胡蝶蘭はお祝い事には欠かすことができない、花の女王。鉢植えの花ギフトと言えば、まず胡蝶蘭をイメージする方々は多いのではないでしょうか。
ただ、確かにいただいた時は嬉しいのですが、帰りの時期になって、「きちんと手入れができるかな…。」と心配になるのも、胡蝶蘭ですよね。
と言うのも、胡蝶蘭は寒さに弱く温度管理が必要な上に、すぐにくったりと萎れてしまう…、ガーデニング中級者以上の方々向けの花、と言ったイメージが強いのです。贈られた方が草花に疎い場合など、やはり心配になるのも頷けます。
けれども、実は多くの失敗に共通項があるのが胡蝶蘭。そのポイントさえ押えれば、初めてでも充分に、簡単な手入れで、長持ちさせられるのです!せっかくいただいたお祝いの花、長持ちさせたいですよね。
そこで今回は、贈られた胡蝶蘭を長く元気に育てれらる、お手入れポイントを、プロがお伝えします。
胡蝶蘭を贈られたら☆
プロが教える、お手入れポイント
胡蝶蘭をもらったら、まず行うこと
胡蝶蘭は開店祝いなど、お祝いの席でいただくことの多い花。それだけに、きらびやかなラッピングが施されていることが多いですよね。このラッピング、その時の気持ちも思い出すものですし、そのままにしたいところですが…。
【 胡蝶蘭のラッピング 】
★ ラッピングはもらったらすぐに外すのが正解!
・ ラッピングをしたままにすると、胡蝶蘭が蒸れてしまいます。胡蝶蘭は蒸れや湿気に弱いので、すぐに枯れてしまう原因にもなります。
胡蝶蘭で最も多い失敗とは
胡蝶蘭が枯れる原因で最も多いのが「根腐れ」。胡蝶蘭と言えば温度管理が大変!と言うイメージがありますが、それ以上に根腐れ対策は繊細に行う必要があります。
【 胡蝶蘭で最も多い失敗 】
★ 「水の与えすぎ」による根腐れです。
・ 特に初心者の方々に多いのが、「毎日キチンを水やりをすれば、長持ちする。」と言う勘違い。毎日のチェックは大切ですが、その日の様子を見て手入れをしなければなりません。
それでは、胡蝶蘭のどこを見て、どのような状態だったら、どんな手入れが必要か…。を順を追って説明していきます。
季節による違いを理解する
最初に胡蝶蘭の水やりの失敗や、根腐れを防ぐためには、胡蝶蘭の特性を知らなければなりません。その特性に合わせた水やりをすれば良いのです。
【 胡蝶蘭、季節による違い 】
★ 実はこの胡蝶蘭、春夏には生長期を迎え、秋冬になると休眠期に入ります。
・ 生長期の胡蝶蘭は水をたくさん吸い、肥料も必要としますが、休眠期には肥料はまず必要ないと言えます。
水も春夏のように吸わないので、土の様子をよく観察してから水やりをするようにするのが、最大のポイントです。
胡蝶蘭の水やりのコツ
では、どのように水やりをすれば、胡蝶蘭が元気に長く咲いてくれるのでしょうか。前述したように土の様子で判断してから、水やりをすることが、大前提です。
【 胡蝶蘭の水やりのコツ 】
★ 土が乾いたらたっぷり与える、のですが…。
・ 従来の花々では土の表面が乾いていればOK!なのですが、胡蝶蘭の場合には、土の中まで乾いているのを確認してから、たっぷりと水やりをしてください!
土を指で押して中の様子をチェックしてから、水やりをします。鉢の底から水が流れるほどあげて良いのですが、水受けに貯まった水は、すぐに捨てるようにしてください。
胡蝶蘭の置き場所
このような胡蝶蘭ですから、環境も湿気がない風通しの良い場所がベストです。
【 胡蝶蘭の置き場所 】
★ 胡蝶蘭は風通しの良い、レースのカーテン越しに日光が当たる程度の日当たりを意識して置き場所を決めてください。
南国の花、胡蝶蘭ですが、南国は草花がうっそうと茂っていて、光が入りにくいのをご存知でしょうか。胡蝶蘭も南国の花だと「日光が好き!」と言うイメージを持つ方々も多いのですが、直射日光が苦手なのです。
胡蝶蘭は寒さに弱い
胡蝶蘭は寒さに弱い性質があるため、日本では室内で育てるお花。もちろん地植えには向いていないので、鉢植えで管理をすることになります。
【 胡蝶蘭の寒さ対策 】
★ 特に注意したいのが冬場。胡蝶蘭の枯れてしまう温度は5℃以下と考えて、あまり寒い場所は避けるのがポイントのひとつ。
今までの環境条件を鑑みると、日当たりの良い窓際に胡蝶蘭を置く家庭が多くなりますよね。その場合には、窓際は冬の夜中は冷え込むので、寝る前にリビングの中央など、夜中でも暖かい場所に移動してあげることをおすすめします。
プロの手入れができる、マル秘器具
ここまで読み進めてくると、「自分でも胡蝶蘭を手入れできるのかな…。」と少し不安になる方々もいるかもしれません。そんな時には、おたすけグッズに頼ってみるのも一案です。
【 プロの水やりタイミングが分かる 】
★ 水あげが必要なタイミングを教えてくれる「サスティー」!
・ 白い部分が水をあげると水色に変化する水分計です。またこの部分が白くなったら、お水をあげれば良いだけ!
価格もMサイズで680円と手頃に手に入りますので、気軽に試すことができるのも、魅力ですよね。
いかがでしたでしょうか。胡蝶蘭は花のなかでも最も華やかなもののひとつ。薔薇と並んで「花の女王」とも呼ばれています。開店祝いやお祝い事には欠かせない花なので、そのイメージも明るく前向きですよね。
蝶々が飛んでいるようなイメージが煌びやかな胡蝶蘭。貰うのは嬉しい反面、鉢植えでいただくことが多いだけに、「私でも手入れができるだろうか…」と少し心配になる方々も、確かに多いのも事実です。
けれども胡蝶蘭の最も多い失敗が「根腐れ」と分かれば、その対策を中心に理解して、ポイントを押えた管理ができます。そうなれば、安心してお部屋に迎えられますよね。
せっかくいただいた胡蝶蘭、本記事で基本の手入れを理解して、何の不安もなく、心から感謝を持って受け取りましょう!
まとめ
胡蝶蘭の手入れポイント
・胡蝶蘭のラッピングは最初に外す
・胡蝶蘭が枯れる、最も多い原因は根腐れ
・胡蝶蘭は季節によって手入れ方法が変わる
・土の中までしっかり乾いたら、たっぷりの水やり
・レースのカーテン越しの日当たりを意識して
・冬場は寝る前に部屋の中央に移動する
・「サスティー」と言う水分計を使いこなす