パンジーといえば、冬の寒空の下で、彩り少なく寂しい庭や窓際を鮮やかに彩ってくれる存在です。ヨーロッパでも定番の育てやすい花で、旅行などに行くと窓際に可愛らしいプランターのパンジーを見つけることもあります。
そんなパンジーは、その可愛らしい姿形から、遠い昔の時代から多くの人々に親しまれてきました。神話や逸話に登場することから、どれほど親しまれていたのかが伺い知れます。
そして、現在、パンジーは品種改良により、更に可憐で可愛らしい姿へと進化しています。その中で、ぜひおすすめしたいパンジーの品種を、育て方と一緒にお伝えします。パンジー栽培に興味のある方なら必見!
パンジーは様ざまな花々とも合い、ちょっとした「もうひとつ」にピッタリの花です。ぜひ可愛らしい庭作りの参考にして下さい。
パンジーを育てて彩アップ!
可愛さ満点7つの品種
パンジーの育て方
パンジーの特徴を知ることで、スムーズに育てることができます。パンジーは耐寒性に優れ、冬を彩る花として有名!しかし、日光が大好きなので、できるだけ日当たりの良い場所を選んで育てることがポイントです。
【 パンジーの育て方 】
★ 日照不足になると花の付が悪くなるなどのトラブルの原因になりますので、注意が必要です。
● 種まきの時期 ● 8月下旬~9月初旬
● 植え付け時期 ● 早くて10月~
● 開花時期 ● 11月~5月
パンジーの育て方【種まき】
秋に入る前くらいに種まきしたら、上手くすれば年内に花を楽しめるかもしれません。秋も深くなると、十分に苗の育成が出来ておらず、開花が遅れてしまうので注意してください。
【発芽温度】20℃前後
夏の温度に比べたらかなり涼しい気温です。風通しの良い日陰で管理をしてください。上手く発芽出来たら、多少は暑さへの耐性ができますので、大丈夫です。種の品種は様々ですので、自分の育てたい花色や模様で選んでください。
パンジーの苗の植え付け
植え付けのコツは寒さが来る前までにパンジーの根を充分に育てておくことです。その為には、10月~11月、霜が降りる前に行います。そうすることで、温かくなった頃の生育が良く、花も長期間楽しめます。
【 パンジーの苗の植え付け 】
★ 植え付けの場合、ポットから苗を外すのですが、根が張り巡らされていたら、底面の根を剥ぎ落とし、側面の四方へ切れ目を入れてから植え付けると、根が伸びやすくなります。
植え付けの際は、根が乾きやすいので、手早く作業することが大切です。
パンジー土と肥料
【 パンジーの土 】
★ パンジーの土は、土は水はけがよく保水力のある有機質の土が好まれます。
ホームセンターなどで販売されている草花用の培養土でも大丈夫です。
【 パンジーの肥料 】
★ 肥料は、徐々に効く緩効性の化成肥料を土に混ぜておきます。
開花前は充分それで間に合いますが、開花後パンジーは長く咲き続けますので、スタミナ切れを起こさないように、追肥が必要になります。10日に1回くらいのペースで液体肥料を与えるようにすれば大丈夫です。
パンジーの水やり
水が凍ってもパンジーが枯れることは直ぐにはありませんが、根が水の吸収を出来ずに、水不足になる可能性があります。それが続けば枯れるのも時間の問題になってしまいます。
【 パンジーの水やり 】
★ 地植えの場合
・ ほとんど水やりの必要はありません。
★ 鉢植えの場合
・土が乾燥して来たらたっぷり水を与えます。しかし、真冬の寒さに水が凍ってしまう可能性がある所では、気温が上がり始める午前中に水やりを終える必要があります。
土が湿っているようであれば、その日の水やりは見送るくらいのスタンスで水やりをしていくのが大切です。水のやり過ぎは、根が腐ってしまう原因になります。注意してください。
育てたい可愛いパンジー7品種
今回お伝えするほとんどがLR系なのですが、どれもスタミナ切れに注意した追肥などの作業が大切です。
