サラダやイタリア料理の風味付けとしてかかせないバジル。バジルが加わると、お料理の風味がぐっと豊かになりますよね。バジルはシソ科の植物で、もっとも有名なスイートバジルのほかに、レモンバジル、ブッシュバジル、ダークオパールバジルなど、様々な種類があります。
バジルの育て方はとても簡単です。自宅でプランターをつかって育てることもできますし、地面で大きく育てると、さらに沢山の葉を収穫できます。育ったバジルは、イタリア料理をはじめとして様々な料理に活用でき、食卓を風味豊かに彩ります。
また、バジルに含まれるβカロテンは抗酸化作用が高く、体内の新陳代謝を活発し、体の奥から綺麗にさせる働きがあります。自分で育てたバジルを食べてきれいになれるのは、とっても素敵なことですよね。とても魅力的な効能を持つバジルを、あなたも手軽に育ててみませんか。そこで今日は、バジルの育て方に必要な5つのポイントをお伝えします。
バジルの育て方に
必要な5つのポイント
種まき、苗植えのポイント
バジルの育て方でまず押さえておきたいポイントは、種まきと苗植えに適した時期でしょう。種まきの時期は、春が一番適しています。発芽の気温は15度から20度で、およそ桜の開花時期と重なります。その時期を目安に種まきを行うと、比較的上手に芽吹かせることができます。また、苗を植える時期も種まきと同じ時期が適しています。
ショップによっては一年中バジルの苗を買うことができますが、バジルの耐寒温度は5度〜10度です。5度を下回ると枯死してしまうため、もし越冬させる場合のバジルの育て方は、室内で温かく肥料をあげるのが大切です。ただし、育てるには日照も重要な要素であるため、冬のバジル育成は観賞用としての意味合いが強くなるでしょう。
間引きのポイント
種からのバジルの育て方で、次に大切なポイントは、芽吹いてからの間引きです。いつ、どのくらいの大きさで間引きをするか、気になりますよね。種をまいてから、おおよそ10日くらいで、生きている種は芽吹きます。可愛らしい小さな双葉がでてきます。
そして数日経つと、双葉の真ん中から本葉が生えてきます。その本葉が大きくなり、2〜3枚ほどに増える頃、間引きをしましょう。間引きのポイントは、隣り合った葉が重ならない位の間隔を保つことです。なかなか難しいですよね。
苗と苗の間隔をおよそ20〜30センチくらい開けると、丈が伸びて大きくなってからも、葉が重なって互いに邪魔をせずに済みます。育てたいポイントに多くの芽が密集している場合は、発育の遅い芽を優先して抜きましょう。間引いた芽は、洗ってサラダに加えるのがおすすめです。
摘芯のポイント
摘芯とは、成長を促すために枝を切り取ること。適切な時期にバジルを摘芯することは、もとの苗の成長を促すことと、挿し穂をつくって新たな苗を増やすこと、2つの大きな効果をもたらします。
バジルの育て方の中で大切なポイントです。摘芯をする時期は、苗の高さが20〜30センチに達する頃に行います。地面から葉の出ている2〜3節上のあたりを、ハサミやカッターでカットします。
この時期に摘芯を行うことで、残された苗はカットされた両脇から新たな芽が伸びて、さらに大きく成長します。カットされた枝は、水を張った入れ物に切り口を浸し、日当たりの良い場所で育てましょう。そのまま10日程置くと、切り口から白い根が出てきます。根が出てきたら、土への植え替えのサインです。
害虫駆除のポイント
バジルの育て方のうち、葉がでてから気を付けたいのは、やはり害虫です。バジルの葉を狙う害虫、あなたはいくつご存知ですか。茎から汁を吸うアブラムシや葉を舐めるなめくじ、そして葉をかじる蛾の幼虫など、沢山いますよね。およそ害虫では20種以上、菌類の病気では40種も、その生育をおびやかすものがあります。
害虫が出てしまった場合は、速やかに葉を取り除き、場合によっては市販の農薬などを使用します。しかし、若芽のうちからの予防策として、風通しと水洗いに気をつけましょう。害虫や病気を呼ぶ菌類は、じめじめとした暗い場所を好みますから、日ごろから風通しをよくし、太陽によく当てると、予防にとても有効です。
また、雨で地面から跳ね上がった泥土を洗い落とすと、地面からの菌の付着を防ぎます。バジルの育て方はこのように、日ごろから少しずつ手入れしておけば、収穫時にも安心。危険になってから農薬を使うより、ずっとリーズナブルで健康的です。
収穫のポイント
葉が大きくなり茂る頃、楽しい収穫の時期がやってきます。バジルの収穫は、葉が堅くなり過ぎないうちに摘みましょう。葉が堅くなるのは、花穂が出る頃。もし種を収穫しないのであれば、花穂を折り取るのがおすすめです。葉の柔らかさが長く続きます。
バジルの育て方として、あらかじめ、種を収穫する株だけのプランターと、収穫しない株とを分けて育てるのもおすすめです。株ごとに管理でき、一気に収穫できるからです。沢山バジルを収穫したい、保存用の乾燥バジルを沢山作りたい場合は、ぜひ試してみてください。
種の収穫もとても楽しいものです。収穫は、実がしっかりと入ってから、さやが茶色くなるまで待ちましょう。自然に落ちてしまう前に房ごと折り取って、紙封筒や紙袋にいれて保存しましょう。ビニール袋は種の呼吸を妨げ、カビが生える原因になります。
採取した種は来年蒔くために少しとっておき、残りは食用にしましょう。近頃はバジルシードを利用した食品が沢山でていますね。おすすめは水に浸して大きく膨らませ、ヨーグルトやサラダに加える方法です。食物繊維がたくさん摂れ、ダイエットの強い味方になりますよ。
いかがでしたでしょうか。薫り高いバジルはちょっとした工夫で簡単に育ち、良質な葉を沢山収穫することができます。病気の予防もでき、毎日の生活に緑の癒しと美味しい恵みをもたらしてくれます。
バジルの収穫は3回もあります。発芽した後に間引いた芽と、大きく茂った葉、それから熟した花穂からとれる種です。特に葉と種は、乾燥させて保存することができます。乾燥させた葉を細かく砕いて瓶詰めにし、キッチンで調理に使うと、普段の料理の風味が変化し美味しさも倍増ですよね。また、バジルシードはダイエットの味方です。
水に浸して30倍にも膨れるバジルシードは、チアシードと並んで食物繊維がとれる、注目の食材です。バジルシードを手作りして沢山収穫すれば、毎日のダイエットの頑張りを、力強く後押ししてくれます。体にいいことがいっぱいのバジル。育て方をマスターして、毎日の生活に素敵な変化を取り入れてください。
まとめ
バジルの育て方のポイントは
・種まきに適した時期は春、気温は15度〜20度、桜の開花時期が目安です。
・密集した芽を間引くことで、株が大きくなります。
・摘芯を行うことで、成長を勢いづかせ、株を増やすことができます。
・風通しと水で泥土を洗うことは、害虫と病気予防になります。
・花穂がのびたら折り取りましょう。収穫用の株を分けるのもおすすめ。