アロマオイルは自然からの叡智です。人は古くから植物を生活に取り入れてきました。植物を使って治療をしたり、健康を増進したりすることを自然療法といいます。
香りを利用したアロマテラピーも、自然療法の一つです。植物から抽出されたアロマオイルを使って、私たちの心や体を癒すことができます。
アロマテラピーに関心はあるけれど、たくさんあるアロマオイルの中からどれを選べばよいのか迷う人々は多いです。そんな時は、店頭に並んだテスターの中から、気に入った香りを選ぶ方法もありますし、使う目的から選んでいくこともできます。
風邪を予防したい、深くリラックスしたいなどの目的を決めて、それに効く精油を調べて買い求めるとより効果的です。いくつかの候補のうちから、実際に香りを試してみて気に入った1本を選んでみてください。
そこで今回は、日頃たまった疲れを撃退するのに、ピッタリのアロマオイルをお伝えしていきます。アロマオイルをリラックスタイムに活用することで、ご自宅でも優雅なひとときを過ごすことができます。ぜひアロマオイルを選ぶ参考にしてみてください。
アロマオイルで疲れを撃退!
優雅に暮らす7つの香り
オレンジスイートで明るい気分になろう
香りの好みには個人差があるものですが、万人から愛される甘い香りのアロマオイルがオレンジスイートです。
★ 馴染みのある明るいオレンジの香りは、嗅いだ瞬間に私たちの表情を明るくする効果があります。
【オレンジスイートの効果】
・ オレンジスイートには抗うつ効果があります。
・ 幸福感を与えてくれると言われています。
・ 胃腸の働きを活発にすることでも知られます。
・ ストレス性の便秘の解消にも役立ちます。
気分が落ち込む時にティッシュペーパーにアロマオイルを垂らして芳香浴をしむと効果的です。オレンジスイートはラベンダーやカモミールなどと相性がよく、ブレンドして楽しむこともできます。
サンダルウッドで地に足をつけよう
サンダルウッドは白檀とも呼ばれ、仏教やヒンドゥー教では欠かすことのできない、神聖な香りとされています。お香として使われることの多いサンダルウッドは、4000年以上の歴史があるとも言われています。インドのマイソール地方産が最上級とされて絶滅の危機に瀕したため、近縁種が代用されることも多くなりました。
★ サンダルウッドのアロマオイルには緊張や興奮を鎮めて、ストレスを和らげてくれる効果があります。
【サンダルウッドの効果】
・ 気分が落ち着かない時に地に足をつけてくれます。
・ サンダルウッドは深い呼吸を導きます。
・ ヨガや瞑想にもおすすめです。
ラベンダーで心と体をほぐそう
ラベンダーは自然療法の世界では万能薬とされている植物で、心と体に様々なよい効果をもたらしてくれます。老若男女問わず、多くの人に愛されるアロマオイルが、ラベンダーです。
★ ラベンダーのアロマオイルは、これからアロマテラピーを始める方の、最初の1本としてもおすすめです。
【ラベンダーの効果】
・ ラベンダーは古くから鎮静作用に優れた植物として有名です。
・ ストレスが原因で引き起こされる様々なトラブルを緩和します。
・ リラックス効果が絶大です。
安らかな眠りを導きたい時や、呼吸を深めて睡眠の質を良くしたい時に用いてみましょう。肩こりや筋肉痛、腰痛などの痛みの緩和にも有効です。
メリッサで傷ついた心と体を癒そう
メリッサは地中海沿岸を原産とするシソ科の植物で、レモンバームとも呼ばれています。古代ギリシアの時代から、2000年以上の歴史があるとされています。
★ メリッサのアロマオイルは、古くから薬草として用いられてきました。
【メリッサの効果】
・ メリッサのアロマオイルには高い鎮静作用が知られています。
・ 深い悲しみや苦しみによる心身のダメージから救い出してくれる効果。
・ パニック、ショック状態、ヒステリーなど緊急の場合にもおすすめです。