【 LRアリル イチゴミルク 】
★ 秋から春遅くまで咲き続ける持久力のあるLR系のパンジーです。
・ こちらのパンジーはその名の通りイチゴミルクみたいに美味しそうな色合いのパンジーです。
それだけで、可愛い!! またLRアリルはパトリシアも注目です。上弁が赤紫色に、黄色の中下弁、中央のブロッチが特徴のパンジーです。イチゴミルクとは真逆の、小悪魔的なニュアンスを感じますが、とてもはっきりした色合いなので、ファンも多いパンジーです。
【 オトノシリーズ 】
★ クリアカラーが美しいオトノシリーズですが、その色合いが絶妙です。
・ 可愛らしさの中にも落ち着いた色合い、単品単色で植えるよりもランダムに植えて目を楽しませたい品種です。
【 フリフリシリーズ 】
★ 群植させると一段と華やかさを増すフリル系のパンジーです。
・ フリフリシリーズはフリンジの美しさと色合い、それによる豊かな表情が楽しめる品種です。
後程お伝えするパンドラシリーズは可愛らしい幼い可憐さならば、フリフリシリーズは、大人の艶やかな華やかさ…、といった感じでしょうか。是非、寄せ植えなどに育てたいですね。
【 虹色スミレシリーズ 】
★ 最近注目されているパンジーが、虹色スミレシリーズです。
・ 中央から外側へグラデーションする色彩の鮮やかさと、美しさの中にパンジーの可愛らしさが引き立ちます。
虹色スミレという名前もとても可愛いパンジーの品種。実はこの品種はサカタのタネとタカラトミーの共同開発なのだそうです。「今一番育てたい!」とガーデニング中級車~上級者にも人気の品種です。
【 よく咲くスミレシリーズ 】
★ とても丈夫で育てやすいよく咲くスミレシリーズは、パンジー初心者におすすめのパンジーです。
・ 秋から春まで長く咲いてくれるのも魅力の一つです。
ただし、長く咲くという事はそれだけエネルギーも使いますので、肥料の調節が大切です。寂しくなった花壇を可愛らしく長く飾ってくれる「よく咲くスミレ」はとても重宝できるシリーズです。
【 パンドラシリーズ 】
★ フリルが可愛いパンドラシリーズの特徴が、何をおいてもそのしっかりとしたフリル加減!
・ 優美に波立つフリル咲きがとても、キュート! そして、淡いパステルカラーが可愛らしさをさらに引き立たせます。
乙女心をくすぐるシリーズです。
【 ハロウィンⅡ 】
★ とても人気の高いハロウィンⅡ!
・ 少々変わった咲色でパンジーの中では小輪ですが、その様相は神秘的なブラックパンジーです。
実際の色は暗紫色で濃い紫なのですが、そのユーモラスな風あいには、見る人の心を惹きつける魅力を感じますね。艶やかな花弁も美しく是非お勧めしたい品種のパンジー! ハロウィンⅡという名前がピッタリです。
いかがでしたでしょうか。パンジーと一口に言っても種類は様々です。現在たくさんの品種があるパンジーですが、その歴史は長く、昔々は園芸愛好家が自然の中から見つけて繁殖させてきたのです。
その中で、ブロッチの入ったパンジーを発見をしたのが「パンジーの父」と呼ばれたイギリスの庭師トムソンさんでした。ブロッチのないパンジーもありますが、パンジーといえばやはり「ブロッチ」がワンポイントとなり、「可愛らしさを引き立たせてくれている!」と言う愛好家は多いです。
興味がある方はパンジーの歴史など調べても楽しいもの。本文でお伝えした品種からも分かるように、多くの人々に愛されてきたパンジーは品種を調べるだけでも、充分にその世界に入ることができます。ぜひ今回の記事をきっかけにして、パンジーやガーデニングを楽しんでください!
まとめ
パンジーを育てるには
・パンジーは日光が大好き!日照不足には気を付けて
・秋に入る前に種まきして、年内に花を楽しもう!
・パンジーの苗の植え付けは手早く行うのが基本
・パンジーには水はけの良い土を。草花の培養土でも可
・パンジーは水のやり過ぎに気を付けて!根腐れの原因にも