寄せ植えは、ガーデニングを始めたいけれど狭い庭やベランダといった、「限られたスペースで育てるしかない!」と悩む人々におすすめの方法です。鉢やプランターに気に入ったお花や観葉植物を寄せ植えすれば、気軽に植物のある暮らしを楽しむことができます。
寄せ植えを始めるにあたって、道具や土を準備したらいよいよ苗を選ぶ番です。苗を選ぶのはワクワクする作業ですよね。専門店へ行くと、たくさんの種類の花が並んでいてどれにしようか迷ってしまいます。
寄せ植えをする花を選ぶ時のポイントは、植物の特性。日光を好む植物か、日陰を好む植物か、水を多く与えた方がよいか、乾燥気味に育てた方がよいかなど、特性が同じものの方が寄せ植えには適しています。
今回は寄せ植えが初めての方でも失敗することが少ない、おすすめの花々をお伝えします。比較的丈夫で育てやすく、見た目にも愛らしい花々の組み合わせを考えてみました。寄せ植えを実際に始める際の参考として、役立ててみてくださいね。
寄せ植えにトライ!
初めてさんにおすすめの花々
ビオラとアリッサムを植えよう
春や秋の寄せ植えにおすすめなのは、ビオラとアリッサムの組み合わせです。この組み合わせは可憐な雰囲気の鉢に仕上がります。
【 ビオラの特徴 】
ビオラはご存知の通りスミレ科の愛らしい植物で、花色の豊富な1年草です。パンジーよりも一回り小さいビオラは、パンジーよりも対暑性が強く比較的丈夫な植物です。
【 スイートアリッサムの特徴 】
スイートアリッサムはアブラナ科の植物で、甘い香りのする小花を咲かせます。小さな花が半球状に集まってこんもりと咲くので、寄せ植えでは根元を隠すのに適しています。
根元を隠してくれるスイートアリッサムは、ビオラ以外にもメインとなる花々と相性がよいので、あらゆる寄せ植えで活躍してくれます。
マーガレットとミヤコワスレを植えよう
春の寄せ植えに、形が似た花同士の組み合わせはいかがでしょうか。キク科のマーガレットとミヤコワスレは、一重咲きの花の形がよく似ています。白いマーガレットには紫色のミヤコワスレがよく映えます。
【 マーガレットのミヤコワスレの寄せ植え 】
マーガレットとミヤコワスレの鉢は日の当たる場所に置き、土が乾いた頃にたっぷりと水やりするように育てるのがポイントです。夏は直射日光を避けるようにしてください。
寄せ植えにさらに植物を添えたい場合は、ラミウムやシロタエギクといった、銀白色の葉ものを一緒に植えるとセンスよくまとまります。
ゼラニウムとミントを植えよう
夏の寄せ植えにおすすめの花の一つがゼラニウムです。ヨーロッパでは窓を見るとたくさんのゼラニウムが咲いている、ウィンドウガーデニングで人気の花。
乾燥に強く病害虫にも強い植物として知られています。寄せ植えにはゼラニウムと同じく丈夫なハーブである、ミントとの組み合わせがおすすめ。育てやすく爽やかな印象に仕上がります。
【 ゼラニウムの寄せ植え 】
・ ハーブ系でまとめるならパイナップルセージを加えても。
・ ブルー系の小花をたくさんつけるロベリアとも相性よし!