前述したようなパニック時などの緊急時ならば、メリッサの芳香浴を試してください。また更年期の気分の浮き沈みにも効果を発揮してくれます。
ローズ・オットーで女性らしさを取り戻そう
バラの優雅で甘い香りには、精神を安定させて女性らしさを回復させる効果が知られています。クレオパトラも愛したといわれるバラの香りは世界各地で親しまれ、たくさんの伝説も残っています。
【ローズのアロマオイルの違い】
★ 揮発性有機溶剤抽出法で抽出されたアロマオイルはローズ・アブソリュート。
★ 水蒸気蒸留法で抽出したものがローズ・オットーです。
ローズ・オットーは高価なアロマオイルですが、香りも効果も素晴らしいのでぜひ活用してほしい精油の一つです。
【ローズ・オットーの効果】
・ 精神のバランスを調節します。
・ 神経過敏やうつへの効果が知られています。
・ ホルモン調整作用にも優れます。
・ 月経トラブルや更年期のケアにも有効です。
ローマンカモミールで心をなぐさめよう
カモミールのアロマオイルには、ローマンカモミールとジャーマンカモミールとがあります。どちらもカモミールなのですが、成分や用法に違いがあります。
【カモミールのアロマオイルの違い】
★ ハーブティーではジャーマンがよく使われます。
★ 香りそのものを楽しむ場面では、ローマンが用いられることが多いです。
りんごに似た甘い香りのローマンカモミールは、鎮静や緩和に優れた効果を発揮します。
【ローマンカモミールの効果】
・ 睡眠の質をよくしたい時に効果を発揮します。
・ 自律神経を安定させたい時に効果があります。
ローマンカモミールは芳香浴やアロマバスとして用いたり、ストレス性の肌荒れに効果が高いのでスキンケアにも用いられています。
サイプレスで森林浴の気分を味わおう
サイプレスは地中海地域を原産とするヒノキ科の植物です。古代エジプトやバビロニアの時代から、祈祷のための薫香として用いられてきた香りです。
★ 深みのある森林の香りは、邪気を払って場を浄化すると信じられてきました。
ヒノキに似た森林を思わせるサイプレスのアロマオイルは、心が疲れきって静かに休みたい時におすすめです。
【サイプレスの効果】
・ ゆったりとした気分をもたらします。
・ 深く呼吸することができます。
・ 喉に不快感がある時にも役立ちます。
ブレンドする場合にはフローラル系や柑橘系と組み合わせると相性がよいです。
疲れを癒してくれるおすすめのアロマオイルはいかがでしたか。たくさんの種類があるアロマオイルの中から、リラックス効果の高いものをお伝えしてきました。どの精油を選べばよいか、迷ってしまった時の参考にしてください。
アロマオイルは心と体の健康に役立ち、私たちの暮らしを豊かにする手助けをしてくれる存在です。そのためにもトラブルなく、安全に使用するために、用法や容量をキチンと守り、丁寧に扱ってください。
お店にはフレグランスオイルやポプリオイルなど、アロマオイルに似ているけれども100%天然の精油でないものも販売されています。間違えて購入しないよう注意が必要です。劣化したアロマオイルは使用せず、肌に触れる場合は必ず希釈してください。
用法を守って安全に使用することで、アロマテラピーはたくさんの恩恵をもたらしてくれます。基本的なアロマオイルに慣れてきたら、種類を増やしたりオリジナルのブレンドをしたりと、楽しみの幅を広げてゆきましょう。
まとめ
アロマオイルをリラックスタイムに活用して、元気生活
・オレンジスイートの幸福感効果で、うつを克服
・気分がソワソワしたらサンダルウッドで瞑想を
・ラベンダーは、昔からリラックス系アロマオイルの王道
・メリッサの心身の安定効果は、パニックやショックにも役立つ
・ローズ・オットーは月経不順やホルモンバランスの乱れに効果的
・ローマンカモミールは睡眠の質を良くして悲しみからの回復を助ける
・サイプレスは深くゆったりとした呼吸に戻してくれる