観葉植物に虫が湧かない育て方5つのポイント


部屋の中で観葉植物を育てたいけれど、虫が湧くのが心配になってためらってしまうこともありますよね。観葉植物に虫がつく原因になるポイントは「葉」と「土」。基本的な育て方を守って、ちょっと注意してあげることで、部屋の中で虫の心配もなく快適に観葉植物を育てられます。

土を使わないハイドロボールなどで水耕栽培すれば、虫が湧く心配はさらにぐっと少なくなります。部屋に観葉植物を置くと、家の中の空気を浄化してくれたり、緑の葉を観ているだけで心がリラックスしたり。部屋も心もきれいになって、自然の中にいるような落ち着く空間になります。

心配から室内で観葉植物を育てられなかった人も、虫が湧かない育て方を覚えれば、安心して部屋の中で観葉植物を楽しめます。虫の心配がなく、部屋にも心にも健やかなグリーンライフを送るために、今回は観葉植物に虫が湧かない育て方5つのポイントをお伝えします。

 

観葉植物に虫が湧かない

育て方5つのポイント

 

室内で育てやすい種類から選んでみよう

数え切れないほどの種類があり、姿形や色彩も様々な観葉植物は、葉の鑑賞を目的とした植物全般のことを指します。多くは熱帯などの温かい地域で育つ多年草が多く、他の植物に比べて育てやすい大きな特徴があります。

・乾燥に強く水やりの頻度が少ない
・枯れにくくて丈夫
・他の植物に比べて手入れがあまり必要なく、手間がかからない
・病気がほとんど見られない

観葉植物は、もともと他の植物に比べて全体的に虫がつきにくい植物です。与える水分量も少なく、葉も枯れにくい特徴から、虫がつく原因となる「葉」と「土」のトラブルが起こりにくくなります。

観葉植物の中でも特に室内で育てやすいのは、ドラセナ類、フィカス類、つる植物など。外に出さなくても部屋の中の環境を好んで育ちやすい観葉植物の中から選ぶことも、虫が湧かない育て方のポイントです。

 

観葉植物を育てるのに大切な基本は「光」「温度」「水」「土」

観葉植物を健やかに長く育てるためには、日々こまめに植物を観察し、基本に沿った手入れをしてあげることが大切です。環境と管理が整っていれば、観葉植物は特に手入れをしなくてもぐんぐん成長します。

観葉植物を育てる基本は、光、温度、水、土。この基本を守ることが、観葉植物に虫が湧かない育て方につながります。種類ごとの原産地の環境によって、日の光がある明るい場所を好むものや半日陰で育つものがあったり、水も多肉植物のように砂漠地域でも育つ乾燥に強いものもあったり、育て方はそれぞれの種類で異なります。

温度も冬場の越冬温度が0℃以上でも育つもの、10℃以上が必要なものもあり様々です。観葉植物に虫が湧かない育て方は、自分が育てたい観葉植物の基本を知ることでもあります。育てたい観葉植物の、好む光の量や、苦手な温度、必要な水分量、土の状態を守るような環境と手入れが大切です。

 

観葉植物につきやすい虫の種類と原因、もしもの場合の処置を知ろう

観葉植物に湧きやすい虫は大きく分けて2つ。土につくもの、葉につくもの、に分けられます。「土」につく代表的な虫はコバエ、トビムシ、アリ。観葉植物に直接の影響はありませんが、飛び回ったり、床を歩いたり、暮らす空間を快適に保つことが難しくなります。

卵を戸外から持ち込まないように、落ち葉をこまめに取り除いたり、鉢土の表面を乾かし気味に管理するなど発生させない土の環境をつくることも大切です。鉢を戸外に出したり、受け皿の水もたまったままにしないように注意が必要です。

観葉植物の「葉」につく代表的な虫はハダニ、カイガラムシ、アブラムシなど。病気はすす病。観葉植物に虫がつくことは成長に直接影響するため、原因を理解して、それぞれ出てきてしまった虫に対策をする必要があります

ハダニは、葉色がかすり状になり、ひどい場合は落葉する。葉裏に糸のようなものがつき、よくみると動いている。乾燥した環境下で発生しやすく、被害を受けた葉は切り取るか水で洗い流します

カイガラムシは、葉や茎がベタベタし、白い綿のようなもの、あるいは黒い斑点のようなものがついている。風通しが悪いとつきやすく、戸外に置いたときに寄生したものを室内に持ち込んで広がることもある。被害を受けた葉を流水で洗うか、ブラシや布でこそげ落とします。

アブラムシは、若い葉や新芽に、黒、または緑などの小さな虫が群生し、触るとベタベタする。放置すると植物を弱らせ、排泄物がすす病の原因になります。戸外に置いたときに飛来したものを室内に持ち込んで広がることも。

