社会人ともなれば出る機会も少しずつ増えてくるお葬式。上司、親戚、知り合い、友人などなど、最初のうちは慣れないことだらけで戸惑われる方も多いことでしょう。
お葬式とは内容が内容だけに礼儀や作法を絶対に間違えられない行事の一つでもあり、同時になかなかマナーが身につかない行事の一つでもあります。正しい知識を身につけておかないと、重要な場面で致命的なミスをしてしまうことにもつながりかねません。
そこでこの記事では、お葬式のマナーの中でもちょっとわかりづらいマナーである献花を中心としたお葬式の7つのマナーと常識をみなさんにご説明いたします。この記事を参考にして、ぜひそつのないお葬式をお務め上げください!
献花を正しくするために。
お葬式の7つのマナーと常識
お葬式にあげる花の種類は5種類
お葬式にあげる花は、通夜の前から飾る枕花、個人の供養のために扱う供花、葬儀場の周囲に囲む花輪、同じような使い方をする供花スタンド、葬儀告別式で焼香の代わりに祭壇に捧げる献花の5種類があります。
この記事では主に献花と、献花の捧げ方についてのマナーをご紹介します。ちなみに、お花を送る場合は葬儀社から手配することができるので、扱う場合はそちらのほうが楽に済みます。
献花はキリスト教の儀礼
キリスト教では、葬儀の際に焼香ではなく白い花を捧げ、旅立っていく故人に向けての贈り物とします。これを献花と言います。なので、本来、キリスト教以外の宗派の人が多い日本では、あまり献花は盛んではないはずなのですが、最近は他の宗派でも献花を取り入れるところが多く増えたため、献花が一般的となり、またそのマナーの需要も増えていきました。
基本は白い花
献花の花は、基本的には白い花の生花が一般的ですが、これは規則というわけではないので基本的には何でも構いません。特に日本人の場合は、カーネーションや菊の花などを好んでいる人が多いため、そちらの方の需要が高めです。ただし、ここで注意すべきことは、造花はNGと言うことです。あくまで生きた花に絞って種類を選んでください。
花の受け取り方
ではここから、実際の葬儀場の場面での、献花の作法をご紹介していきます。まず、葬儀場の係の人から花を受け取ったとき、その花は必ず両手で受け取ってください。
両の手で茎の部分を持ち、余計な部分には触れずにそのままゆっくりと献花台の前まで進んでいきます。時おりバラの献花などの、刺がある花を渡されることがあるので、その場合は刺に注意し、触れたり落としたりしないように気をつけてください。
左手に持ち替える・右手を一度話す
葬儀場の前まで来たら、まずはゆっくりと左手の向きを変えて、左手を受け手にします。ちょうど手のひらが自分の目に移るような角度にします。その次に今度は、左手で花を持ったまま右手を離します。多少斜めになったり不安定になっても構わないので、とにかく花を落とさないようにゆっくりと落ち着いて一つ一つの動作を行ってください。
花の部分を手前にする
ここまで来たら、次は左手でゆっくりと茎を回転させ、花の部分を自分の体の方に来るようにします。花が自分の体の方角を向いたら、右手でもう一度茎を持ち。そのままの向きで静かにゆっくりと花を献花台に捧げます。
花を捧げ終わったら、故人の遺影に一礼し、2,3歩下がった後他の遺族の方や神父さん、牧師さんにも頭を下げてゆっくりと席に戻ってください。
献花はどんな花が適切?
最後に、故人に捧げる花はどのような種類が適切なのかを解説して終わりとします。上でも書いたように、キリスト教の宗派とはもはやあまり関係ないところで捧げられている献花に、白い花でなくてはいけないという縛りはありません。
ですが、あまりに奇抜な花や造花はNGでもあり、やや選択が難しいところでもあります。なので、やはり故人に捧げる花は、その故人が好きだった花にしておくのが一番マナーのいい方法でしょう。事前に遺族の方から聞いておくのもいいかもしれません。
さて、ここまでで献花の種類と方法などについてのマナーを大まかに書いていきましたが、いかがでしたでしょうか。
お葬式のマナーはもちろん献花だけではありませんが、献花はもっとも大切な現場で行う儀礼行為の一つであり、それだけに緊張もしてしまうものです。事前にしっかりと準備をして望んでおくことが大切です。みなさんがしっかりとしたマナーを身につけ、お葬式の中で遺族の方に失礼のないふるまいが出来ることをお祈りしています!
まとめ
献花を正しくするために。お葬式の7つのマナーと常識
・お葬式にあげる花の種類は5種類
・献花はキリスト教の儀礼
・基本は白い花
・花の受け取り方
・左手に持ち替える・右手を一度話す
・花の部分を手前にする
・献花はどんな花が適切?