そんな時にはハーブティーを選択肢に入れてみてはいかがでしょう。ハーブティーには妊婦さんに嬉しいところがたくさんあります。なぜ妊婦さんにはハーブティーがいいのか、その理由をご紹介します。
妊婦さんにハーブティーをオススメする7つの理由
ノンカフェインである
コーヒーや緑茶、紅茶類にはカフェインが含まれています。カフェインは流産、早産や低体重児の原因となり、妊婦さんだけではなく、赤ちゃんの成長の妨げにもなると考えられています。そのため、妊婦さんはカフェインを控えなければなりません。ハーブティーはノンカフェインのものが多く、安心して飲むことができます。
また、今までコーヒーを一日に5、6杯飲んでいた妊婦さんにとって、飲めなくなることはとても辛いでしょう。しかし、ダンデライオンルート(たんぽぽコーヒー)のハーブティーなら、コーヒーを飲めないストレスからも解放されます。
アロマオイルより安全
ルームフレグランスや、マッサージに使うアロマオイル。気軽に手に入って使いやすいのはいいことですが、妊婦さんは十分に気を付けなければなりません。なぜなら、アロマオイルは植物から精油成分だけを取り出した、非常に薬効の高いものだからです。ラベンダーやペパーミント、ローズ、ローズマリー、メリッサ、ゼラニウムなどには月経を促し周期を整える作用があるため、妊婦さんは絶対に使用してはなりません。
しかし、ハーブティーにすると、アロマオイルほど高濃度にはならないため、安全に飲むことができます。ただし、だからといって無制限に飲んでいいわけではありません。通経作用のあるハーブに関しては一日に2、3杯程度にとどめておきましょう。
気分で好きなものを選べる
ハーブティーと一口にいっても、甘い香りのものからスパイシーな口当たりのものまで、その種類は山のようにあります。そのため、その日の気分に応じて香りや味を好きなように変えられることも、ハーブティーの魅力の一つでしょう。
安産のお茶としても有名なラズベリーリーフのハーブティー。このハーブティーは子宮や骨盤といった妊娠に関する器官の機能を高め、妊婦さんをサポートしてくれます。しかし、肝心の味は葉の香りが強く、お茶というより草の煮出しといった感じで、せっかくの高い効能があっても飲みにくさから断念する妊婦さんもいることでしょう。その場合は、ローズヒップやレモンピール、カモミールとブレンドすることで飲みやすくなります。
このように独自のブレンドを編み出すことで、さらに選択肢は広がり、楽しみも増えることでしょう。
精神的な安定をはかれる
何かとストレスをためやすい妊婦さん。急に不安になったり、変に緊張したり。時にはわけもなく涙が流れてしまうことも……。
そんな時には、心を安定させてくれる効果の高いマロウの花のハーブティーがいいでしょう。このハーブティーは普通に淹れると薄い紫色なのですが、そこにレモンの薄切りを乗せると、鮮やかなやさしいピンク色に変わります。マロウが本来持つ薬効だけでなく、香りや見た目でも気分が落ち着くことでしょう。
また、心身ともに疲れた時には、リフレッシュ効果の高いハイビスカスのハーブティーがいいでしょう。さわやかな酸味が、疲れた心と体を癒してくれます。
身体的な問題に対処できる
妊婦健診では体重が増えすぎてお医者さんにダイエットを進められてしまうことも。そんな時には、甘い香りで、消化を促し脂肪燃焼を促進するフェンネルを一日一杯飲みましょう。ただし、このフェンネルも通経作用を持っているので、多量に飲むのは厳禁です。
また、妊婦さんの悩みで特に多い、つわりで胸がムカムカする時には、ペパーミントのハーブティーを少しだけ飲んでみましょう。消化器系の不調には抜群の効果を発揮するペパーミントが、胸や胃のむかつきを和らげてくれます。
もうひとつ、鉄不足になりやすい妊婦さんには、鉄が含まれるネトルをおすすめします。血が作られる夜に、リラックスの一杯として飲むと、翌日の朝すっきり目覚めることができるでしょう。さらにこのネトルには、妊娠初期に必要な葉酸も多く含んでいます。
美容効果を期待できる
妊婦さんは、ホルモンバランスの乱れから、ニキビや肌荒れを起こしやすく、お肌自体も敏感になっています。ハーブティーは、妊婦さんの荒れがちなお肌にも効果を発揮します。
例えばローズ。ローズには花びら(ローズ)と実(ローズヒップ)があります。ローズのハーブティーには、鎮静効果や精神的な安定をもたらす効果があり、美肌効果やむくみ改善効果も期待できます。そしてローズヒップは、そのビタミンC含有量が、なんとレモンの約20倍ともいわれています。それに加えて繊維も多く、便秘を改善します。さらにおまけ程度ですが、カルシウムや鉄分も含むため、まさに女性のためのハーブティーといっても過言ではありません。
出産後も役立つ
妊婦さんにハーブティーをおすすめする最後の理由は、妊娠中だけじゃなく、出産後も役立つものが多いということです。
先ほど紹介したラズベリーリーフのハーブティーは、出産後はミネラルやビタミン、フラボノイドを多く含むため貧血にも効果が期待でき、母乳の出をよくする効果があるのです。
リンゴのような香りが特徴のカモミールは、妊婦さんを精神安定や不眠、風邪の予防など様々な効果が期待できます。
ヨーロッパでは「お母さんのハーブ」といわれるカモミール。なんと、赤ちゃんのカンの虫に効くのです。あの有名な絵本の中で、おなかを壊したピーターラビットが飲まされていたのもカモミールティーでした。赤ちゃんに飲ませる場合、時期は離乳食を始めた後であること、そしてごく薄く抽出し、量も多くならないように気を付けましょう。
最後に紹介するのは、リラックス効果の高いディル。
これは、妊娠中、そのリラックス効果や、整腸作用で妊婦さんを助けます。出産後は、催乳作用で、母乳の出がよくなる効果があります。さらに、ディルという言葉の語源が「なだめる」であることを象徴するように、赤ちゃんの夜泣き解消に働きかけてくれます。
赤ちゃんにはカモミール同様、ごく薄く抽出し、少量を与えましょう。そして、これだけではありません。幼児期の消化不良もディルが解決してくれます。
このように、知れば知るほどハーブティーを飲まない理由がなくなります。通経作用に気を付けさえすれば、あとは自分の好きなようにブレンドし、効果を実感することができるでしょう。ハーブティーは専門店でなくても、スーパーでも取り扱っています。まずは、お買い物のついでにチェックしてみるのもいいかもしれません。
まとめ
妊婦さんにハーブティーをオススメする7つの理由
・ノンカフェインである
・アロマオイルより安全
・気分で好きなものを選べる
・精神的な安定をはかれる
・身体的な問題に対処できる
・美容効果を期待できる
・出産後も役立つ