すす病は、茎や葉にすすがついたように黒くなる。放置すると光合成ができなくなり株が弱る。観葉植物を家の外に出すことで虫がつきやすくなったり、水の足りない乾燥した状態や、葉の風通しの状態、土の水分量や衛生状態によって観葉商物に虫がつきやすい環境がうまれます。

家の中の環境は整えていくことができますが、購入のときに虫がついてしまっている可能性もあります。室内で育てる場合は、戸外の自然の環境の中に並べられていたものよりは、なるべく室内の店舗で売られていたものから選ぶことも大切です。

 

虫にとって居心地の悪い「土」と「葉」の清潔な環境をつくろう

観葉植物につきやすい虫の対策のポイントは「土」と「葉」。虫にとって居心地の悪い、観葉植物にとって快適で清潔な環境づくりをすることが大切です。日々の観察と手入れで清潔を保って、虫のつかない土や葉にしていきます。

また、水耕栽培にも適している観葉植物なら、土を使わない育て方として、無菌の植え込み材料ハイドロボールなどの発砲煉石で育てるハイドロカルチャーもおすすめです。清潔で、食卓や水回りにも気兼ねなく観葉植物を置いて楽しめます。虫の付かない土にするポイントは、土の環境を良く保つため、置き場所はジメジメした場所を避けて、風通しを良くします。

水やりをしすぎないことも大切なポイントです。土の上に落ちた枯葉やほこりはこまめに取り除き、カビのようなものが見えたら、表面の土は取り除いて、あたらしい土を盛りなおします。必要のない時期に肥料を与えすぎないように気をつけて、適切な水やりを心がけ、土の過湿を避けましょう。

虫のつかない葉にするポイントは、枝葉が茂って込みすぎた場合は、切り戻しをして、日の光や風が通りやすい環境をつくります。葉の乾燥に気をつけて水やりをしますが、乾燥が強いときには霧吹きを施すことも大切です。

 

観葉植物の中でもさらに虫が湧きにくく、病気になりにくいものから選んでみよう

虫がつきにくい観葉植物の中にも、さらに虫がつきにくく病気になりにくい種類があります。虫がつきにくい種類の中から、育てる場所の環境に適した観葉植物を選ぶのもおすすめです

ポトス

・サトイモ科 東南アジア、ソロモン諸島など原産
・常緑多年草(つる性)
・草丈15~3m、葉の長さ10~50cm
・最低温度5℃
・明るい半日陰を好む

丈夫で育てやすく、低温や乾燥に耐えるが、本来は高温多湿を好む。霧吹きで葉水をできるだけこまめに与える。伸びた茎から気根が出れば湿度が十分なサイン

パキラ

・アオイ科 熱帯アメリカ原産
・常緑高木
・草丈30cm~2m
・最低温度2℃
・日当たりの良い室内/戸外の、明るい半日陰を好む

強健で比較的日陰にも強い植物。枝や茎が間延びして伸びるのを防ぐためなるべく明るい場所で育てます

オリヅルラン

・クサスギカズラ科
・南アフリカ、ナタール原産
・常緑多年草
・草丈20cm~30cm
・最低温度5℃
・日当たりのよい室内/戸外の、明るい半日陰

強健で日陰や寒さにも強く丈夫で育てやすい植物。花茎の先に、折りヅルのように小株をつけるのが特徴です。根の生えた小株を苗にして土に植えると、どんどん増えていきます。

フィカス・プミラ

・クワ科
・東南アジア、インド原産
・常緑つる植物
・草丈20cm~2m
・最低温度0~3℃
・日当たりのよい室内、戸外の半日陰を好む

 

 

いかがでしたでしょうか。観葉植物でも、特に虫がつきにくく病気になりにくい種類を選ぶこと、育て方の基本のポイントを押さえることが観葉植物に虫が湧かない育て方につながっています。

水耕栽培なら、土や肥料などのお手入れも簡単。失敗も減り、虫が出る原因も取り除けるのでとてもおすすめです。毎日丁寧に観察してあげるだけで虫も防ぐことができ、ぐんぐん元気に育ててあげることもできます

植物のために少し立ちどまる時間を持つことで、つい忙しくしてしまう日々の生活のリズムから、大きくゆったりと流れている自然のリズムを感じる良いきっかけになりそうです

いつもいる空間の光や温度、水や土に少し敏感になって、観葉植物に湧く虫に悩まない育て方を実践すれば、きっと少しずつ種類も増えて素敵なグリーンライフが続いていきます。

まとめ

観葉植物に虫が湧かない育て方のポイントは

・乾燥に強く病気が少ないのが大きな特徴 室内で育てやすい種類から選んでみよう
・観葉植物を育てるのに大切な基本は「光」「温度」「水」「土」
・観葉植物につきやすい虫の種類と原因、もしもの場合の処置を知ろう
・虫にとって居心地の悪い、「土」と「葉」の清潔な環境をつくろう 水耕栽培もおすすめ
・観葉植物の中でもさらに虫がつきにくく、病気になりにくいものから選んでみよう


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