ティートゥリーオイルがあれば暮らしが豊かになる理由とは


アロマについて少し関心を持ちはじめると、それまで耳慣れなかったティートゥリーという名前を目にする機会が一気に増えますよね。アロマセラピーではそれぞれの香りが、私たちの心と体にどのように作用するのか理解した上で香りを選びますが、実は香りを吸引する以外にも利用方法があるのです。

アロマオイルというと、ついつい美容目的またはリラックスに活用するもの、と想像してしまいますが、実際には薬箱に常備したいような効果や、防虫対策など、女性だけでなくお子様からお年寄りまで安全に使えるものです。

その中でもティートゥリーオイルは日頃から、家族みんなで使える便利なオイルとして、世界中で愛されています。そこで今回は、ティートゥリーの効果効能と毎日の暮らしの中に取り入れる方法についてお伝えします。

ティートゥリーはお茶の木ではない

ティートゥリーという名前はお茶との関係を連想させますが、実はお茶の葉ではなく、オーストラリア原産の常緑樹です。オーストラリアの先住民族アボリジニが古くから、万能薬として使用していました。

その昔、探検家のキャプテン‐クックがお茶の代わりに飲用したのがきっかけで、ティートゥリーと呼ばれるようになった。という逸話もありますが、実際のところは定かではありません。

 

ティーツリーは新緑の中に清涼感を感じる香り

ティートゥリーの葉を水蒸気蒸留して、ティーツリーオイル(精油)が抽出されます。グリーン調に分類されますが、少し薬っぽいス―ッとした香りが特徴です。単体では個性が強い香りですが、ブレンドオイルの一部に使用するとフレッシュで、清々しい印象の香りを作ることが出来ます。

 

ティーツリーは美肌作りに効果絶大

ティートゥリーには優れた抗菌効果や抗真菌作用があるため、ニキビケアに非常に有効です。ニキビ治療薬の成分、過酸化ベンゾイルと同様の効果があることが海外の研究で明らかになっています。

お肌のケアに有効な、アロマの蒸気浴のほか、精製水とグリセリンを混ぜたものにティートゥリーオイルを極少量混ぜて作った自家製化粧水もお勧めです。

オイリー肌の毛穴ケアにも有効と言われており、安心安全なスキンケアとして注目されています。ニキビには洗顔後の清潔な肌に綿棒に1滴を吸わせ、ニキビの患部に優しく塗りましょう。

お肌への散布はオイルが直接肌に触れることになりますので、敏感肌の方は、直前のパッチテストを行いましょう。

 

ティーツリーは薬箱にも常備

強力な抗菌効果・殺菌作用があるティートゥリーは、第二次世界大戦時のオーストラリアで負傷した兵士の為に常備薬として使われたという記録が残されています。合成薬品が登場した後も、副作用が少ない自然由来の香油は注目を集めています。

ティートゥリーオイルには抗炎症作用、抗ウイルス作用などが認められる為、すり傷・切り傷や日焼けで火照ったお肌のケアに、火傷の炎症を鎮める為に、また、しつこい痒みの虫刺されなどにも効果的です。

ティートゥリーオイル2~3滴を42度前後のお湯に垂らして足湯をすれば、水虫のケアに。ティートゥリーオイルとゼラニウム・エジプト精油を2~3滴づつバスタブに垂らし、入浴すればカンジダ性膣炎に効果を発揮します。

ティートゥリーが1本あれば、お肌や軽い外傷の悩みはどんどん解決できそうですよね。

 

風邪・アレルギー性鼻炎などの症状の緩和

呼吸器系の痛みや炎症をやわらげる効果もあるティートゥリーは、抗感染作用や免疫力アップの働きがありますので、日ごろからディフューザーを使用しお部屋に香りを広げましょう。風邪やインフルエンザの予防に効果的だと言われています。

また、辛い鼻水鼻づまり、咳、喉の痛みには、熱湯入りのマグカップに1~2滴のティートゥリーオイルを垂らして蒸気吸引がおススメです。マグカップの上でゆったりと呼吸をし、蒸気を患部に届けましょう。

 

家事にティートゥリーをプラスで快適な暮らし

ティートゥリーの優れた殺菌作用をお掃除にも活用できます。キッチンや玄関に手作り除菌スプレーを置いておきましょう。

精油は全体の量に対して3%ほどの濃度にします。無水エタノール40mlとティーツリーオイル60滴をスプレー容器に入れよく振って混ぜ合わせます。そこに精製水を60ml加えれば完成。アロマオイル、エタノールと水は分離するので使用する度によく振るのを忘れずに。

抗菌作用のあるペパーミントやユーカリなどの精油を一緒に混ぜるのもおすすめです。ティートゥリーの薬っぽい香りが気になる場合は少しだけラベンダーを混ぜても良いでしょう。

このスプレーでオイルをブレンドする際には、合計で60滴になるように調整してください。また、この高濃度のスプレー液は、木目の家具やお肌に直接触れない様に気を付けましょう。

 

この様に日常のちょっとした不快な症状の緩和から、スキンケアまで多種多様な用途があるティートゥリー。一本、お手元にあれば、手軽に日常生活がグレードアップ出来そうですよね。

非常に使い勝手のいいティートゥリーですが、様々な使い方をするからこそ、アロマテラピーグレードの物を利用するようにしましょう。

古くなったオイルは刺激が強くなってしまいますので、開封後は冷暗所で保管して早めに使い切るようにして下さい。また、深刻な傷病は自己判断せず必ず医師に相談することも、アロマオイルの活用では重要なポイントです。

アロマというとどうしても女性が利用するイメージですが、男性にも違和感のない爽やかな香りですのでシャンプーに混ぜてフケ予防、マウスウォッシュ代わりに使用して歯周病・口臭予防など、エチケット面でも一役買ってくれるティートゥリーを活用して、今日から快適で清潔な暮らしを実現してみましょう。


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