ハゴロモジャスミンが育てやすい花として選ばれるワケ

綺麗に花を咲かせるハゴロモジャスミンのイメージ
ハゴロモジャスミンは小さな白い花と甘く強い香りが魅力で鉢植えに限らず庭植えにも人気の花ですよね。4月頃になったら甘いジャスミンの香りを感じさせる家が何軒もあるのではないでしょうか。

それはハゴロモジャスミンがただ良い匂いをさせるために植えられているのではなく、育てやすい植物でもあるから。生育旺盛なハゴロモジャスミンはあれこれ手間をかけずともあっという間に大きな株になりたくさんの花を咲かせてくれるのです。

大きくなる植物を育てる時に気になる冬越しも、ハゴロモジャスミンの場合は室内に取り込むだけで良く、頑張って大きくした株を冬の度に手放し新たに育て直す必要もありませんし、冬の間も綺麗な葉を付けたままなので観葉植物のように楽しめます。そこで今回はハゴロモジャスミンが育てやすい花として選ばれるワケについてお伝えします。

ハゴロモジャスミンは忙しい人でも手軽に始められる花

ハゴロモジャスミンは鉢植えでの販売も多く購入すればそのまま鑑賞できるのが魅力のひとつ。中にはすでに行灯仕立てにされているものもあり、見ごたえのある花と豊かな香りをすぐに楽しみたい人も満足できます。

霜に弱いので、暖地以外では鉢植えで育てますが、鉢植えで育ててもあっという間に1〜2mを越える立派なハゴロモジャスミンに育ちますからシンボルツリー代わりにするのもおすすめ。購入した後は日当たりの良い場所に置いて、水を切らさないように注意しながら水やりするだけでぐんぐん枝を伸ばしてくれます。

庭に植えたハゴロモジャスミンなら雨の水分だけで十分なので、あまり花に手をかけられない人でも楽に大きく育てられるのです。ハゴロモジャスミンを苗から育てたり新しい鉢に植え替える場合も元肥入りの市販の花の土を使えば良いため、土の配合に気を使わなくて大丈夫。

 

ハゴロモジャスミンは株を整えやすい

ハゴロモジャスミンはなんていったって剪定が楽なのが嬉しい植物。見栄えが良い株に仕立てるためにどの枝を切るか頭を捻らせる必要はありません。花が終わったら9月まで、主枝を残してわきから伸びた長い枝を間引くように切っていくだけ。少しずつ整えていくので失敗が少なく、多少切りすぎても9月までは枝がよく伸びますから整いやすいのもつる性植物の剪定に慣れていない人にとっては嬉しいポイント。

植え替えの目安もわかりやすく、花が終わった後に鉢底から根が出ていたら、古い土を三分の一程落として一回り大きい鉢に植え替え枝も全体の三分の一だけ切り戻せばOK。剪定や切り戻しを終えた後伸びてきた新芽を摘芯すれば枝数が増えますから、鉢植えでも簡単に立派なハゴロモジャスミンになります。

 

夏の暑さや冬の寒さも乗り越えられる

暑さや多湿に耐性があることがハゴロモジャスミンのもう一つの強み。多くの植物が暑さでだれてしまったり多湿による病害虫被害に悩まされますが、ハゴロモジャスミンは多少の暑さでは弱ることなく、まれに春から夏のアブラムシと真夏のハダニが付くことがあるものの水で洗い流すか薬剤で簡単に予防と対策ができ、他に悩まされる厄介な病気や害虫もないので、害虫や病気のチェックで神経質にならずにゆったりとした気持ちで夏場のお世話ができます。

一方冬は霜に当たったり気温が0℃より下がると枯れてしまうので夏に比べるとやや心配ですが、 暖地なら屋外で、それより寒い土地でも気温が0℃より下回る場合は鉢植えを室内に取り込めば難なく越えられます。冬場は水やりの回数も少なくなるのでほとんど手がかかりません。夏も冬もちょっとした対策をすることで乗り越えてくれるのは植物を育てるにあたって大きな利点ですよね。

 

ハゴロモジャスミンに必要な肥料

ハゴロモジャスミンに与える肥料は元肥の他にお礼肥と寒肥が必要で、植物を育て慣れていない人にはややこしいかもしれませんが、お礼肥はハゴロモジャスミンの花が終わった後に体力を戻すための肥料で花が終わった5月頃と9月に、2月頃には寒肥として春に花をたくさん咲かせるための蓄えになる肥料を与えます。

鉢植えであれば生育期間の間、液肥を定期的に与えても良いですが2月・5月・9月の肥料をちゃんと与えていれば液肥を忘れがちな人でも満開のハゴロモジャスミンを見られます。

 

仕立て方を変えて楽しむことが出来る

つる性植物にとって剪定やつるの誘引は見た目に関わる大事な作業ですが、思い通りに仕立てられないこともしばしば。初心者なら尚更、育て方や誘引のやり方とにらめっこしながら想像しにくい成長後のイメージを思い浮かべて作業するので納得できない仕上がりになってしまいがち。

しかし、ハゴロモジャスミンは一度支柱に巻いた枝も解いて巻き直せるので、行灯仕立てに飽きたりもう少し大きく育てたくなった場合、剪定のついでにトレリスやフェンスに巻き直して雰囲気を変えたり、大きさに合わせて巻き直して全体の形を少しずつ調整可能。

 

さて、街中で見かける溢れるほど花を咲かせるハゴロモジャスミンを育てるのは決して難しいことではなく、新しい土に植えて毎日水を与えているうちに驚くほど枝が良く伸びて花芽が溢れ、すぐにピンクの蕾と開花した白い花の美しいコントラストと濃厚な香りを楽しめますし、ハゴロモジャスミンは冬になっても葉が枯れ落ちたりしないので、1年を通して葉の付いた生命力溢れる姿を眺めていられます。

何よりすぐに大きく育ち多少剪定や仕立て方が上手くいかなくても手直しがきくのがハゴロモジャスミンの大きなメリット。早く立派な花を見たいけれど手間暇かけられない人やややこしい手入れが苦手な人でも満足できる株を育てられるため、ハゴロモジャスミンは育てやすい花として人気があるのです。


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