ならではの料理に欠かせない、ビタミンが豊富で美容やがん予防、夏バテにも効果のある夏野菜の栽培は家庭でも可能です。

春になると園芸店やホームセンターでは多くの夏野菜の苗が出回るので入手も簡単ですし、夏野菜の栽培は初心者にも優しい上、苗も安価なのでチャレンジする価値は十分にあります。

収穫の楽しみがあるのも夏野菜の魅力で、低年齢のお子さんにも喜ばれるので食育としてお子さんと一緒に夏野菜の栽培を始めるのもおすすめ。トマトや茄子、オクラなど夏野菜は元々ひとつの苗で複数個収穫できますが、育て方を工夫すれば収穫量を増やすことができますから食費の節約にもなります。そこで今回は夏野菜栽培、プランターで増やす方法についてお伝えします。

夏野菜はできるだけ大きなプランターで育てる

夏野菜はとりあえず育てるだけであれば一般的な草花用のプランターでも栽培可能。しかし夏野菜は根を深く張るものが多く、草花用のプランターでは吸収できる養分や水分が株の大きさに見合わず小さな実や少しの量しか収穫できません。

ですから、質の良い夏野菜を収穫したいなら夏野菜の栽培にはできるだけ大きい菜園用の深さのあるプランターを利用して下さい。一株につき20Lのプランターを用意しておけば育成に問題ありません。

水分を多く必要とするなすやかぼちゃのように実が大きくなる野菜は20Lより大きなプランターを用意した方が質の良いものが収穫できますが、あまりに大きなプランターだと置き場所が問題になるので、栽培スペースを測ってから丁度良いサイズのものを選ぶと良いですよ。

大きなプランターを用意しても日当たりが悪いと生育不良になるので日当たりの良い場所を選びましょう。大きなプランターは一度土を入れると移動が難しいので置き場を決めてから植え付け作業をします。

 

夏野菜専用の土と肥料を利用する

夏野菜を栽培するにあたって、美味しい実をたくさん付けるには栄養の豊富な土で育てなくてはいけません。良い土で育てれば株が大きく育つので収穫量も比例して増えます。土を自分で配合するのが難しい場合は花と野菜全般の土よりも野菜用の土を選んで下さい。

育てる野菜専用の土が見つかれば専用土を選ぶ方がより適した環境で育てる事ができます。また、夏野菜は連作を嫌うものが多いので連作を避けるためにも夏野菜の栽培を始める時は新しい土を使用しましょう。

夏野菜の栽培は育てる野菜が好む環境で育てることが収穫量を増やす事に直結するので、肥料に関しても専用のものがあればそちらを利用することがおすすめ。なす、トマト、きゅうりは人気の夏野菜なので園芸店やホームセンターで簡単に専用の肥料を購入することができます。

 

水と肥料の与え方に注意する

トマトは甘味が増して美味しい実になるため、オクラは病気の予防のために乾燥気味に育てますが、その他のほとんどの夏野菜は水切れが苦手で、水分不足が花を落としてしまう原因に。

土の表面が乾いてきたらたっぷり水を与え、真夏は夕方でも土が乾いていたら水を与えて下さい。また、結実する野菜には肥料が欠かせません。夏野菜と言っても育てる野菜によって肥料の与え方は異なります。

なすやトマトは肥料の与え方が難しい野菜です。また、液体肥料か固形肥料かによっても与え方が違ってくるので、必ず育てる野菜の肥料の与え方などは事前に下調べをすることが美味しく野菜を育てるコツ。

追肥のタイミングや与える量は肥料の袋に書かれているので参考にして、追肥のタイミングが遅れないように容量を守って与えます。肥料を忘れると株が体力不足で結実できなくなるので気をつけて下さい。

 

夏野菜の収穫量を増やすために必要な作業とは

結実する夏野菜はわき芽を早めに摘んで栄養が取られないようにすることが大切。トマトに関してはわき芽が見えたらどんどん摘んでいっても大丈夫なのですが、その他の夏野菜のわき芽の摘み方は育てる野菜によって少しずつ違います。

ピーマンは最初のつぼみの下全てのわき芽を摘み取り、なすは一番花の下のわき芽を2つ残してその他のわき芽は全て摘み取ります。ゴーヤは摘芯を繰り返して収穫量が増加。

親づるは本葉が5、6枚になった頃に切り取り、上から3本の子づる以外を切り落とします。ネットからはみ出たつるや、収穫が終わったつるとその下のつるは順次切り落としながら新しいつるに栄養が行き渡るように育てていきます

きゅうりは下から3、4枚の葉のわき芽は摘み取り、上部のわき芽は雌花が付きその先の葉が2枚になったら雌花の先の葉を2枚残して摘芯、植え付け後2ヶ月頃に親づるの先も摘芯すると多く収穫できますよ。

どの夏野菜も、芽かきや摘芯といった作業で収穫量を上げることができます。苦労するような作業ではないので水やりのついでに害虫がいないか確認しながら作業をすると効率良く済ませる事が可能。

 

害虫による収穫量の激減に注意する

夏野菜は害虫もよく好みますので夏野菜の栽培では害虫対策も欠かせません。害虫予防は苗の購入時から始めることが大切です。苗を購入する時に虫が付いていないか確認することはもちろん、葉の変色があったり、苗がぐらついているようなら土の中に虫がいることも考えられるので注意が必要。

害虫対策は苗を植え付けた後からが特に大切で、苗を植え付けたその日かできるだけ早くに防虫ネットを施します。防虫ネットは鳥害対策にも有効なのでおすすめです。防虫ネットを張ってもこまめに害虫チェックをしましょう。

葉裏の害虫や、害虫の卵にも気をつける他、虫食いや葉の変色や奇形も害虫被害のサインなので見逃さないように入念に観察します。場合によっては一晩のうちに葉が食い尽くされてしまうことや、実が熟してきた途端食われてしまうこともあるので観察は神経質なぐらいでも構いません。

極端な乾燥や加湿、肥料の与えすぎ等害虫を呼ぶ要因は様々で、いくら予防をしても美味しい野菜には害虫は付き物で、薬剤に頼らなくてはいけないことも少なくはありません。

今は天然成分の駆除剤や、収穫前日まで使用できる薬剤がありますから、どうしても薬剤を使わなくてはいけない時は薬剤の成分もチェックしてみて下さい。夏野菜の栽培は害虫被害さえ乗り越えられたら後は一番の醍醐味である収穫が待っています。

 

さて、夏野菜の栽培は文章にすると難しく感じる部分もありますが、やってみると思いの外簡単に収穫できるので夏野菜は次から次へと実が成るのを観察するのも楽しいですし、なんと言ってもたくさん収穫できるのが魅力。

夏野菜の栽培はお世話を頑張ればその分収穫量に反映されます。頑張りがいのある植物なので一度成功すれば野菜の栽培にも自信が付きます。夏野菜の収穫が終わっても、夏野菜の栽培で使用したプランターは他の野菜を育てるのに役立ちますから損はありません。

夏野菜は1つの野菜にたくさんの品種があります。実が大きくなるものからたくさん収穫できるもの、一般的なものとは色が違っているものなど、選ぶのも楽しいですから、苗が豊富なうちに園芸店やホームセンターに足を運んでみてはいかがでしょうか。

まとめ

夏野菜の栽培でプランターで増やす方法とは

・できるだけ大きなプランターで育てる
・夏野菜の専用の土や肥料を使用する
・水切れは厳禁、肥料は育てる夏野菜に合わせた与え方をする
・収穫量を増やすためには芽かきや摘芯などの作業をこまめに行う
・害虫対策は苗の購入時から入念に


連記事