ゼラニウムとロベリア、パイナップルセージなどとのハーブの寄せ植えは、十分な日光と水はけのよい場所を好む組み合わせです。
バーベナとナスタチウムを植えよう
夏にぴったりの寄せ植えなら、バーベナとナスタチウムの組み合わせもおすすめです。赤やピンクのバーベナに、橙や黄色が鮮やかなナスタチウムの組み合わせはぱっと明るい印象を与えてくれます。
【 バーベナの特徴 】
クマツヅラ科のバーベナは別名を「美女桜」ともいい、愛らしいサクラソウに似た小花を密集して咲かせます。
バーベナは草丈はあまり高くない植物。間口が広めのコンテナでの寄せ植えが適しています。
【 ナスタチウムの特徴 】
ナスタチウムはノウゼンハレン科の植物で、夏は半日陰を好みます。多湿を嫌う植物同士なので、水やりは控えめに育てるのがポイントです。
ペチュニアとアイビーを植えよう
春から秋頃まで、たくさんの花を咲かせてくれるペチュニアは、アイビーなどのグリーンと寄せ植えするのがおすすめです。ペチュニアを育てる時はコンテナにいくつもの植物を詰め込まずに、シンプルに植えるのに適しています。これは生育が旺盛で根が張るからです。
【 ペチュニアの特徴 】
ナス科のペチュニアは赤・紫・青・白など花色も豊富で人気があります。ほふく性のサフィニアという品種は育てやすいので、初心者にもおすすめです。
ペチュニアは育てやすいのですが、水はけがよく元肥が十分に入った土に植え、まめに切り戻しをするのがポイントです。
チェッカーベリーとハツユキカヅラを植えよう
秋から冬にかけての寄せ植えには、赤い実ものもかわいらしいです。丈が短くて赤い実をつけるチェッカベリーと、葉に白い斑が入り、ところどころ薄桃色に色付くハツユキカヅラはおすすめの組み合わせです。
【 チェッカーベリーとハツユキカヅラの寄せ植え 】
チェッカーベリーはツツジ科の常緑低木です。キョウチクトウ科のハツユキカズラはつる性植物なので、チェッカベリーの株に絡めるようにするとボリュームが出ます。
夏の強い日差しを避け、明るい日陰に置くとよいでしょう。水は土が乾いたらたっぷりと与えてくださいね。
ハボタンとプリムラを植えよう
冬の寄せ植えに、ハボタンとプリムラの組み合わせはいかがですか。冬景色を明るく彩ってくれるハボタンやプリムラには、見る人の心も明るくしてくれます。最近ではミニハボタンも多く流通していて、ほかの小さな花々ともバランスよく仕上げることができます。
【 ハボタンとプリムラの寄せ植え 】
アブラナ科のハボタンには、赤紫のほかに白や優しいピンク色のものもあります。カラフルなプリムラと組み合わせても表情豊かに仕上がります。北風の当たらない、日当たりのよい場所で育ててあげましょう。
いかがでしたでしょうか。寄せ植えが初めての方でも育てやすい、植物の組み合わせをお伝えしました。特に初心者の場合には、ホームセンターなどへ行っても、たくさんある花の中で、どれとどれを組み合わせればよいか、迷ってしまうことも多いです。
今回お伝えした花々を参考に、素敵な寄せ植えを完成させてみてください。
かわいい花をあれもこれもと詰め込んでみたくなりますが、今回はメインとなる2種類の植物だけでも寄せ植えできる、シンプルな組み合わせを考えてみました。慣れてきたら、さらに特性の近い花やグリーンを加えて、自分なりにアレンジを楽しんでみてください。
お店で苗を選ぶ際には、株がしっかりしていて茎が太いものを選びます。つぼみや新芽がたくさんついていて、葉の色つやがよい苗を購入すると育てやすいです。
植物の特性を知って、適切な環境で育ててあげると失敗なく育てることができます。生長した後の花々のデザインやボリュームを考えながら、美しい寄せ植えを楽しみましょう!
まとめ
初めての方にも育てやすい、おすすめ寄せ植えの花々と組み合わせ
・可憐な雰囲気の鉢に仕上がる、ビオラとアリッサムの組み合わせ
・マーガレットとミヤコワスレの、形が似たもの同士の組み合わせ
・虫除けにもなるゼラニウムとミントの、ハーブ系の寄せ植え
・置くだけでパッと明るい印象!バーベナとナスタチウムの寄せ植え
・根がはるペチュニアはシンプルに。寄せ植えならアイビーを
・秋の寄せ植えなら、実のなるチェッカーベリーとハツユキカヅラ
・冬景色を明るく彩る、ハボタンとプリムラの寄せ植え